iPhone 17徹底特集! 5.6mmと驚異の超薄型iPhone Airに、これは買いなiPhone 17と注目点多数 第39回
【5分でわかる】新iPhoneのeSIM問題 eSIMってどんなメリット・デメリットがあるの?
2025年09月16日 12時00分更新
新しいiPhoneでは、SIMスロットがなくなり、eSIM専用となります。このeSIMとは何なのか、どんなメリット・デメリットがあるのか、5分でわかるようになるべく簡潔に解説します!
【eSIMって、そもそもどんなもの?】
・eSIMはSIMの機能をデジタル化してスマホに内蔵
【eSIMのメリット】
・契約して、すぐに使える 特に海外旅行時に便利
・たくさんのSIMをスマホ内に保存して、切り替え可能
・SIMを勝手に抜かれて使われるというリスクが減る
・SIMスロットが無い分、スマホの設計の自由度が上がる
【eSIMのデメリット】
・SIMカードを入れ替えて、新しいスマホですぐ使うことができない
【eSIMに移行するにはどうすればいい?】
・大手通信会社の契約者でiPhone→iPhoneなら簡単
・大手通信会社以外やAndroidからだとeSIMの再発行が必要
【eSIMって、そもそもどんなもの?】
eSIMはSIMの機能をデジタル化してスマホに内蔵
SIMとは通信会社(キャリア)の契約情報などが書き込まれたICチップです。従来のSIMカードはスマホとは別に単体で使える「カード形状」で提供されていたのに対し、eSIMでは「スマホ本体に内蔵される形」で存在しています。
また、SIMカードでは内部のデータの書き換えは、基本的には通信会社が持っている機械でしかできませんでした。しかし、eSIMではユーザーの操作によって、ネット経由でデータをダウンロードして書き換えられるようになりました。
iPhoneでは2018年発売のiPhone XS/XRでeSIMに対応。7年の時を経て、ついに日本でも本格的にeSIMに移行しようとしているわけです。ちなみにAndroidスマホでも現在販売されている大半の製品でeSIMに対応しています。
【eSIMのメリット】
契約して、すぐに使える 特に海外旅行時に便利
ユーザーの操作で書き換えられることでの最大のメリットが「契約して、すぐに使える」点です。
従来は、直接ショップに行って、契約情報を書き込んだSIMカードを受け取るか、オンラインで契約した場合は配送されて受け取るまで数日かかるのが当たり前でした。
しかしeSIMの場合、契約を済ませた後にユーザーの操作でeSIMに書き込むことが可能なので、余計な時間が不要です。たとえば、楽天モバイルやpovo2.0は、新規契約でも受付時間内の申し込みなら、最短で即日の利用開始が可能としています。
また、海外で使うのにオトクなSIMを、旅行に出る直前、もしくは現地に着いてから、契約して即利用。そんな使い方も実現できます。
たくさんのSIMをスマホ内に保存して、切り替え可能
複数の電話番号を1台のスマホで切り替えながら使うような場合、SIMカードだと毎回入れ替える必要がありますが、eSIMであればスマホの操作だけで切り替えられます。また、eSIMでは複数のSIMを1台のスマホに保存できるので、その部分でも扱いが簡単になります。
SIMカードを勝手に抜かれて使われるというリスクがない
安全性の面でも、eSIMのメリットはあります。SIMカードには「入れ替えればすぐに使える」という便利さもあるのですが、逆に言えば、スマホから目を離した隙に勝手に入れ替えられて使われる(しかも本人はそのことに気づいていない)、というリスクもあります(SIMカードにはPINコードを設定し、入れ替え時に入力を求める機能もあるのですが、大半の人は設定していません)。
一方で、eSIMには「他人がeSIMの再発行手続きをして乗っ取られる」というリスクもあり、実際に国内でも犯罪の事例が報道されました。ただ、この問題は再発行時の個人確認を厳格化するなど対処が進んでいます。
SIMスロットが無い分、スマホの設計の自由度が上がる
ここまで紹介してきたメリットはユーザー側のものですが、メーカー側にもメリットがあります。これは簡単な話で、SIMスロットを排除した分、スペースに余裕ができて、設計の自由度が上がるのです。
たとえば、iPhone 17 Pro Maxでは、SIMスロットが無いモデルは有るモデルより、大容量のバッテリーが搭載されていることが公表されています(バッテリー駆動時間で2時間違うとのこと)。
iPhone 17 Pro MaxのeSIM専用モデルはSIMスロットがあるモデルと比べて、より大容量なバッテリーが搭載されています。iPhone Airの設計もSIMスロット有りでは難しい部分があったのかもしれません
【eSIMのデメリット】
SIMカードを入れ替えて、新しいスマホですぐ使うことができない
SIMカードには「入れ替えればすぐに使える」というメリットがありますが、eSIMにはそれが無いのがデメリットと言えます。
たとえば新しいスマホを購入したとき、SIMカードであれば、入れ替えればそれで終了(データの転送などほかにもしないといけないことはありますが)。この手軽さはeSIMにはありません。ただ、iPhone→iPhone間であれば、この後に説明する「eSIMクイック転送」でかなり近いことが可能になっています。
【eSIMに移行するにはどうすればいい?】
大手通信会社の契約でiPhone→iPhoneなら比較的簡単
現在、SIMカードでiPhoneを使っていて、eSIMオンリーのiPhoneに買い替える……なんとなく面倒なことが起きそうに思いますが、大手通信会社(ドコモ/au/ソフトバンク/楽天)やそのサブブランド(ahamo/UQ mobile/povo/Y!mobile/LINEMO)のユーザーならそこまで大変ではありません。
iPhone→iPhoneの場合では、「eSIMクイック転送」と呼ばれる機能が用意されており、eSIMの転送、さらには前のiPhoneに入っているSIMカードの内容をeSIM化して新しいiPhoneに転送することが可能です(反対の「eSIM→SIMカード」は不可能なので要注意)。
ただ、この「eSIMクイック転送」は通信会社側の対応が必要なので、MVNO(IIJmioやmineoといった、大手通信会社からネットワークを借り受けてサービスを提供している会社)の場合は、基本的に利用できません。次で紹介する「eSIMの再発行」が必要となります。
大手通信会社以外やAndroidからだとeSIMの再発行が必要
「eSIMクイック転送」と同等の操作は、一部のAndroid同士(PixelやGalaxyなど)でも可能ですが、Android⇔iPhoneは現状利用できません。転送の仕組みの規格はすでに定まっているので、いずれは使えるようになると想像しますが、通信会社側の対応も必要なので今すぐは無理でしょう。
というわけで、大手通信会社以外やAndroidスマホに入っているeSIMをiPhoneに入れたい場合は、SIMカードを壊した場合と同じく「再発行手続き」が必要となります。
eSIMの再発行は大手通信会社であれば、(オンラインでの申し込みなら)現時点では原則無料。MVNOの場合は数百円の手数料が必要なことが多いです。ただし、前述の犯罪対策にSMSでの認証や個人確認が入るため、eSIMが入ったスマホが壊れた場合は、ショップでの手続きが必要など、少々面倒なことになるケースがあります。
★
ここまで説明してきたように、eSIMにはさまざまなメリットがあるものの、これまでのSIMカードとは異なるため、ユーザーにとっては体験したことのない操作が必要になることも確かです。
iPhoneのeSIMオンリー化に合わせて、通信会社側もiPhone 17/Airへの対応方法を自社サイト内で公開すると考えられます。まずはそれらの情報をしっかりチェックすることから始めてください。

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