キングジムは年5月26日、ネット印刷サービス「TEPLABO(テプラボ)」の提供を開始した。飲食店や雑貨店などの個人店・小規模事業者をターゲットに、デザイン作成から印刷・配送まで一貫して支援するサービスで、Webサイトから利用できる。1988年発売のラベルライター「テプラ」で培った開発思想とノウハウをサービス事業に活かす取り組みで、同社にとって初の本格的なサービス事業参入となる。
デザイン料0円・全国送料無料
3000種超のテンプレートで最短5分注文
テプラボの特徴は3点に集約される。まず操作のシンプルさで、テンプレートの選択からデザイン編集、印刷仕様の決定、注文完了まで最短約5分で完結する設計になっている。専門用語を使わず選択肢をあえて絞り込むことで、デザインや印刷の知識がない人でも直感的に操作できる。
次にデザイン費0円の高品質テンプレートで、プロのデザイナーが制作した3000種類以上のテンプレートをすべて無料で利用可能だ。商品ラベル・シール、コースター、ショップカード、チラシ、ポスター、床ステッカーなど全8カテゴリーの印刷物に対応する。
さらにAI活用として、各テンプレートにはAIで生成した使用事例のシーン画像を複数用意。仕上がりを事前にイメージしやすくし、発注時の不安を軽減する。日本語・英語・中国語・韓国語に対応したAI翻訳機能も搭載する。
価格は仕様・数量によって異なるが、ラベル100枚あたり3000円程度という。大手印刷通販サービスより割高になるケースもあるが、デザイン料が不要な点が差別化ポイントとなる。一般的に外注デザイン費として3万〜5万円かかるケースも少なくないとしており、トータルコストでは優位性があると説明している。
注文した印刷物の配送は沖縄・離島を含めてすべて送料無料。最短で午前中までに注文することで翌営業日には提携印刷工場から出荷される。10枚から発注できるため、大量印刷が難しい小規模事業者にも対応しやすい。
サービス開発の背景には、個人店・小規模事業者における印刷物制作の根深い課題がある。同社が事業者600人を対象に実施した調査では、パッケージデザインが売上に影響すると回答した割合が約86%に上る一方、印刷物制作の課題として「デザインスキルや知識がない」を挙げた人は42.7%、「外注コストが惜しい」が35.5%に達し、デザインがボトルネックとなっている実態が浮き彫りとなった。
印刷通販市場は2024年時点で1902億円規模(公益社団法人日本印刷技術協会調べ)と3年連続で成長しており、ラベル印刷通販は143億円を占める。キングジムはラベル分野を足がかりに参入し、将来的には他カテゴリーへの展開も視野に入れる。2031年をめどにテプラボ単体で15億円規模の売上を目指すとしている。
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