Datadog、2023年の「コンテナ利用における10のインサイト」を発表
サーバーレスコンテナの採用は46%に増加、3大クラウドでGoogle Cloudが最多
2024年01月09日 07時00分更新
Node.jsがコンテナで最も人気のある開発言語、Java、Python、Go、Rubyが続く
6つ目のインサイトは「コンテナの主要なワークロードは、データベースとウェブサーバー」。
コンテナは、ステートレスなウェブアプリケーションやバッチアプリケーションを実行するための方法として利用されてきたが、その後、ステートフルなアプリケーションを実行するために進化してきた。
「Kubernetesのv1.9でリリースされたStatefulSetsにより、ポッドの再起動時にデータを永続化できるようになった。さらに、ボリュームスナップショットやダイナミックボリュームプロビジョニングなどにより、データをバックアップして、ストレージに事前にプロビジョニングする必要もなくなった。クラウドプロバイダーは、コンテナ上でステートフルなワークロードを実行するためのビルドインサポートも開始し、K8ssandraのようなオープンソースツールもデータベースのデプロイを容易にしている」と萩野氏。
7つ目のインサイトは「Node.jsが引き続きコンテナでの主要言語」。2019年の調査から継続して、コンテナで最も人気のある開発言語はNode.jsとなり、Java、Python、Go、Rubyがこれに続く。
「Node.jsで構築されたアプリケーションは、軽量でスケーラブルなため、コンテナとしてパッケージ化してデプロイするのに合っている。また4番手に人気がある言語がPHPからGoに代わったのは、クラウドネイティブなアプリケーションの開発におけるシンプルさやスケーラビリティ、スピードなどが決め手になったのではないか」と萩野氏。
8つ目のインサイトは「1000台以上のホストを持つ組織の40%がサービスメッシュを使用」。
2020年の調査では、EnvoyやNGINXのようなサービスメッシュ技術の利用が始まっていたという。2023年では、 IstioやLinkerd、Traefik Meshなどのテクノロジーも含め利用状況を調べ、ホストのフットプリントの規模が大きくなるほどサービスメッシュを実行している組織が多く、1000台以上のホストを運用するユーザーの40%以上が、サービスメッシュを利用していることが分かったという。
9つ目のインサイトは「コンテナランタイムでcontainerdの採用比率は昨年比で倍増以上」。コンテナラインタイムにおいて、これまではDocker一強だったのが、今はcontainerdが主流となっているという。コンテナユーザーの53%がcontainerdを利用し、過去1年間で採用は2倍以上に増加した。
「多くのユーザーがDockershimをサポートしないKubernetesの新しいバージョンに移行し、それに伴い利用率は低下している」と萩野氏。
最後のインサイトは「多くのユーザーがKubernetesの新しいバージョンに早くアップデート」。Kubernetesは、毎年3つの新しいバージョンをリリースして、バグの修正やセキュリティ対応、ユーザーエクスペリエンスの向上を図っている。
本調査では、Kubernetesのv1.24が最も人気のあるバージョンとなっているものの、Kubernetesユーザーの40%がおよそ1年以内のバージョン(v1.25以上)を採用しており、2022年の5%と比べると改善がみられるという。