オフラインOK、端末で動く「MotoAI」
ThinkPadスマホも展示
今回はAdaptive Displayというフォームファクタが目を引いたが、レノボのイベントのテーマはAI。「ChatGPT」がベースとするような公開情報に基づくオープンな基盤モデル、企業の非公開情報に基づくプライベートな基盤モデル、それに個人の利用を学習するパーソナル基盤モデルの組み合わせ(これを「ハイブリッドAI」とする)がレノボの戦略だ。
ここで、PCとスマートフォンでは「MotoAI」とするパーソナルアシスタントを開発している。パーソナル基盤モデルにより、ユーザーが音声またはテキストにより問いかけると、ユーザーにあった情報を表示したり、メッセージの作成、タスクのスケジュールなどをやってもらうことができる。ローカルで動かすことで、速度、プライバシー、オフラインなどのメリットがあるという。
MotoAIの商用化などの予定は明かされていない。AIチャットボットでは、グーグルのBard、Bing Chatなどの取り組みがあり、アップルも開発中と言われている。
会場では、1月に発表した「ThinkPhone by Motorola」も展示されていた。ThinkPadシリーズとの統一感のあるデザインで、ThinkPadとの連携も特徴とする。
スマートフォンの世界市場ではモトローラを持つレノボは、トップ5に入っていない。だが、総合ベンダーならではの展開は興味深い。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
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