世界最先端のテクノロジー情報をお届けするグローバルメディア「MITテクノロジーレビュー」から、ビジネスに役立つ注目のテック企業の最新動向、イノベーションにつながる最新の研究内容をピックアップして紹介します。
ディープシーク騒動から1年 中国のオープンモデルが 世界の開発者を席巻している
ディープシーク(DeepSeek)のR1発表から1年、中国企業はトップクラスの性能を持つAIモデルをオープンウェイトで次々と公開してきた。ダウンロード数では米国モデルを逆転し、シリコンバレーのスタートアップでも中国製オープンモデルの採用が進む。この勢いは続くのか?
「肉か発酵食品しか食べない」米保健長官が目指す「健康な米国」
米国のケネディ保健長官は「肉食ダイエット」で内臓脂肪を40%減らしたと主張し、FDA長官は飽和脂肪の害を「政府の誤情報」と呼ぶ。しかし、肉のみの食事が健康に良いとする科学的根拠は存在しない。SNSのインフルエンサーと同じ主張が、いまや連邦政府から発信されている。
アフリカ初のバッテリー工場も建設中、「次のEV市場」は立ち上がるか?
エチオピアが世界初のガソリン車輸入禁止に踏み切り、ルワンダは首都で商用バイクの電動化を義務付けた。研究では2040年までにアフリカでEVの所有コストがガソリン車を下回るとの予測もある。ただ、送電網や充電インフラの整備は依然として多くの国で進んでいない。「次のEV市場」は立ち上がるのか。
LLMの回答は「偽善」か? グーグルが道徳的推論のテストを提唱
LLMの倫理的助言は人間の専門家より「思慮深い」と評価される一方、選択肢のラベルを変えるだけで道徳的判断が逆転することも報告されている。グーグル・ディープマインドは、LLMの道徳的能力をコーディングや数学と同等の厳密さで評価する新たな研究分野を提唱した。
AIエージェントによる 自律型サイバー攻撃、 どこまで現実になっているか
大規模言語モデル(LLM)を全工程に組み込んだランサムウェアが発見され、AIサイバー攻撃の転換点かと注目を浴びた。だがその正体は大学の研究プロジェクトだった。一方で犯罪者たちは着実にAIを「生産性ツール」として活用し、攻撃のハードルを下げている。自律型攻撃はどこまで現実に近づいているのか。
「完璧な盗み」に最新テクノロジーは実はいらない、という話
映画では監視カメラの突破やレーザー回避が見せ場になる。だが現実の窃盗研究が示すのは正反対だ。核兵器研究者が分析した23件の高額窃盗事件で有効だったのは、内部者との共謀やスピード、そして100回を超える予行演習だった。
AIの進歩を示す「象徴的グラフ」は何を測っているのか?
最先端AIモデルが発表されるたび、業界はある1枚のグラフに注目する。指数関数的な進歩を描くとされるMETRの「時間的地平線」プロットだ。SNSではその曲線が単独で拡散され、期待や不安をあおる材料として引用される。しかし、私たちはこの象徴的なグラフが実際に何を測っているのか、どこまでを語り、どこから先は語っていないのかを本当に理解しているだろうか。
「声のクローン」で歌声再現 ALSのミュージシャンが 2年ぶりにステージ復帰
難病によって歌声を失った32歳のミュージシャンが、AI音声クローン技術で歌声を再現した。完璧ではないが「人間らしい」その声で、彼は2年ぶりにバンドメンバーとステージに立った。

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