Meteor LakeことCore Ultraや第5世代Xeonも発表!インテルがAI注力をアピール(12月15日)
インテルが新世代のプロセッサー群を発表。ここでも「AI」は1つの軸になっている。
特にインテルがアピールしたいのは、PCの中でLLMを含めたAI処理を「ローカルで実行する」ことだろう。CPUやGPUに加え、機械学習の推論を効率的にする「NPU」搭載がウリなのだが、そうした機能を活かすには、AIをデバイス内でローカル処理する必要が出てくる。
遅延やプライバシーなどを考えると、マルチモーダルでローカルな処理は必須になってくる。
しかし、現状のプロセッサーでは結局、音声認識や画像分析などにはNPUを使えるものの、ちゃんとした規模のLLMを使う場合、CPU/GPUを併用することになる。その上でできることについても、「これが圧倒的に便利」というアピールができていない。
おそらくもう一声、NPUの性能が上がる必要があるだろうし、Windows上で動作するCopilotのローカル動作も必要になってくる。
そういう意味では、「ローカルでAIを動かす能力を持つPC」が本領を発揮するのは、2024年夏以降ではないか……というのが筆者の読みだ。
筆者紹介――西田 宗千佳
1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。取材・解説記事を中心に、主要新聞・ウェブ媒体などに寄稿する他、書籍も多数執筆。テレビ番組の監修なども手がける。主な著書に「メタバース×ビジネス革命 物質と時間から解放された世界での生存戦略」(SBクリエイティブ)、「ネットフリックスの時代」(講談社)、「ソニー復興の劇薬」(KADOKAWA)などがある。
※初出時、Google Workspaceの表記に誤りがあったため訂正しています。(12月22日16時2分)
この連載の記事
-
最終回
AI
“生成AI元年”が終わり、ビジネスへの実装段階になってきた -
第12回
AI
「Sora」は本当に革命か。実は多彩な動きを見せていた2月の生成AI業界 -
第11回
AI
マイクロソフト30年ぶりのキー追加は“生成AI推し”の象徴だ -
第9回
AI
OpenAIはどこへ行くのか|AIニュースまとめ -
第8回
AI
アップル新型「MacBook Pro」生成AIを意識したスペックに|AIニュースまとめて解説 -
第7回
AI
Adobeやグーグル、AIの売り込み進める|AIニュースまとめて解説 -
第6回
AI
「今動かなければ遅れる」生成AI開発を猛烈に進める、アメリカIT大手の危機感|AIニュースまとめて解説 -
第5回
AI
AIの「政治・地政学リスク」が鮮明になってきた|AIニュースまとめて解説 -
第4回
AI
グーグル、生成AI“有料展開”急ぐ 運用コスト重く|AIニュースまとめて解説 -
第3回
AI
楽天、ソフトバンクの“生成AI戦略”に注目【AIニュースまとめて解説】 - この連載の一覧へ