Radeon RX 9060 XTのビデオメモリー8GB版と16GB版はどっちを選ぶべき?

文●藤田 忠 編集●北村/ASCII

提供: ASRock

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8GBモデルはこんなゲームを遊びたい人におすすめ

 少し前までビデオメモリーの容量は、8GBで十分と言われていた。そのため、ゲームタイトルの推奨システム要件にあるビデオカードのビデオメモリー容量は6GB以上となっているゲームタイトルは非常に多いのだ。

 先に試した「レインボーシックス シージ エックス」や「Apex Legends」といった定番人気のFPSゲームから、スマホで遊べる「原神」などといったタイトル、さらにジュブナイルRPGの「ペルソナ」シリーズ、そして肌色系ゲームまでビデオメモリー8GBで問題ないと言えるゲームはたくさんある。

 軽い写真・動画編集に加え、8GBで足りる特定のゲームをガッツリプレイする人や、スマホを含めたマルチプラットフォームゲーム、2Dベースの軽いゲームを息抜きに遊びたい人はRadeon RX 9060 XT Steel Legend 8GB OCが、最適解となるだろう。

 ここでは定番から傑作や名作、気になる最新ゲームタイトルまでを、実際にRadeon RX 9060 XT Steel Legend 8GB OCでプレイ。そのパフォーマンスを確認しよう。

 まず、ゲーミングPCを組む理由として最もあげられるFPSゲームタイトルの「VALORANT」と「Apex Legends」から試してみた。

 解像度は1920×1080ドット(FullHD)と2560×1440ドット(WQHD)の2種類で、画質設定は両ゲームタイトルともに、最も高くなるように設定。フレームレートは、CapFrameX(v1.7.5 Beta、MsBetweenDisplayChange基準)で一定ルートを移動したものを計測した。

Apex Legendsの「テクスチャストリーミング割り当て」は「極(8GB VRAM)」を選択。ゲーム内の最大使用量は6.67GBを記録した

 iGPUでもプレイできる「VALORANT」は語ることないフレームレートで、240Hzなどのハイリフレッシュレート駆動のディスプレーとの組み合わせもまったく問題ない結果だ。

 Apex Legendsも射撃訓練場で一定の操作を行なったが、WQHDで144Hz張り付きプレイ、FullHDなら240Hzプレイを狙える結果を出している。ビデオメモリーの最大使用量は6GBを超えたが、心配なくプレイを楽しめるだろう。

「ELDEN RING NIGHTREIGN」をぼっちプレイ

 続いて確かめたのは、話題の「ELDEN RING NIGHTREIGN」と、同タイトルをプレイするにあたり押さえておきたい”死にゲー”の金字塔となる「ELDEN RING」だ。

 2つともフレームレートの上限は60fpsになるが、最高画質ではそこそこ重たいタイトルと言える。ソロプレイとなる「ELDEN RING」は、映像表現がアップするレイトレーシングに対応しているが、効かせるとGPU負荷が増大。レイトレーシングの処理能力が強化されたRadeon RX 9060 XTでも60fps維持は厳しい。

「ELDEN RING NIGHTREIGN」は、オンラインでの協力プレイがメインとなるため、GPU負荷の高いレイトレーシングは非対応だ

 テストした解像度は、ここまでと同じで画質はプリセットから「最高」を選んだ。フレームレートの計測には同じくCapFrameXを使用し、「ELDEN RING NIGHTREIGN」はソロでオンラインプレイを行ない、フィールドの移動、戦闘といった一連の動作中を計測している。同じシーン、同じ動作での計測ではない点は、理解いただきたい。

 「ELDEN RING」のほうは、霊馬に乗ってフィールド上を、一定ルート移動した際のフレームレートとした。

 両タイトルとも、WQHD解像度の「最高」画質設定で60fpsをキープできている。話題の「ELDEN RING NIGHTREIGN」を協力、またはぼっちプレイで十二分に楽しめる結果だ。

 「ELDEN RING」も、死にゲーではあるがすでに攻略、おすすめビルドの情報が豊富なので、これからサクッとプレイ、クリアーしてしまうのもいいだろう。

8GBモデルで新旧ゲームタイトルをいろいろとプレイ

 次は、2023年の傑作「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」や、「メタファー:リファンタジオ」といった人気作など、いろいろなゲームタイトルをプレイしてみた。

 まずは、ニトロプラスの2.5D横スクロールアクションゲーム「Rusty Rabbit」から試していこう。アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」や「PSYCHO-PASS サイコパス」などの脚本を手がけた虚淵 玄氏が原案と脚本を担当した話題作だ。

「Rusty Rabbit」は、モフりたくなる毛並みのウサギが主人公だ

 モッフモフなキュートな見た目のウサギながら心はおっさんという主人公と、ストーリーがおもしろいタイトルとなる。2.5D横スクロールアクションゲームなので、GPU負荷は軽めと思いきや、レイトレーシング対応で、画質を最高に設定すると激重なのだ。ビデオメモリーも最大で7.3GBと、最近のUnreal Engine 5採用ゲームタイトルらしく大食いとなっている。

 解像度は2種類を選び、画質は「グローバルイルミネーション」などを含め、すべて「最高」に設定している。フレームレートは街中(スタンプのウサギ走りが可能)とメインのダンジョン内で計測している。

 WQHD解像度の街中は、60fpsをわずかに下回ったが、メインのダンジョン内は60fpsを超えている。アクションゲームと言ってもあまり激しい動きはないので、WQHDディスプレーと組み合わせて問題なくプレイを楽しめる。

 次は、ロボットアクションゲームの金字塔と言える「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」を確認した。これからPCゲーミングデビューするなら、「ELDEN RING」とともにプレイが欠かせないタイトルだろう。

 2種類の解像度、最高画質(レイトレーシングはオフ)に設定し、一定ルートを移動した際のフレームレートをCapFrameX v1.7.5 Betaで記録している。

 上限フレームレートとなる120fpsでの張り付きプレイは最高画質では厳しいが、4K解像度の次に高画質なWQHD解像度で、60fps超えのフレームレートを記録できている。8GBモデルのRadeon RX 9060 XTで、爽快なロボットアクションを満喫できると言える。

 次はニトロプラスが送りだした、少女型機械「鎧化兵」をカスタマイズして荒廃した世界を探索する3Dアクションゲーム「Dolls Nest」も試してみた。

 ニトロプラスらしく、ストーリーPVやゲームオープニングには、「喰らって、産み、滅ぼす」といった不穏なワードが並んでいる。

 ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICONのように、気軽に爽快なアクションを楽しめるゲームではないが、Steamのレビューは徐々に増えており、評価は「非常に好評」となっている。

メカ少女でダンジョンを探索

 画質設定の項目はシンプルだが、負荷は高めで、WQHD解像度、最高画質でのビデオメモリーの最大使用量は7.44GBとなっていた。

 WQHD解像度でavg130fpsと余裕のあるフレームレートで、FullHD解像度なら144fpsの張り付きプレイも狙っていける。

 続いては「ペルソナ」シリーズのメインクリエイター達が手がけたファンタジーRPG「メタファー:リファンタジオ」だ。5月末にマイクロソフトのPC Game Pass(月額990円)に追加されたので、未プレイの人はチャンスだ。

 アトラスのゲームタイトルらしく画質の設定項目は少なく、各項目は最も高くなるように設定した(レンダリングスケールは100%)。解像度はこれまでと同じで、フレームレートはCapFrameXで記録。ただ、MsBetweenDisplayChange基準では、avg以外の結果がおかしくなるため、同項目のチェックを外している。

 冒頭の城下街を移動したが、フレームレートはまったく不安のない数値となっている。ビデオメモリーの使用量も、最大でも3.44GBと少なかったので、4K解像度でのプレイも楽しめる。

 最後は2020年にPC版が発売された「DEATH STRANDING」だ。続編となる「DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH」が6月26日に発売される(PC版の発売は未定)。

 なお、6月27日までは高フレームレートやウルトラワイドなどに対応した「DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT」が60%オフの1992円(アップグレード版は512円)で購入できる。未プレイな人は、PC版「DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH」の登場までにプレイしておきたい。

 最高画質で、一定ルート移動した際のフレームレートを計測したが、2020年発売とあって、GPUへの負荷も今となっては軽めだ。とは言え、今プレイしてもその画質には不満は感じないレベルではある。フレームレートも、WQHD解像度でavg165.2fpsなので、スムーズにプレイできる。

 ただ、PC版「DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH」が、Radeon RX 9060 XTで高画質プレイを楽しめるのか、ビデオメモリーは8GBで足りるのかは、PC版発売の発表待ちではある。

 今回紹介した9本のゲームタイトルのほか、6月26日に配信がスタートする「ペルソナ5: The Phantom X」をはじめ、HD-2Dで復活した「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」、10月31日に発売される、HD-2D版「ドラゴンクエストI&II」なども、Radeon RX 9060 XT Steel Legend 8GB OCで楽しめるゲームタイトルと言える。

Steam/Google Play Gamesで配信されるPC版「ペルソナ5: The Phantom X」。ビデオカードの推奨スペックは、GeForce RTX 1060 6GB以上になる

フル3DでリメイクされるAQUAPLUSの名作「ToHeart」(6月26日発売)もある。記事執筆時点でPC版の推奨スペックが公開されておらず、体験版も配信前だったので試せていないが、さすがに大丈夫だろう

「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」はマイクロソフト XBOXでセール中(6月24日まで)なので、未プレイの人はチャンスだ。プレイはスムーズでRX 9060 XT 8GBで4K、最高画質でフレームレートは上限に達していた

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