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旅の達人が伝える! スマートトラベラーへの道 第114回

バルト三国フェリーの旅

600年前から営業中!? 辿り着いた“中世の街”がタイムスリップ級でした

2025年09月24日 07時00分更新

文● 中山智 編集●こーのス/ASCII

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●2時間でも大充実!「マイスター号」の豪華設備に驚き

 2時間ほどの船旅ですが、船内はかなり充実しています。レストランはビュッフェ形式のレストランを含めて5つ。ファーストフード店としてバーガーキングも出店していました。

船内にはビュッフェレストラン。バーガーキングも出店しています

 さらに充実しているのが、ショッピングエリア。広い船内の7階と8階と2フロアを使ったトラベラー・スーパーストアには、香水や化粧品、洋服、アクセサリーのほかアルコールやお菓子といった数多くのアイテムをラインアップ。まさに海を動くデパートといった感じ。

 価格も欧州の中では比較的物価の安いエストニアを基準に設定されているので、物価の高いフィンランドと比べると激安です。フィンランドの人たちは買い物のためこの船に乗って、そのまま折り返しの船で帰る人もいるとのこと。

船内では2フロアを使って、日用品からお土産など、様々なアイテムを販売。エストニアのお土産を扱っているコーナーもあります

もちろんムーミングッズやマリメッコのポップアップエリアもあります

●豪華ラウンジも体験!スタークラスとの違いとは?

 船内はいたる所にソファーや椅子が用意されているので、乗船チケットだけの格安スタークラスでも問題ありませんが、追加料金を支払うことで3つのラウンジへとアクセスできます。

  • コンフォートラウンジ
     専用のラウンジエリアと軽食の提供。31ユーロ(約5400円)

コンフォートラウンジではサラダなどの軽食が提供されています

  • ビジネスラウンジ
     専用のラウンジに加えホットミールやアルコールを含むドリンクを提供。75ユーロ(約1万3000円)

ゆったりとくつろげるビジネスラウンジは、専用のビュッフェコーナーがあり、アルコールも飲み放題!

  • プラチナラウンジ
     6席限定のスペシャルラウンジ。ウェルカムシャンパンやビジネスラウンジの食事や飲み物に加えて、アラカルト、もしくはバーガーキングからのオーダーも可能。43インチのテレビにBOSEのノイズキャンセリングヘッドフォンや、タブレットを使って船内の商品購入にも対応。290ユーロ(約5万円)

6席しかないVIP向けのプラチナラウンジ

 筆者はビジネスラウンジでの乗船となりましたが、食事やアルコールは、いわゆる航空会社のラウンジなみに充実しているので、かなり楽しむことができました。座席にも余裕があるのでゆったり移動できるのも◎。

 もし往復で乗るなら、片道を格安のスタークラスにしてショッピングを楽しみ、もう片方はコンフォートかビジネスラウンジで贅沢感を味わう、というのがオススメかもしれません。

タリンに到着したマイスター号。奥に見えるのは帰りに乗船する予定のバルティッククイーン号

●エストニア・タリンへ到着!まるで中世にタイムスリップ

 バルト三国(リトアニア、ラトビア、エストニア)ですが、筆者は10年ほど前にリトアニアに滞在経験があるのみで、エストニアは今回が初訪問でした(関連記事「リトアニアで寿司を食べ、寝台列車でロシアに入国」)。ヨーロッパの都市はあちこちまわりましたが、エストニアのタリンはまた違ったおもむきがあり、中世にタイムスリップしたかのような感覚が味わえる、楽しい街でした。

 旧市街はタリン歴史地区としてユネスコの世界遺産に登録されているエリアとなっていて、13世紀から18世紀の建物がそのまま残っています。歴史的にはドイツの影響を強く受けているものの、スウェーデン領やロシア帝国領だった過去もあり、欧州のほかの都市と似ているような気もするし……でもどこか違う、というモザイクのような印象を受けます。

1322年に記録に登場した「タリンタウンホール」は600年以上経つ歴史的な建築物です

映画のセットかと思うくらい、フォトジェニックな街でした

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