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春のヘッドフォン祭 2026 第1回

「春のヘッドフォン祭 2026」で見つけた注目の新製品、発売が待ち遠しいヘッドホンたち

2026年05月04日 06時00分更新

文● ASCII

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700万円クラスの究極環境で、静電型ヘッドホンの魅力を堪能する

 多くのハイエンド機が並ぶヘッドフォン祭りの会場だが、会場で印象に残った音としては、Warwick Acousticsのヘッドホン再生システム「Aperio GoldenSound Signature Edition(GSE)」がある。

Warwick Acoustics 「Aperio GoldenSound Signature Edition」

 本機は、フラグシップモデル「Aperio」をベースに、ヘッドホン振動膜のフィルム素材(HPEL Transducer)、アンプのアナログ/デジタルなどを刷新。音決めにはGoldenSoundことCameron Oatley氏が参画することで、広大なサウンドステージを実現したという。

 透明感のある音の質感に加えて、音場の広さなど、極上のサウンド体験ができた。安定感のある低域も印象的。オーディオルームで、ハイエンドの大型スピーカーから奏でられる再生音に身をゆだねるような気分が味わえた。価格に関しては未定。

STAXの静電ヘッドフォンなどと比べて高いバイアス電圧をかけている点など技術的なお話も詳しく聞けた。

振動板のアップ

ヘッドホンの源流を探るCAMERTON「Binom-1」

 ヘッドフォン祭は基本的にポータブルオーディオ中心のイベントなのだが、今回は個室が用意され、ドイツのCAMERTONが開発したスピーカー「Binom-1」のデモも楽しめた。

CAMERTON「Binom-1」

 CAMERTONは日本ではヘッドホンが先行して展開されており、ほぼ100万円の「Binom-ER」などが注目を集めている。販売代理店の飯田ピアノによると、CAMERTONはもともとスピーカー開発に携わっていたブランドであり、その音の源流を知り、CAMERTONの世界観を体験してもらうために、スピーカーを体験してもらいたいと考えたという。

 Binom-1はフルレンジドライバー1基を搭載したブックシェルフ型で、ピアノ調の美しい仕上がりのブラックの外観が印象的だ。振動板はよく見ると木目のようなものがあり、表面にはバルサ材が使用されているという。これにアルミやベリリウムといった金属が組み合わされて、音の歪につながる分割振動などを抑制する仕組みになっているという。

振動板にはバルサ材が使用されている

 TADのプリメインアンプやDACと組み合わせた音は非常に繊細で、音の立ち上がりが早く、しかも付帯音が少なく、低弦などを弾く際のゴリっとした感じなどがよく出ていた。価格はペア350万円と高額だが、非常に印象的なサウンドだった。

日本では先行して販売されているヘッドホン

個人的に聴いておきたかった! 没入感抜群のパーソナルシアター

 クラウドファンディングなどで展開されている「面白製品」との出会いもリアルイベントならではの楽しさ。シリウスの「SWIRE AURBIS」は肩に載せ、耳のそばに固定したスピーカーの音を鳴らし、迫力と没入感のあるサウンドを体験できる製品だ。

シリウス「SWIRE AURBIS」

 見た目のインパクトがすごいのだが、単なるアイデア商品ではなく、ソニー、パナソニック、パイオニア、オンキヨー、三洋電機など国内の大手メーカーで経験を積んだ技術者が結集して完成した本気度の高いプロダクトでもある。

 前から気になっていたのだが、体験してみると100mm径の大型ドライバーが耳元5cmの至近距離にあることもあり、音の洪水に驚くというか、それほど広くないワンルームの部屋に、音が充満したような特有の没入感があった。最近では立体音響への関心が少しずつ上がっている印象もあるが、スピーカーを使ったサラウンドはスペースの上でも、音量の上でもとても取り組めないといった人にとってもいいかもしれない。

写真のようにネックピローのような首掛け部分から左右にアームが伸びてスピーカーを固定する仕組みとなっている。

 装着した際の見た目についても、思っていたよりは違和感がない。ハウジングやアーム部分の質感はウェブなどの写真で見るよりもしっかりとして上質だ。特にユニットを固定する機構がしっかりと安定していた。手触りも良く、重さの面でも違和感がなかった。ワイヤレス接続やUSB-C接続にも対応し、取り回しもいいと思う。

 耳の近くで出す音はちょっと音酔いするぐらいの感覚がすごい。クラウドファンディングは終了してしまったが、ほかにない音の体験をできる製品として一般販売も期待したい。

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