環境保護のために、俺たちに何ができる? 「TOKYO GX ACTION BEGINNING~知るから始まる脱炭素~」レポート
「TOKYO GX ACTION BEGINNING〜知るから始まる脱炭素〜」の全体像をレポート
デジタル誌アスキーで、環境問題の記事にアクセスが集中した理由
提供: TOKYO GX ACTION2025実行委員会
置き換えることで、快適さは変えずに環境に配慮する
食べ物だけでなく、植物を原料としたプロダクトの展示もありました。PEEL Labはパイナップルの余った皮をアップサイクルした新素材を作っています。
ブースできいたお話によれば、この素材を使ったバッグは耐用年数が10年ほどにもなるとのことで、従来の合成皮革の弱点を克服した新素材といえますね。
代替といえば、ガソリン駆動の旅客機や輸送手段を、電気駆動のものに置き換えていくことは、SDGsの中でも複数の目標に関わる重要なミッションですよね。
会場でも乗り物、車関係の展示は人気で、自動配送ロボット「hakobot」や日産による「Nissan Formula E Gen2 car, Season 8(2021/22)」、RDSのEバイクの付近には、時折人だかりが見られました。
最近は電気自動車って珍しくなくなってきていて、本サイトでも電気自動車のレビューを頻繁に掲載していますし、近所を散歩していてもテスラや日産、マツダやBMWの電気自動車を見かけることがあります。先日、取引先の方とお話ししていたら「次に買い換えるなら電気自動車かなー」とおっしゃっていて、段々と、ノーマルな選択肢に入りつつあるように感じました。
都市と自然の関係を見直す
新技術的なところでは、グリーンディスプレイの「botanical light」もよかったですね。土の中に暮らす嫌気性微生物の特性を利用して、電源を使わずに光るライトです。これが意外にも明るくて、電飾としての用途なら必要十分な光量を持っているように思えました。
屋内の環境に関するプロダクトで、コンセプトと共に来場者の目を引いたのが東京ガスコミュニケーションズによる「カーボンストックファニチャー」です。
カーボンストックファニチャーは、都市近隣の森林から採取した木を使って作る家具です。それが何を意味しているのか。都市の近隣の樹木は、都市から排出された二酸化炭素を吸収しています。都市近隣の樹木を使って作った製品は、都市から出た二酸化炭素を、排出時とは異なる形で都市に戻し、都市と自然を関連づけることになる、という理論だそうです。
この日も、東京都の森林から採取した樹木を使って作ったベンチが展示されていました。現時点では市販はしておらず、企業のロビーなどを対象に販売しているとのことです。
環境について考えながら街を歩いていると、普段とは異なった視点で街を見ることができると思います。銀座の街に風力・太陽光発電の装置を兼ねた街路灯が設置されているとか、銀座と深いゆかりのある柳並木がずっと昔からあるとか。
環境を軸にした視点を持つと、風景や現象に意味が生まれるように、環境に対して「できること」とか「したいこと」というのも、環境に意識を向けると、自然と芽生えてくるものなのかもしれないですね。
「地球という大いなる自然を……」と言われてもスケールが大きすぎますが、「近所の好きな景色を残したいよね」だと細部までイメージできます。「資源の消費を削減するためには、大量生産、大量消費をなんとやら……」と言われるよりも、「買ったものを長く大事に使いたいね」と言われた方が身近です。
何もできないと思っても、スケールダウンして自分の生活に落とし込んでみると「ああ、こんなことも環境につながるな」と思える。それくらいでいいのかもしれません。
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