IoTとAIの「CROSS ROAD」を掲げた「SORACOM Discovery 2025」に取材に行ってきたが、その盛況ぶりに驚いた。単に人が多いだけではなく、立ち見での聴講をいとわない参加者、展示ブースで熱心に話を聞く参加者が多く、その熱量に圧倒された。初めて新宿ベルサールのJAWS DAYSに行ったときの熱量とカオスを思い出した。
IoTがブームだったのは今からおよそ8年前。昨今は「IoTはオワコンでは?」と言われることも増えてきた。AWSやGoogleなど大手クラウド事業者は、IoT関連サービスを次々と終了させ、日本でも昨年はモノづくりスタートアップのメッカだった「DMM.make AKIBA」がクローズ。今年は電子工作メディア「Fabcross」のサイトが閉鎖されている。
しかし、今年で10年目を迎えるソラコムは、ぶれずにIoTを続けてきた。「CROSS ROAD」を歌うあのバンドのように、ソラコムも主要メンバーは基本的に不動で、安定感がすごい。スタートアップも10年経つとお家騒動や迷走が始まるものだが、ソラコムの場合はそれだけビジョンへの共感力が強いのだろう。
ソラコムもIoTへのフォーカスがこの数年は足かせになっていたが、エンジニアの心の向くままにAIをビジョンに据え、次の道である「リアルワールド AIプラットフォーム」に歩みを始めた(関連記事:IoTのその先へ AIネイティブに進化するSORACOMプラットフォーム)。もはやIoTのカテゴリを外れたAIチャットボットサービス「Wisora」の発表にも驚いた。こうしたソラコムの描く未来像に、日本のパートナーや顧客だけでなく、すでに41.8%を占めるというグローバルの顧客が共鳴するとしたら、ソラコムは次の10年も目を離せない存在であり続けるはずだ。
文:大谷イビサ
ASCII.jpのクラウド・IT担当で、TECH.ASCII.jpの編集長。「インターネットASCII」や「アスキーNT」「NETWORK magazine」などの編集を担当し、2011年から現職。「ITだってエンタテインメント」をキーワードに、楽しく、ユーザー目線に立った情報発信を心がけている。2017年からは「ASCII TeamLeaders」を立ち上げ、SaaSの活用と働き方の理想像を追い続けている。

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