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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第60回

3Dアニメーション技術の革新が止まらない

2024年04月08日 07時00分更新

文● 新清士 編集●ASCII

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テキストプロンプトからアニメーションを生成するサービス「SAYMOTION」

 一方、アニメーションの生成AIとしては、この連載でも一度紹介した米Deep Motionが、テキストプロンプトからアニメーションを生成するサービス「SAYMOTION」を発表しました。モーションキャプチャーなしに新規モーションが作れるという手軽さを売りにしており、現在β版を公開しています。

 同社は2Dの動画から、アニメーションを生成する技術「Animete 3D」を公開しているため、おそらく、過去に生成された大量のアニメーションから学習させたものではないかと思います。精度としては、ダンスのモーションが「これはダンスなのか……?」というレベルでまだまだ品質向上の必要性を感じますが、テキストから手軽にアニメーションを生成できる手軽さは人気が出る可能性があります。

筆者がSAYMOTIONを試している画面。UI周りはシンプルでわかりやすい。ただアニメーションの品質はまだまだという印象

 ゲーム会社にとって、どのように、アニメーションを効率よく、かつ、美しく作っていくのかは切実な問題なのですが、アニメーション分野でも生成AI技術と活用が始まっており、それを応用しやすいモーション・マッチングの一般化は、この分野に変化をもたらす要因となっていきそうです。

 

筆者紹介:新清士(しんきよし)

1970年生まれ。株式会社AI Frog Interactive代表。デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。現在は、新作のインディゲームの開発をしている。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。

※訂正:初出時、Unreal Engineのバージョンに誤りがあったため訂正しました。(4月17日19時21分)

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