このページの本文へ

【情シス戦隊 サポートジャー 第2話】「セキュリティ対策はバッチリだったはず……なぜだっ!?」の巻

【情シス戦隊】奇獣インセキュアーの襲来! 我が社の大事な情報と未来をインテル® vPro®で守れ!!

2023年12月20日 17時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp イラスト● 道田真司

提供: インテル株式会社

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
情シス戦隊サポートジャー

あらすじ:「情シス戦隊 サポートジャー」とは?

 関東某県にある中堅企業、I商事の情報システム課。ここで働く5人のメンバーは、実は単なる“情シスさん”ではない。ITの力と親切な気持ちで会社の平和を守る――。そんな任務を背負った5人のヒーローとヒロイン、「情シス戦隊 サポートジャー」の隊員たちなのである!!(少なくともそう自称している!!)

《 紹介しよう! 情シス戦隊 サポートジャーの素敵な隊員たち 》

 ★ブルー:若くて元気、猪突猛進。おっちょこちょいな一面もある。
 ★オレンジ:経験豊富な中堅隊員。チーム全体への目配りができる。
 ★グリーン:ユーモアと社内政治にたけたベテラン。面倒なことがきらい。
 ★ブラック:クールで毒舌。ブルーにライバル心を燃やす。朝が弱い。
 ★ピンク:思いやりの心を持つ最年少。社員やほかの隊員を寡黙に支える。

 前回は業務の効率化をはばむ「魔人アナローグ」を退治した情シス戦隊の5人だが、今回はいったいどんな強敵が現れるのだろうか……?

情報漏洩の危機! 経理部に突如現れたのは……奇獣インセキュアー!!

 昼下がりのI商事オフィス。情報システム課……もとい、情シス戦隊本部のデスクでは、メンバーのオレンジがExcelの集計表を見ながらガックリと肩を落としていた。先日、社員全員を対象に行った「セキュリティ意識テスト」の結果がひどかったのだ。

オレンジ「うーん、これは何とかしなきゃね……。セキュリティは技術だけで守れるものじゃないし……」
ブラック「そうは言っても、セキュリティ意識なんかなかなか変わらないぜ。一度くらい痛い目に遭えばいいんだよ。情報漏洩とか」
オレンジ「やめてよ! 縁起でもない……」

 そんなやりとりを聞いていたかのように、男性社員が大あわてで駆け込んできた。

経理部社員「た、大変だ! うちの機密情報が! 助けてくれっ!」
オレンジ「えっ、どうしたのっ!?」

 「とにかく来てくれ」と繰り返す社員に先導され、経理部に急行した情シス戦隊の5人。そこで目にしたものは……!

 経理部のパソコンには、見たことのない奇怪な生き物が取り付いていた!!

奇怪な生き物「キキキキキ……」
ブルー「わっ、なんだこいつ! 気持ち悪いっ!」

 経理部の社員によると、受信したメールのリンクをクリックしたところ、いきなりパソコンの様子がおかしくなり、この生き物が現れて取り付いたのだという。よく見ると、そのメールは社内連絡を装ったサイバー攻撃メールだった!

ピンク「暴れたりはしないようだけど、この生き物は何なのかしら……」
ブラック「フッ、俺は知ってるぜ。こいつは、会社の情報をどんどん飲み込んで社外に吐き出すやっかいなヤツ、奇獣インセキュアーだ!」

 ブラックは、奇獣インセキュアーは脆弱性のあるパソコンに取り付き、機密情報や個人情報の漏洩事故を引き起こす生き物だと説明した。最近ではあらゆる業種、規模の会社でその被害が報告されているという!

奇獣インセキュアー「キッキッキッキッ!」
オレンジ「早く何とかしないと! ねえブラック、どうすれば倒せる!?」
ブラック「そこまでは知らん」

 ブラックは物知りだが、詰めが甘いのだ。

オレンジ「とにかくこいつを外に出さないように、ドアも窓も全部閉めよう!」

 経理部の情報を吸い込んだインセキュアーがこのまま社外に出てしまうと、大変な情報漏洩事故が起きてしまう。パソコンがウイルス(マルウェア)に感染した場合はネットワークを遮断するのが定石だが、今回は生き物なので物理的に、部屋に閉じ込める作戦だ!

OSもウイルス対策ソフトも万全だったはずのパソコン、脆弱性はどこに?

 大あわてで窓やドアを閉めたところで、情シス戦隊のメンバーたちはインセキュアーがパソコンに取り付いた原因、そして退治する方法を考え始めた。

ブルー「しかし脆弱性って……。OSやウイルス対策ソフトのアップデートをしてなかったってこと?」
経理部社員ちゃんとやってましたよ! だから、まさかこんなことになるとは……」
ピンク「じゃあどうして……?」

グリーン「わからんけど、とりあえずウイルス対策ソフトを実行してみようか」

 グリーンがウイルス対策ソフトを実行してみたが、インセキュアーにはまったく効かない。それどころか、インセキュアーはさらに情報を吸ってふくらみ続けている!

奇獣インセキュアー「キキキキーッ!」
グリーン「うわぁ、全然歯が立たない! 参った参った」

 情シス戦隊全員で考え込んでいるうちに、ピンクがあることに気づいた。

ピンク「あれっ、インセキュアーがほかのパソコンに取り付こうとしているけど、そっちには取り付けないみたい? なんでだろう……」

 経理部にはほかにも何台かパソコンがある。インセキュアーが取り付いたパソコンと同じOSやセキュリティソフトが入っているが、違う機種だ。先ほどからインセキュアーは部屋のなかを動き回っているが、ほかのパソコンにかじりつこうとしてはあきらめている。

ブルー「たしかにほかのパソコンは攻撃できないようだ。何が違うんだ?」
ブラック「ひょっとしたらこのパソコンだけ、ハードウェアのセキュリティに“穴”があるのかもしれないぜ」
ブルー「ハードウェアのセキュリティ……!?」

《 説明しよう! ハードウェアレベルの脆弱性とは? 》

 近年ではサイバー攻撃技術の高度化が進み、パソコンのハードウェアやファームウェア(BIOS)レベルの脆弱性を狙う攻撃も登場している。パソコンの起動時、OSやウイルス対策ソフトよりも先に動作して、それらのセキュリティ機能を回避してしまうので、対策が難しいやっかいな攻撃なのだ!

 さらに、経理部にあるパソコンを見比べていたオレンジがあることに気づいた。

オレンジ「こっちの無事なパソコンには、どれも『インテル vPro』ってシールが貼ってあるよ!」
ブルー「あっ、違いはそこか!」

 たしかにインセキュアーが取り付いたパソコンだけは、「インテル vPro」というシールが付いていなかった。つまりvProを搭載したパソコンは、ハードウェアレベルの保護機能で、取り付こうとするインセキュアーを跳ね返していたわけだ!

ブラックの必殺技が炸裂! ハードウェアレベルの保護機能で情報漏洩を防げ!

 そうとわかれば話は早い。いつの間にか姿を消していたブラックが情シス戦隊本部まで走り、vPro搭載の新しいパソコンを持ってきた。

ブラック「お待ちどうさま! こいつでどうだ、ハードウェア・シールドォーーーッ!!
奇獣インセキュアー「キキャーーーッ!」

《 説明しよう! インテル® ハードウェア・シールドとは? 》

 インテル® vPro® プラットフォームが備える「インテル ハードウェア・シールド」は、パソコンのセキュリティをハードウェアやファームウェア、ハイパーバイザといった深いレベルで強化する機構なのだ! OSやウイルス対策ソフトのセキュリティ機能とも連携して、セキュリティ対策をより万全なものにしてくれる、とてもありがたい存在だぞ!!

インテル ハードウェア・シールドは、数多くの技術の組み合わせで人知れずパソコンを守る!

 ブラックの必殺技、ハードウェア・シールドの攻撃を受けたインセキュアーは、吸い込んでいた情報をどんどん吐き出し、しぼんでいく。これで経理部からの情報漏洩は防げそうだ!

 だが、しかし……! 弱ったかに見えたインセキュアーの目の色が変わった!!

ピンク「ちょっと待って、インセキュアーが暴れ出したわ!」
グリーン「おいおい、今度はパソコンの情報を破壊しようとしてるぞ
経理部社員「わーっ、やめてくれ! また残業が増える!」

 なんとインセキュアーはランサムウェア攻撃を始めようとしている! パソコン内のシステムとデータを破壊(暗号化)して使えなくし、復元するための「身代金」を要求するという、これまたやっかいな攻撃だ!! このままでは経理部の業務ができなくなってしまう!

ブルー「……ところで『身代金』って、経費で落とせるのかな?
経理部社員「それには社長決裁が必要です! そんなことより、早くあいつをなんとかしてよ! わーっ!!

 とぼけたやりとりを尻目に、ブラックがニヤリと笑う。

ブラック「おいおい、vProとハードウェア・シールドの防御力をなめてもらっちゃ困るぜ? こいつでとどめだ、スレット・ディテクシーーーーョン!!
奇獣インセキュアー「キャキャキャーーーーッ!」

《 説明しよう! インテル スレット・ディテクション・テクノロジーとは? 》

  ハードウェア・シールドに含まれる「インテル スレット・ディテクション・テクノロジー(インテル TDT)」は、ハードウェアレベルでソフトウェアの動きを監視し、AIベースの解析で不審な動き(脅威)を検知する技術だ! セキュリティ対策ソフト(ウイルス対策ソフトやEDRなど)の検知をかいくぐる高度な攻撃が発生しても、より深いレベルでその動きを検知し、対策ソフトと連携して攻撃を食い止める! すごいのだ!

インテル スレット・ディテクション・テクノロジー(右下部)は、CPU上のセンサーとAI解析でマルウェアなどの不審な動きを検知する(画像はインテルのビデオより)

 ブラックが次々と繰り出した必殺技により、奇獣インセキュアーは姿を消した。オレンジが機転を利かせて部屋に閉じ込めたことで情報漏洩は起こらず、ランサムウェア攻撃も失敗したため、結果として被害は発生しなかった。

 経理部の社員は恐縮しながら、情シス戦隊の隊員たちにお礼を言っている。

経理部社員「いやー、本当に危ないところでした。ありがとうございました!」
ピンク「とにかく被害が出なくてよかったですね。でもこの際、パソコンはvPro搭載の新しいものに変えましょう。データの移行はお手伝いしますから」
オレンジ「それから、メールのリンクをクリックするときは十分に気をつけて! そのうちまた抜き打ちで、セキュリティテストをやるからねっ!」
経理部社員「はいっ、気をつけます!」

 会社の情報セキュリティを守るためには、社員のセキュリティ意識を高めることが大切だ。しかし攻撃手法がますます高度化するなかでは、それだけでは足らず、やはり最新のテクノロジーによる助けも必要だ。ブルーはそう痛感していた。

ブルー「……しかしブラック、あんな見たこともない生き物、よく知ってたな」
ブラック「最近はちょくちょく話題になってるぜ? いつかうちにも出るんじゃないかと思ってたよ」
ブルー「お前、そういうの先に言えよな……」

 今日一番活躍したブラックだったが、態度は相変わらずなのだった。

 そんなこんなで、とにかく大騒ぎだった一日をグリーンが締めくくる。

グリーンいかん! みんな~、あと15分で終業時間だよ! 情シス戦隊は撤収、撤収~」

カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ