今年、ディープフェイクは確実に増えていくと感じられます。「Nano Banana Pro」に代表される画像生成AIの性能が極めて高くなっていること、Xに統合された「Grok Imagine」に見られる手軽さは、その広がりを急速に推し進めているためです。今回は筆者自身を利用して、どこまでディープフェイクを作り出せるのかを検証してみました。その上で、現在、国がどのような方針で動いているのかを見ていきます。
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“写真から一発出し”では微妙に違う
この連載では、過去に、架空の人物のAI作例モデルの明日来子さんや田中さんというキャラクターでNano Banana Proを使った一貫性の強力さについて紹介しました(参考:実在感が恐ろしいレベル 画像生成AIの常識をひっくり返した「Nano Banana Pro」)。ただ、何枚も生成していると、意外と微妙に違うという顔が出てくることが少なくありません。
まず、筆者自身の画像を4枚参照させて、作ってみたらどうなるかを試してみることにしました。そうすると「似てはいるのですが、なんだか雰囲気が違う」という顔が出てきます。何枚も作成してみたのですが、なかなか似た感じの人物が出てきません。筆者が受け持つ大学院の学生に見せたところ、「こういう表情はしない」とか、「微妙に違う顔がある」という評価になりました。うまく言えないのですが、自分のような、かなり違う人という印象を受けます。
プロンプト追加でかなり似た顔に
Nano Banana Proは、参照する画像を入力することで、それに似た画像を出すことができるのですが、完璧ではありません。それをプロンプトで補足してやると、より似せることができます。そこで作成した画像を、筆者本人の画像と比較させ、追加のプロンプトを作らせてみることにしました。
分析は、Gemini 3 Proと、ChatGPT 5.2の両方に行わせてみたのですが、結果としては、ChatGPTの方が精度が高い印象です。提案された追加プロンプトは以下のものです。
<プロンプト>頬はややふっくら、顎は広め、目は小さく上瞼が重い、軽度の非対称、眉は低く、口角はやや下がり気味、乱れたウェーブヘアで一筋が額にかかり、顔の皺や影が増え、少し疲れているが優しい表情
これをプロンプトとして追記し、何枚か生成したところ、以下の画像が出てきました。そのうち1枚は、若干本人より、まだ美男子気味だと感じはするものの、仮に自己紹介用の画像として使っても、第三者がAI画像だと見抜くのはかなり難しい、と感じるほど似た顔が作れています。
AI画像は、放っておくと左右対称の平均顔に寄りがちで、また「整った顔立ち」や「若々しい肌」という補正として現れます。それをプロンプトでは、「軽度の非対称」が入ることでAIぽさが減少し、「少し疲れている」という要素で筆者の年齢に近い画像が生み出せたようです。人間が似ているかどうかを感じるには「目元」まわりが非常に重要で、そこがうまく再現されています。
参照画像だけでなく、画像を分析してプロンプトで補足してやることで、かなり似た顔が再現可能であることがわかります。

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