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AIエージェント時代に向け、セーフティとセキュリティの両面からリスク管理を強化

「AIエージェントの重大リスク」に対応、NECがシスコの技術を用いたAIガバナンスサービス提供へ

2025年03月28日 07時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 シスコシステムズとNECは2025年3月26日、AIガバナンス分野での協業を発表した。

 NECでは2025年秋から、シスコが今年1月に発表したAIセキュリティソリューション「Cisco AI Defense」を自社のコンサルティングサービスに組み合わせて国内提供する予定だ。NECの担当者は「AIエージェントには重大なリスクが存在する」と指摘し、シスコの技術を活用することでこれに対応する方針を示した。

NEC コーポレートSVP 兼 AIテクノロジーサービス事業部門長 兼 AI Technology Officerの山田昭雄氏、シスコシステムズ 代表取締役員社長の濵田義之氏

「AIエージェント時代」に拡大するセキュリティリスク

 Cisco AI Defenseは、AIアプリケーションの「使用」と「開発」の両面に対する保護を提供するソリューションだ。シスコが2024年11月に買収を発表したRobust Intelligenceの技術を活用しており、今年3月には米国と日本で限定的な提供を開始している。

AIアプリケーションの「使用」「開発」の両方を保護する

日本でも限定提供を開始している

 NECでは1960年代からAI分野に取り組んできた。近年では顔認証、AIスパコン、生成AI「cotomi」、そしてAIエージェントの「NECエンタープライズサーチエージェント」など、サービスを拡充している。

 NECのコーポレートSVPでAIテクノロジーサービス事業部門長/AI Technology Officerを務める山田昭雄氏は、NECのAIソリューションの特徴として「エンタープライズへのフォーカス」と「DXソリューションの中でAIを提供する提供形態」の2点を挙げる。特に後者については、DXブランド「BlueStellar(ブルーステラ)」を持ち、「コンサルティングサービスから入り、お客様とともに課題を見つけ、解き方を考え、システム実装し、運営する――この一連の流れを、受託あるいはお客様と並走する形で実施している」と説明する。

 山田氏によると、AIがコグニティブ、ジェネレイティブ、エージェンティックと段階的に進化するのに合わせて、セキュリティも変化しているという。コグニティブの段階ではセキュリティリスクも比較的小さかったが、クラウドを多用するジェネレイティブでは情報漏洩リスクが顕在化。そして、さまざまなシステムが結びついて自律的/自動的に動作するエージェンティックの時代になると、「エージェントが攻撃を受け、社内のシステムを自在に操られるという重大なリスクが発生する」と指摘する。

コンサルティング段階からCisco AI Defenseを活用

 NECでは、セーフティ(安全性)とセキュリティ(防御性)の両面からAIのリスク管理に取り組む「AIガバナンス」を掲げており、今回のシスコとの提携拡大を通じてAIエージェント時代に向けたガバナンス強化を図る。

 具体的には、Cisco AI Defenseと自社のコンサルティングサービスを組み合わせたAIガバナンスサービスを提供する。このサービスでは、コンサルティング段階からシスコの技術を用いることで、リスク評価やモデリングが可能になるという。これに加えて、「シスコのグローバルネットワークも活用して、これから世界各国で始まるさまざまなAI規制を反映させた形でサービスを提供したい」と話す。

 「AIエージェント時代が本格化すると、エージェントの動作が正しいかどうかだけでなく、エージェントの認証、(危険な動作を防ぐ)ガードレールなど、さまざまなリスクや問題が出てくる。これらの問題に対応し、安全・安心にエンタープライズやパブリックセクターのお客様が利用できるAI環境の構築を目指していきたい」(山田氏)

 ターゲット顧客としては、同社がこれまで照準を合わせてきた金融、製造、公共機関・自治体、医療などだという。

 

 シスコシステムズ 代表取締役員社長の濵田義之氏は、NECの魅力について「AIのジャーニーから手がけていること、各産業のノウハウがあること」だと説明した。NECとはシスコ傘下のSplunkでも強固な連携関係にあり、今回のAI Defenseでも、NECからのフィードバックを得ながら一緒に進めていくことができる、と期待を語った。

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