最新パーツ性能チェック 第472回

触ってわかった！ Radeon RX 9070 XT最新ドライバーでFPSゲームが爆速＆高画質に進化、ストレスフリーな快適体験へ

FSR 4でFSR 3.1からの性能の上積みは少ないものの画質が向上

　さらに、モンスターハンターワイルズ ベンチマークにおいてFSR 4を使用するとパフォーマンスがどのように変化するかも見ておこう。そこで、25.3.1でFSR 3.1を利用しフレーム生成を有効にした状態と、25.9.1でFSR 4を使用してフレーム生成を有効にした状態を比較してみたい。

　なお、フレーム生成を有効にするとスコアーは低下してしまうため、ここでは「CapFrameX」（Version 1.7.4）を使って、ベンチマーク実行中の1パーセンタイルフレームレートを計測。ベンチマークで得られる平均フレームを含めて、これらを比較してみたい。なお、プリセットは先ほどと同じくウルトラを選択している。

モンスターハンターワイルズ ベンチマークのGRAPHICSでアップスケーリング（超解像度技術）の項目をAMD FSRに指定すると、FSR 4.0.2が使用されていることがわかる

なお、25.3.1などモンスターハンターワイルズ ベンチマークにおけるFSR 4をサポートしていない場合は、FSR 3.1.3となる

　注意したいのはAMD SoftwareからFSR 4を有効にする必要があるということだ。詳しくはゲームタブのグラフィックスでHYPR-RXプロファイルに変更するか、「FidelityFXスーパー解像度4」の項目を有効に切り替えることで、FSR 4が利用可能となる。

AMD SoftwareからHYPR-RXプロファイルを選択した状態。FidelityFXスーパー解像度4が有効に切り替わるが、同時にAMD Fluid Motion Frames 2.1やRadeon Anti-Lagなどの各種機能も有効になっている点は覚えておきたい

　その結果だが、FSR 3.1を使用することで、FSRオフから平均フレームレートは1.9～2.4倍に、1パーセンタイルフレームレートは1.9～2.2倍にそれぞれ伸びている。これはフレーム生成の恩恵が大きいためだが、それでも3840×2160ドットでも常時100fps以上のパフォーマンスをたたき出している点は評価できよう。

　さらに、FSR 4になるとわずかにフレームレートが上昇しているものの、FSR 3.1とは大差ない。そのため、パフォーマンスに関してはFSR 3.1から若干向上したレベルと言っていいだろう。

　では画質に関してはどうなのか。FSRオフとFSR 3.1、FSR 4で見比べてみたい。これはベンチマークの1シーンだが、画面奥の砂煙に注目して欲しい。この箇所をアップで見てみると、FSR 4のほうが砂煙の描画が繊細になっており、そこに映し出されるバーラハーラの群れの影もFSR 4のほうがFSRオフに近い描画がなされている。

FSRを無効にした状態でのモンスターハンターワイルズ ベンチマークにおける1シーン

こちらはFSR 3.1を使用した場合のもの

FSR 4に変更すると砂煙の描画が向上し、そこに映るバーラハーラの群れもFSRオフに近いものとなっている

　つまり、AMDが言う通り、FSR 4のほうがFSR 3.1より画質が向上していると言っていい。そのため、25.9.1のドライバーでFSR 3.1に対応したゲームでFSR 4が利用できるようになった点は、ゲーマーにとってかなり魅力的だろう。

最新ドライバーで確かに性能が向上している
FSR 4を活用してゲーム体験を向上しよう

　以上のテスト結果を踏まえると、とくにFSR 4関係でドライバーの強化がなされていることがわかる。ただ動かすだけであれば、GPUが登場した際のリリースバージョンのドライバーで十分だが、さらなる性能向上や新機能を使いたいのであれば、ドライバーの更新をオススメする。

　また、リリースバージョンでのドライバーにおける性能でGPUの位置付けを決めつけてしまう点も早計だ。Cyberpunk 2077のテスト結果で見られたように、最新ドライバーでRTX 5070 Tiを逆転する場合もあり、性能におけるドライバーの影響はかなり大きい。

　そのため、これからRadeon RX 9000シリーズを購入するのであれば、最新バージョンのドライバーにおける性能を調べておきたい。また、Radeon RX 9000シリーズを使用しているのであれば、最新ドライバーを導入してFSR 4を使いこなすことで、ゲーム体験はよりよいものになるはずだ。

【関連サイト】

• AMD