テキストプロンプトからアニメーションを生成するサービス「SAYMOTION」
一方、アニメーションの生成AIとしては、この連載でも一度紹介した米Deep Motionが、テキストプロンプトからアニメーションを生成するサービス「SAYMOTION」を発表しました。モーションキャプチャーなしに新規モーションが作れるという手軽さを売りにしており、現在β版を公開しています。
同社は2Dの動画から、アニメーションを生成する技術「Animete 3D」を公開しているため、おそらく、過去に生成された大量のアニメーションから学習させたものではないかと思います。精度としては、ダンスのモーションが「これはダンスなのか……?」というレベルでまだまだ品質向上の必要性を感じますが、テキストから手軽にアニメーションを生成できる手軽さは人気が出る可能性があります。
ゲーム会社にとって、どのように、アニメーションを効率よく、かつ、美しく作っていくのかは切実な問題なのですが、アニメーション分野でも生成AI技術と活用が始まっており、それを応用しやすいモーション・マッチングの一般化は、この分野に変化をもたらす要因となっていきそうです。
筆者紹介:新清士(しんきよし)
1970年生まれ。株式会社AI Frog Interactive代表。デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。現在は、新作のインディゲームの開発をしている。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。
※訂正:初出時、Unreal Engineのバージョンに誤りがあったため訂正しました。(4月17日19時21分)

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