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Akamai、NVIDIA を使用して動画処理用に最適化されたクラウドインフラとサービスを発表

アカマイ・テクノロジーズ合同会社
2024年04月22日

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アカマイ・テクノロジーズ合同会社
コスト効率の高い NVIDIA GPU を使用したエンコーディング技術により、メディア企業に最適な処理を実現

オンラインライフの力となり、守るクラウド企業、Akamai Technologies(NASDAQ:AKAM)は、拡充中のクラウドポートフォリオに NVIDIA GPU をベースとしてメディア業界向けに最適化された新サービスを追加しました。このクラウドベースのサービスは、NVIDIA RTX 4000 Ada Generation GPU(※1) により、動画コンテンツの処理の高速化と効率化に取り組むメディアおよびエンターテインメント業界の企業の生産性と経済性を向上させます。 ※1:https://www.nvidia.com/en-us/design-visualization/rtx-4000/


※本リリースは2024年4月15日 (現地時間) ネバダ州ラスベガスで発表されたプレスリリースの抄訳版です。

Akamai が実施した社内ベンチマークテストでは、NVIDIA RTX 4000 を使用した GPU ベースのエンコーディングでは、従来の CPU ベースのエンコーディングおよびトランスコーディング方式よりも 1 秒あたりのフレーム数(FPS)が 25 倍高速であることが実証されました。これにより、ストリーミング・サービス・プロバイダーがしばしば直面するワークロードの課題に対処する方法が大幅に進歩します。

Akamai のサービスを利用することで、メディアおよびエンターテインメント企業は世界で最も分散したクラウドプラットフォームと統合されたコンテンツ配信およびセキュリティサービスを活用しながら、スケーラビリティと耐障害性に優れたアーキテクチャを構築し、より高速で信頼性の高いポータブルなワークロードを展開できます。

Akamai の Vice President of Cloud Products である Shawn Michels は「メディア企業は、自社が作成するワークロードのポータビリティを維持することができる、低レイテンシーで信頼性の高いコンピューティングリソースを必要としています。NVIDIA GPU は、Akamai のグローバル・エッジ・プラットフォームにデプロイすると、優れた価格パフォーマンスを発揮します。Akamai は認定コンピューティングパートナー(※2)やオープンプラットフォームと協力し、お客様が次世代ワークロードを設計し、クラウドプロバイダーに依存せずに、マルチクラウドアーキテクチャをサポートできるようにします」と、述べています。
※2:https://www.akamai.com/ja/partners/technology-partner-directory

業務用に最適化された GPU の必要性
NVIDIA GPU を使用して大規模言語モデルをサポートすることが極めて重視されている市場において、メディア向けにカスタマイズされた Akamai の GPU サービスは、現行の業務用サービスで十分なサービスが提供されておらず、高コストになりがちな業界をターゲットとしています。Akamai は、その領域における豊かな知見と深い経験に基づいて、メディアおよびエンターテインメント業界固有の厳しい要件を満たすために、新しい GPU 製品をサービス化しました。

ユースケース
NVIDIA RTX 4000 GPU は、デジタルコンテンツの作成、3D モデリング、レンダリング、AIにおける推論 (inferencing)、動画コンテンツおよびストリーミングのための要求が厳しい制作、デザイン、エンジニアリングワークフローに対応するために必要なスピードと電力効率を実現します。メディア企業固有のユースケースとしては、次のものがあげられます。

動画トランスコーディングおよびライブ動画ストリーミング:GPU はリアルタイムよりも高速にライブ動画ストリームのトランスコーディングを実行することができ、バッファリングだけでなくプレイバックも減らしてストリーミング体験を向上させます。一方、GPU ベースのエンコーディングは、従来の CPU ベースのトランスコーディングと比較して効率を向上させ、処理時間を短縮します。NVIDIA RTX 4000 GPU は、最新世代の NVIDIA NVENC および NVDEC ハードウェアを搭載することにより、エンコードとデコードの同時タスクに対応するためのキャパシティの追加を実現しています。これは、ライブストリーミングなど、高スループットの動画処理を必要とするアプリケーションに不可欠です。第 8 世代の NVENC エンジンは、高効率の AV1 コーデックなどの最新の動画コーデックをサポートしており、低ビットレートで高品質の動画を実現します。
仮想現実(VR)および拡張現実(AR)コンテンツ:VR アプリケーションや AR アプリケーションでは、3D グラフィックスとマルチメディアコンテンツをリアルタイムでレンダリングする必要があります。GPU はこのようなコンテンツの処理に最適です。

新しいソリューションはメディア市場向けに最適化されていますが、この新サービスは次のような業務のユースケースに関するアプリケーションの構築を検討している開発者や企業にもご利用いただけます。

生成AIと機械学習(マシンラーニング):GPU クラウドコンピューティングの主な用途の一つは、生成 AI/機械学習です。GPU はニューラルネットワークでのトレーニングや推論などのタスクに適しています。多数の計算を並行して実行できるため、新しいモデルのトレーニングをより迅速かつ効率的に行うことができ、精度とパフォーマンスの向上につながります。NVIDIA RTX 4000 GPU は NVIDIA Ada Lovelace アーキテクチャを活用して、推論タスクで優れたパフォーマンスを発揮します。合計 192 の第 4 世代 Tensor Core がより多くのデータタイプを高速化し、新しい Fine-Grained Structured Sparsity 機能によって、テンソル・行列演算のスループットを前世代と比較して最大 4 倍に向上させます。20 GB の GDDR6 メモリーを搭載しており、大規模なモデルやデータセットに対応する豊富なキャパシティを提供します。
データ分析と科学計算:GPU クラウドコンピューティングは、データ分析や科学計算にもよく使用されます。これらのタスクは、その性質上、大量のデータの処理を伴うことが多いからです。これらのタスクは時間がかかり、膨大な計算を必要とします。GPU は、大量のデータを並行して処理することでこれらのタスクを高速化し、分析とシミュレーションをより迅速かつ効率的に行えるようにします。
ゲームとグラフィックスレンダリング:GPU はゲーム業界において、主にグラフィックスレンダリングやビデオゲーム開発に関連するその他のタスクに広く使用されます。これは、GPU が複雑なグラフィックス処理に対処できるよう設計されており、3D グラフィックスの高速で高品質なレンダリングを行うことができるためです。
ハイパフォーマンスコンピューティング:GPU 対応のクラウドコンピューティングは、大量のデータの高速かつ効率的な処理を必要とするハイパフォーマンス・コンピューティング・アプリケーション(モデリングやシミュレーションなど)に一般的に使用されます。また、GPU を使用することで、シミュレーション、計算、その他の膨大な計算を必要とするタスクを高速化できます。これにより、結果が出るまでの時間が短縮され、パフォーマンスが向上します。

Michels は「さまざまなワークロードをサポートするためには、さまざまなコンピューティングインスタンスが必要です。業務用に最適化された GPU を使用して弊社が行っていることは、お客様が一連のコンピューティング全体でインスタンスの多様性を高めて、エッジ・ネイティブ・アプリケーションを推進し、強化するために弊社が実行している数多くのステップの一つです」と、さらに語りました。

Akamai、2024 NAB Show に参加
Akamai は、ラスベガスで 4 月 14~17 日に開催された 2024 NAB Show に出展しました。さまざまなクラウドベースのメディア・デリバリー・ソリューションや次世代メディアワークフローについてデモを交えてご紹介しました。

Akamai Technologiesについて
Akamai はオンラインライフの力となり、守っています。世界中のトップ企業が Akamai を選び、安全なデジタル体験を構築して提供することで、毎日、いつでもどこでも、世界中の人々の人生をより豊かにしています。超分散型のエッジおよびクラウドプラットフォームであるAkamai Connected Cloud は、アプリと体験をユーザーに近づけ、脅威を遠ざけます。Akamai のクラウドコンピューティング、セキュリティ、コンテンツデリバリーの各ソリューションの詳細については、akamai.comおよびakamai.com/blogをご覧いただくか、X (旧 Twitter) と LinkedInでAkamai Technologiesをフォローしてください。

※AkamaiとAkamaiロゴは、Akamai Technologies Inc.の商標または登録商標です
※その他、記載されている会社名ならびに組織名、ロゴ、サービス名は、各社の商標または登録商標です
※本プレスリリースの内容は、個別の事例に基づくものであり、個々の状況により変動しうるものです

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