どうしてもノートPCで最高のGPU環境が欲しい人向け
バッテリー駆動時間ものびる? Razer Blade 16 (2025)でノートPC向けGeForce RTX 5090のゲーミング性能を検証
2025年03月30日 12時00分更新
DLSS MFGの有無が明暗を分ける
ゲーム検証の前にフレームレートの計測条件についても解説しておこう。今回は消費電力計測デバイス「Pownetics v2」が利用できないため、デスクトップPC向けGPUに比べてシンプルなレギュレーションとなっている。
(1)「CapFrameX」でフレームレートを計測
(2)フレームタイムは「MsBetweenDisplayChange」基準とする
(3)解像度は1920x1200ドット&2560x1600ドット
(3)についてはRazer Blade 16 (2025)のディスプレーがWQXGAまでという仕様によるものだ。HDMI出力を使用して外部ディスプレーで比較することも検討したが、前掲のフレームタイム問題に遭遇した。
そのため、内蔵ディスプレー+Optimusの検証に絞っている。もっと高解像度のディスプレーだとRTX 4090 LTのVRAM搭載量がゲームにおいてネックになる状況も出てくるのだが、今回はそこに触れることはできなかった。
「Overwatch 2」
Overwatch 2ではAPIはDirectX 11、画質「エピック」をベースにレンダースケールは100%、フレームレート上限は600fpsに設定。マップ「Eichenwalde」におけるBotマッチを観戦中のフレームレートを計測した。
デスクトップPC向けのGeForceと比べると、フレームレートはかなり低めだ。RTX 5090 LTと言えども1920x1200ドットで平均200fpsに届いていない。Razer Blade 16 (2025)はどの解像度でも従来モデルを超えたが、RTX 5090 LT搭載モデルというわりには……と物足りなさを感じた。
ノートPCなのでCPUもGPUも電力や熱の制限を受けること、特にRTX 5090 LTの動作クロックは低く抑えられているなどの原因が考えられる。AMDがCES 2025で発表した、ノートPC向けで初の3D-V Cache搭載CPU「Ryzen 9 9955HX3D」を使っていればどうなっただろうか?
まあ、Ryzen 9 9955HX3DはTDPが54Wと高いため、Max-Qデザインに合わせるには少々厳しそうではある。
「Monster Hunter: Wildsベンチマーク」
Monster Hunter: Wildsは公式のベンチマークツールを使用した。画質は「ウルトラ」、レイトレーシングは「高」に設定、DLSSは「クオリティー」でフレーム生成(DLSS FG)を有効化。ベンチマークシーン再生時のフレームレートを計測した。
フレーム生成を利用してもなお60fpsの維持が難しい。なお、最低フレームレートが低めな理由は、ところどころでフレームタイムが一瞬跳ね上がるためである。しかし、その原因が何であるか判断するだけの材料はない。
しいて言えば、電力制限のためにクロックが下がりすぎてしまっている説、単にドライバーの熟成に問題がある説などがある。いずれにせよ、現状Razer Blade 16 (2025)でMonster Hunter: Wildsを快適にプレイするには、画質をもっと下げる必要がありそうだ。
ただし、RTX 5090 LTはRTX 4090 LTよりも平均フレームレートにおいて20%ないし30%程度向上している。先のOverwatch 2では7%前後だったことを考えると、Monster Hunter: WildsではRazer Blade 16 (2025)のパフォーマンスをより体験できると言えるだろう。

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