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米国で発表会を開き2024年パリを見据えた新型カメラをお披露目です

【世界初】ソニー「α9Ⅲ」8万分の1秒シャッターを実現

2023年11月08日 06時00分更新

文● ASCII

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 ソニーは11月7日に米国で発表会を開催し「α9Ⅲ」を披露。日本でもプレスリリースが公開された。

 「グローバルシャッター」を実現した新型センサーを搭載し、機械式シャッターなしで、8万分の1秒の高速シャッター撮影と、毎秒120コマ連写が可能なのが最大の特徴で、スポーツイベントでの撮影を見据えたカメラである。

 米国では5999ドル(150円換算で約90万円)で来春、日本では11月16日10時より予約開始で、2024年1月26日発売、実売予想価格は88万円となっている。(以下画面は米国発表会のもの)

フルサイズのグローバルシャッター搭載CMOSでメカシャッターなし
8万分の1秒の高速シャッターで毎秒120コマ撮影可能に

 搭載するExmoreRSの積層型CMOSセンサーは、従来の上から下に順次イメージ情報を読み出すローリングシャッター方式ではなく、全画面の情報を同時に読み取ることができるグローバーシャッター方式のイメージセンサーで、レンズ交換式カメラでは世界初となる。画素数は2460万画素(動画時2030万画素)で、静止画は最高6000×4000ドットだ。

 静止画でも動画でもディストーションなしで撮影できるため、機械式シャッターは搭載しない。

 シャッター速度の最高速度は8万分の1秒が可能で、AF/AE追従で最高毎秒120コマのブラックアウトなしで連写が可能だ。14bitRAW記録が可能で、最高毎秒6GB、192コマまで。

 ただし、連写時や動画撮影時などではシャッタースピードは最高1万6000分の1秒となる(下記のようにファームアップで8万分の1秒での連続撮影が可能となる予定)。低速のシャッタースピードは30秒とバルブまで。動画撮影時のシャッタースピードは8000分の1秒から1秒までである。

 搭載する処理チップはアドバンスドBIONZ XRで従来の8倍速。超解像ズームは静止画時で2倍、動画時で4Kでは1.5倍、HDでは2倍が可能。ISO感度は静止画で250~25600で拡張で最高51200となる。

0.005秒から1秒前までのプリ・キャプチャー

 シャッターボタンを押す前の画像を撮れるプリ・キャプチャーも搭載しており、設定は0.005秒から1秒前までで、もちろんAF/AEオンの毎秒120コマで撮れる。

 新たに、ボディのレンズ横にC5ボタンが設置され、押している間、連写速度を上げるブースト撮影が可能だ。例えば、60コマでの連写中に、このボタンを押している間だけ120コマで撮ることができる。

 グローバーシャッター方式のおかげで、ソニーのフラッシュ「HVL-F60RM2」、「HVL-F46RM」を使うと、同期は最高速度の8万分の1秒まで可能、また、静止画でも動画でもフリッカー・フリーになる。さらに、最高32枚の連写したRAW画像をPCで合成することで、低ノイズの画像を生成するコンポジットRAW撮影も可能となった。

 α7RVから搭載が始まったAIプロセッシングユニットも当然搭載しており、「リアルタイム認識AF」が可能。鳥・動物モードではどちらを優先するかも指定できる。

 AFポイントは759点で、全体の95.6%をカバーし、最低照度は-5EVまで可能なほか、フォーカスエリアは3サイズにXSとXLが加わり、5サイズで指定できるようになった。

 手ブレ補正はボディで5軸8段で、動画時はダイナミックアクティブ / アクティブ / スタンダードが選択できる。

 動画撮影では6Kオーバーサンプリングでの4K60P(3840×2160ドット)、α初のクロッピングなしでの4K120P撮影が可能。

 保存は10bit 4:2:2 オールイントラ、16bit RAW撮影が可能で、S-Cinetone、S-Log3での保存ができる。

 ボディは防塵防滴で、ボディデザインではグリップがよりエルゴノミックとなり、シャッターボタンも反応性が向上。静止画・動画・S&Qダイヤルも採用している。

 サイズは約136×97×83ミリで、α9Ⅱより幅が7ミリ、奥行きは5ミリ大きくなっている。重さは703グラムでα9Ⅱより25グラム重い。バッテリーパックは「NP-FZ100」だ。

 メモリーカードは、CFexpress タイプAとSDカード両対応のダブルスロットである。

 背面液晶は4軸のマルチアングルで、3.2型209.5万ドット、色域はDCI-P3でタッチコントロールが可能。動作域は開き角度が上98°、下40°、横180°、横開き位置での回転は270°である。

 EVFはXGA944万ドットのOLEDで、倍率は0.9倍、アイポイントは25ミリ、視界は41度で240fps表示まで可能だが、最高画質は120fpsとなる。

 縦位置グリップ「VG-C5」(5万5000円)もエルゴノミックデザインで、前面にC5ボタン搭載。

 同時にα1とα7SⅢのファームウエアUPも予告された。米国では2024年3月以降となる。これによると、α9Ⅲの連写時の最高シャッター速度も8万分の1秒となる。

 α9Ⅲは、ソニーストア銀座、ソニーストア札幌、ソニーストア名古屋、ソニーストア大阪、ソニーストア福岡天神で11月23日より展示予定。詳細については11月15日10時より、先行体験・展示一覧サイトにて告知される。

1.5kg切りのサンニッパ
FE 300mm F2.8 GM OSS

 こちらサンニッパの新レンズも発表となり、米国では2014年春に5999ドル(150円換算で約90万円)で発売となる。サイズは直径124×全長265ミリで重さは1470グラム。

 日本では11月16日予約開始、2024年2月2日に予想価格94万円で発売予定だ。

公開当初、記事タイトルが間違っていました。お詫びして修正します。(11/8 13:30)


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