環境保護のために、俺たちに何ができる? 「TOKYO GX ACTION BEGINNING~知るから始まる脱炭素~」レポート
古い歴史に由来していた
銀座と有楽町の境に、柳の木が大量に植えてある理由とは
西銀座通りに柳の木が植えられている理由
銀座と有楽町の、ちょうど境目に「西銀座通り」という通りがあります。
皇居の外周をぐるりと囲む「外堀通り」のうち、数寄屋橋交差点からJR東京駅の八重洲までの区間がそう呼ばれていますが、西銀座通り、外堀通り共に通称で、「東京都道405号外濠環状線」というのが正式名称だそうです。
それはそうとして、西銀座通りを歩いていると、とあることに気が付くと思います。街路樹が「柳」なんですよね。けっこう長い区間に渡って、ずっと柳が植えられています。
驚くほどのことではないかもしれませんが、どちらかというと珍しいんじゃないでしょうか。近現代だと、国内の街路樹としてはケヤキ、クスノキ、サクラ、イチョウ、プラタナス(モミジバスズカケノキ)、カツラあたりの方がよく見かけるような気がする。
実は、銀座の柳並木には謂れがあります。この辺り、明治時代には柳がたくさん植わっていて「柳は銀座の象徴」とまで言われていたそう。ところが複数回の開発を経て、昭和の中期頃までに、柳の木は姿を消したそうです。
そこからだいぶ時代が進み、平成11年になって、西銀座通りの拡張工事が行われたのを機に、再び柳の木が街路樹として採用され「銀座の柳」が復活した、ということのようです。
というわけで、このエリアにとって、かつての象徴的な街路樹をもう一度復活させたのが、現在の西銀座通りの柳並木ということになります。
この話、同エリアにある数寄屋橋公園の中の石碑にもう少し詳しく書いてありますので、興味のある方は銀座へ足を運んだ際にでも読んでみてください。ちなみに、そもそも昔の銀座に柳が多く植えられた非常に合理的な理由もあるのですが、長くなるのでここでは割愛します。
街の姿は日々変わるものです。開店、閉店、建設、増設、解体。大規模な開発、人口の増減、環境の変化。慣れ親しんだ街の姿が、気が付けばまったく変わってしまっていることって、ありますよね。
しかし、消えるものもあれば、残る文化や慣習もあります。変わりゆく環境の中で、未来に持っていくものと、過去に置いていくものを選択することが、都市における人間の大きな仕事のひとつなのでしょう。50年くらい経つと、このあたりの環境はどう変わっているだろうか? と、柳を見ながらぼんやり考えた祝日の昼下がりでした。
TOKYO GX ACTION BEGINNING〜知るから始まる脱炭素〜
DAY1:2024年10月13日(日)11:00〜19:00
DAY2:2024年10月14日(月・祝)10:00〜17:00
開催場所:東京国際フォーラム ホールE
入場料:無料
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