こんなに素敵なアートや音楽鑑賞が無料でいいの? 「藝大アーツイン丸の内2023」に行ってきた!

文●オシミリン(LOVEWalker編集部)

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 10月16日(月)~10月22日(日)の期間、三菱地所株式会社と東京藝術大学による、将来の飛躍が期待される若手芸術家に授与される「三菱地所賞」の受賞者を紹介・顕彰するプログラム「藝大アーツイン丸の内2023」が丸ビルで開催中です。私も早速、マルキューブでの、美術部門受賞者6人の作品展示を見てきました!

選りすぐりの若手アーティストによる美術展とリサイタル「藝大アーツイン丸の内2023」丸ビルで開催

若手アーティストの作品を丸ビルで堪能!

 私自身、美術館へ行くのは大好きで、休日はよく美術館へ出かけるのですが、美術館以外の場所での展示というのも気軽に楽しめて、良いものですね~。展示場所の雰囲気によって作品の感じ方も変わってくるような気がします。マルキューブは天井が高く広々とした空間で、日中には日光も感じられて解放感があり、作品を眺めていると街中にいることを忘れてしまいそうです。

 マルキューブで私が最初に気になった作品は、こちら。

「生命の門」(黒瀧 舞衣)

 「生命の門」という彫刻作品で、左側に人間、右側にその胎児が対になるように現れた門になっています。胎児の彫刻や、左の人間に鱗があるかのような彫り方は少し不気味なようにも感じられるのですが、木の質感のためか、同時に温かさも感じました。生命の恐ろしさのようなものと、温かな奇跡のようなものを同時に見て取れる作品だと思いました。

 また、こちらは一目見て「かわいい!」とキュンときた、渡邉 みゆさんの「ひつじの夢」。

「ひつじの夢」(渡邉 みゆ)

 こちらはアニメーション作品です。陶芸で制作した人形を使用し、クレイアニメーションのように静止した人形を一コマごとに少しずつ動かして作成した“陶芸アニメーション”になっています。画面の下には、制作に使用した陶芸の人形がたくさん展示されています。とっても可愛らしい作品ですが、人形を一つ一つ陶芸で作り、一コマずつ撮影して…という作業は、考えるだけでも気が遠くなってしまいそう! ひつじたちの表情もとっても愛らしく、見ていて飽きません。小さなお子さんでも楽しめる作品になっているのではないでしょうか。

 そのほか4名の作品もマルキューブに展示されています。映像作品も多いので、実際にマルキューブへ行って、作品を体感するのがオススメです!

「Gienah」(小坂 初穂)

「自画像 -体内の私と私と私と私たち」(FENG SHENG SHIN)

「まもなくポイント・ネモに墜落する私たち」(LI MUYUN)

「Vision」(HARMANDAR ÇAĞIL)

 また、この丸ビル1階マルキューブでの「三菱地所賞」美術部門受賞者の作品展示のほか、10月20日から22日には、7階の丸ビルホールで、同賞音楽部門(弦楽専攻・管打楽専攻・声楽専攻・ピアノ専攻・作曲専攻)の各受賞者による記念リサイタルも実施されます。こちらも入場無料で楽しめますので、ぜひお見逃しなく!

三菱地所賞 音楽部門 受賞記念リサイタル

10月20日(金)19:00~20:30 橘和 美優(ヴァイオリン)
10月21日(土)13:30~15:00 放生 幹也(サクソフォーン)・18:30~20:00 横山 和美(ソプラノ)、朝倉 麻里亜(メゾソプラノ)
10月22日(日)13:30~15:00 永井 希望(ピアノ)・18:30~20:00 石川 健人(作曲)
場所:丸ビル7階丸ビルホール(入場無料・全席自由)

※本公演は入場無料・全席自由です。開演60分前にホール入口で入場整理券を配布いたします。
※就学前のお子さまの同伴・入場はできませんのでご了承ください。

若き芸術家たちに「三菱地所賞」を贈るセレモニー開催

 10月18日には、丸ビル1階マルキューブで三菱地所賞授賞セレモニーも実施されました。

 セレモニーは小畑 善昭さん(東京藝術大学名誉教授)、吉井 瑞穂さん(東京藝術大学准教授)、宮村 和宏さん(東京藝術大学非常勤講師)、酒井 弦太郎さん(東京藝術大学修士1年)、川本 伶美さん(東京藝術大学学部4年)、上原 史織さん(東京藝術大学別科2年)、河野 星さん(東京藝術大学学部4年)による、G.F.ヘンデル《王宮の花火の音楽》序曲の演奏でスタート。美しいメロディーに思わずうっとり。もっと聴いていたい!と思わせてくれる素敵な演奏でした。

美しい演奏に通りすがりの人もつい足を止めていました!

 三菱地所賞の受賞者は美術部門から6名、音楽部門から6名の計12人。美術部門からは小坂 初穂さん、音楽部門からは横山 和美さんが代表して受賞のコメントを述べました。

 小坂さんは「この受賞がなければ集うことのなかったメンバーと展示する機会をいただき、ありがとうございます。卒業展示の時とは環境や雰囲気の異なる展示となるので、作品の新たな一面があらわになっているのではないかと思います。引き続き展示をお楽しみください」と挨拶。

受賞の喜びを語る小坂 初穂さん

 横山さんは「芸術とはそれを見て感動してくださる方がいてこそ輝くものです。約4年間のコロナ禍で私たち芸術家は窮地に立たされました。4年の止まった時が動き出した今こそ私たちの出番だと思います。今後も、人々の心に豊かさをもたらすことのできるような芸術家になるべく努力していきます」と話しました。

授賞コメントを述べる横山さん

三菱地所賞の受賞者と、三菱地所株式会社 執行役社長 中島 篤(左から7人目)、東京藝術大学長 日比野 克彦(左から8人目)

 皆さんの今後の活躍が楽しみですね!

 この週末は、才能あふれる若手アーティストが贈る芸術の秋を、丸の内でぜひ堪能してくださいね。私も今度はリサイタルも聞きに、遊びに行こうと思います!

藝大アーツイン丸の内2023
日程:10月16日(月)~22日(日)
場所:丸ビル1階マルキューブ(美術展示)、丸ビル7階丸ビルホール(リサイタル)
主催:三菱地所株式会社、東京藝術大学