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Lepton Mini B860iをレビュー

通気性全振りの全面メッシュな容積14.9Lの小型ワークステーションが爆誕!RTX 5060 Ti 16GBもCore Ultra 9 285Kもばっちり運用できる

2025年10月21日 10時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ジサトライッペイ/ASCII

提供: 株式会社サイコム

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クリエイティブ性能やAI性能をチェック

 CPUはもとより、ビデオカードもミドルクラスのGeForce RTX 5060 Ti搭載モデルなので、クリエイティブ用途向けのPCとしても、なかなか魅力的な構成だ。そこで、もう少しクリエイティブ系のベンチマークソフトを試してみよう。

 試したソフトは3Dグラフィックやアニメーションの制作を無料で行える「Blender」のベンチマークソフト。CPU性能だけではなく、ビデオカードを使用した場合の性能も測れるので、両方試してみた。Blenderのバージョンは4.5.0を選択。結果は1分あたりのサンプル数で表示され、数値が高いほど高性能となる。

Lepton Mini B860i

Blenderのベンチマーク。CPUとビデオカードが選択できる

Lepton Mini B860i

左下の数値がCPUのベンチマーク結果だ。各テスト(monster、junkshop、classroom)ごとに1分あたりのサンプル数を示している

Lepton Mini B860i

こちらがビデオカードの結果。CPUと比べると桁違いに速い

 ビデオカードはMSIの「GeForce RTX 5060 Ti 16G SHADOW 2X OC PLUS」(16GB GDDR7)。VRAMが16GBとミドルクラスとしては多めなので、ローカルでAIを動かしてみることに。試したモデルはOpenAIの「gpt-oss-20b」。今回はGUI操作で簡単にgpt-oss-20bを利用できる「LM Studio」を使用した。

Lepton Mini B860i

操作が簡単な「LM Studio」を使い、「gpt-oss-20b」を動かした

 gpt-oss-20bは20Bパラメーターのオープンウェイト推論モデル。これで「o3-mini」相当の性能があるというのだから驚きだ。これがローカルで動かせれば、外部に出せないデータの処理や文章の校正などもやりやすくなる。

 今回はちょっとした質問として、「AMDとIntelのどちらのCPUが優れているのか、3つの用途で比較して」と入力してみた。この質問に対する答えはともかくとして、処理性能は42.90tok/secとなっていた。

Lepton Mini B860i

ローカル実行だが十分実用的な速度で回答してくれた

 ほかの質問も含め何度か試してみたが、大体43tok/sec前後となっていたので、コンスタントに手早く解答を得られたと思う。

まとめ:省スペースでも高性能なクリエイター向けPCが欲しい人に

 大型ビデオカードの搭載が難しい小型PCケースに加え、水冷クーラーほど冷却性能が高くない空冷クーラーを採用しているということからもわかる通り、Lepton Mini B860iは最強性能を目指すようなモデルではない。どちらかといえば、ミドル~アッパーハイクラスの構成に適している。

 具体的な用途でいうと、ふだんの作業や軽めのデータ確認用のPCとして用い、重たいデータ処理はサーバーPCに任せる、というプロの現場に向いていそうだ。画面のサイズや性能面ではノートPCでは不満が多い、という従業員用のPCとして、かなりいいモデルといえるだろう。

 もちろん、純粋に省スペース性を重視した小型のクリエイター向けPCが欲しいという個人にもピッタリ。ここまで小さいミドルクラス以上のPCはあまりないだけに、かなり魅力的に見えるはずだ。性能が高めでもコンパクトなクリエイター向けPCが欲しいと考えているなら、ぜひチェックしてみてほしい。

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