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みやさとけいすけの工具探検隊 第90回

水冷+ペルチェで身体に負担なく安全に体を冷やす

水冷PCの気持ちがわかる…わかるぞ…! 冷却服にシンプルに感動しました

2025年06月30日 07時30分更新

文● 宮里圭介 編集●こーのス/ASCII 撮影●高橋智

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インナーベストと冷却ユニットのセパレート型

 アイシングギア2は、水冷パッド内蔵インナーベストと、水を冷やす冷却ユニットの2つがメイン。冷却ユニットは、56000mAhという大容量バッテリーと一緒にベスト型のユニットホルダーへと装着し、チューブで水冷パッドと接続するという構成です。

左が水冷パッドを内蔵したインナーベスト、右がユニットホルダー

 インナーベストのサイズは「M-LL」と「3L」の2種類。生地がかなり伸びるため、ワンサイズで多くの人に対応できるというのがいいですよね。もちろん、さらに大きい人用に3Lもあります。

 水冷パッドはインナーベストの内側に取り付けられ、体にフィットするようになっています。実際に着てみるとよくわかるのですが、生地が伸びるものの締め付けは強くなく、まさにピタッと貼りつくようなフィット感でした。

 日本シグマックスは医療用品、とくにサポーターに強いため、こういった体にフィットさせるウェアの作りはさすがとしかいいようがありません。

 余談ですが、ぎっくり腰の時に使っていた腰痛ベルトを確認してみたところ、偶然にも日本シグマックスの製品でした。その節は、大変お世話になりました。

インナーの内側にあるシートが水冷パッドです。ここに水を流して体を冷やします

インナーベストはベルトを引っ張ることでサイズ調整可能。柔らかく、しっかり身体にフィットします

 冷却ユニットはパッケージとして完成されているため、装置の中身までは見えません。とはいえ、大きなヒートシンクやファンが見えたり、下部にチューブの接続部があったりと、CPUの水冷クーラーに結構近い印象を受けました。

 なお、ヒートシンクをつないでいるのはヒートパイプだそうで、このあたりもCPUクーラーっぽさがあります。

ピンクと青のマークがある部分が、チューブ接続部です

裏返すとヒートシンクの熱を逃がすための、大型ファンが見えます。インナーベスト側の隙間を確保して風を効率的に送り込むためにガードも装備されています

 ちなみに、ペルチェ素子は温度差を作るデバイス。熱くなる放熱面をヒートシンクとファンで冷やすことで、冷却面をより低い温度にできる……つまり、冷却水の温度をより低く保てるというわけです。

 バッテリーはセットになっていますが、USB PDに対応する一般的なバッテリーと変わりません。別途電源が用意できるのであれば、バッテリー以外の電源でも動作するとのことなので、動き回らない場所での作業であれば、ACアダプターを使うというのもアリですね。

セットのバッテリーは56000mAhの大容量。これで約5時間動作します。液晶にはバッテリー残量が表示されます

 これらをベスト型のユニットホルダーに装着し、インナーベストの上から着ます。なお、インナーベストの上に別の作業着を羽織り、それからユニットホルダーを着てもOK。このあたりは、セパレートタイプの強みです。

こんな感じにウェアの上からユニットホルダーを装着してもOK(広報写真より)

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