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企業や研究機関向け、共同PoCを含む伴走支援でユースケース開拓を目指す

IOWNによるGPU分散インフラ「GPU over APN」実証環境を開放 NTTドコビジが全国8拠点をつなぎ提供

2026年07月07日 10時30分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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“手軽に試せる”実証基盤で分散GPUのユースケースを開拓

 ここまでNTTドコモビジネスが実証実験を重ねてきたGPU over APNの環境を、企業や研究機関、パートナー向けにも展開するのが、今回提供する「GPU over APN Testbed」だ。

 札幌、金沢、福岡、大阪と、首都圏4か所(秋葉原・三鷹・川崎・横浜)の計8か所のデータセンターに分散設置したGPUリソースを、100Gbps級のIOWN APNで統合し、実証用途の環境として構築したものだ。同環境で検証できる主な検証テーマは、「分散AI学習」「分散AI推論」「RDMAデータ転送」「スケジューリング」であり、独自のワークロードを持ち込むことも可能だ。

GPU over APN Testbed

 提供されるリソースは、柔軟に構成可能な複数拠点の仮想マシン、それを束ねる100Gbps級のIOWN APN、そして、仮想マシンにマウントされるストレージ領域である。仮想マシン/Kubernetes対応のマルチテナント環境にも対応し、複数の企業やユーザーがひとつのハードウェアを効率的に利用できる点も特徴だ。

 2拠点での単純な分散だけではなく、たとえば「札幌、東京、大阪」といった3拠点でのGPUクラスタ構成の検証にも対応する。クラスタリング方式にはKubernetesの利用を想定しており、Kubernetes環境での提供は2026年10月以降を予定している。

GPU over APN Testbedの提供内容

 GPU over APN Testbedを利用することで、電力制約に縛られない大規模AI開発やサスティナブルなAIインフラの構築、障害体制を向上したサービス停止リスクの最小化、データ主権要件に対応した国内完結の分散GPUの構成など、現在のAIインフラの課題を解決するための検証が可能になる。

 「GPU over APN Testbedという“実環境”で性能や構成の妥当性を検証することで、導入リスクを低減できる」と野山氏。

RDMAのデータ転送を活用した障害耐性推進のユースケース

 また、同環境は伴走支援サービスと共に提供することも想定されている。GPUの分散利用におけるユースケースの整理に始まり、GPU over APNでの共同PoC、そして、最終的な商用導入までの一貫した支援が展開される予定だ。これに伴い、共同PoCに参加する企業や研究機関も募集している。

共同PoC募集の詳細と参加方法

 NTTドコモビジネスでは、実証環境という場を整えることでユースケースを開拓し、既に展開しているGPUやIOWN APN、データセンターの商用サービスにつなげていく狙いだ。あわせて、同環境で新たに生まれたユースケースに適した商用サービスも開発していくという。

 張氏は、「これまで、商用サービスを構築するまでのアジリティに課題があった。まずは“素早く試せる環境”を用意して、そこで手ごたえを得られたら、商用サービスにスムーズに移行してもらうというステップを想定している。2027年度末までに20件以上のPoC創出を目指したい」と今後の展望を語った。

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