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このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第431回

発熱も改善! ソニーマニアがXperia 1 Vと歴代Xperiaを比較してその進化を検証!

2023年08月03日 12時00分更新

文● 君国泰将 編集● ASCII

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Xperia

今年のXperiaはちょっと違う!
その違いを過去モデル(IIIとIV)と比較検証

 今年のXperiaシリーズフラッグシップモデルとして登場したソニーの「Xperia 1 V(ワンマークファイブ)」。ネーミングはいつものXperia 1シリーズのナンバリングで、まぁ例年の順当進化かな? と思ったら大間違いで、今年のXperia 1 Vは一味も二味も違うんです。

 ソニー、やるときはやるじゃないか! と今回は上から目線で語ってみようと思います。ソニーを愛していると公言しているので他社比較はありません。同社比較のみです。大海を知らない井戸の中の蛙が、隣の蛙よりもスゴイぜ、と言っているくらいだと思って下さい。

 すっかりカメラで撮影する事が染み付いてしまった筆者としては、「Xperia PRO-I」が大好きでした。というか、今もまだ超がつくほどのお気に入りで、最新モデルが出たら脊髄反射でメインスマホを替えていた筆者が1年半もしがみついてきたのがXperia PRO-Iです。いっそのこと、Xperia PRO-I II でも出てくれないかなと思っていたら、いきなり使いたいスマホが現れてしまいました。それがXperia 1 Vです。

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Xperia 1 Vは、アスペクト比21:9の約6.5型4K(3840×1644ドット)の有機ELシネマワイドディスプレーを搭載

 見た目には最近のXperia 1シリーズのデザインを踏襲したものなので、普通の人には「何が違うの?」というくらい目新しさはないように映るかもしれません。板状のスマホでそう簡単に個性を出せれば苦労しないんだろうなと思っていたら、Xperia 1 Vを手にした時にコレイイ! と語彙力を失うくらいの吸引力があったのです。

Xperia
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 背面には、今までと同じフロスト強化ガラスを採用しているはずなのに、テクスチャが施されて光の当たり具合によって表情のある凹凸が見え隠れします。サイドフレームには、Xperia PRO-Iと似た“リブ(波型の溝)”が施されています。今までのXperiaが無表情なまでにフラットなものから急激にその印象を変えて、かつ手で握ったときの吸い付くホールド感もあって所有欲を刺激されます。

独自開発のイメージセンサーを採用
これが歴代モデルとの大きな違い

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Xperia 1 V のカメラユニット

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Xperia 1 IVのカメラユニット

 そしてなんと言ってもたまらないのが背面のカメラユニットです。トリプルカメラはフラッシュと前方用マイクなど、すべてこのカメラモジュールに集約されています。今までは3つのカメラは1枚のガラスで共通化して貼り付けてあったものと比べると、Xperia 1 Vはひとつひとつのレンズが独立した仕様になりました。

 しかも中央の24mmのレンズにはサファイアクリスタルと赤外線カットフィルター処理が施されるなど、両脇にあるレンズとは別格扱いです。

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 それもそのはず。Xperia 1 V最大の進化点は、この中央のカメラに2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー「Exmor T for mobile」を世界で初めて搭載したことにあります。このセンサーについては後述しますが、ソニーが自社のスマホに世界初の最新センサーを搭載してきた事が、まず筆者の感動ポイントです。

 今まで、Xperiaに最新のセンサーが真っ先に搭載されたことは一度もなく、ソニーのスマホなのになぜ!? という苦汁を味わい続けてきましたが、その長年の悲願がここに叶いました。

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 技術的なうんちくを語ると、従来のスマホカメラに搭載されるセンサーはフォトダイオードとトランジスタが1つの層にあったのですが、これを2層構造化したことで、フォトダイオードが大きくなり集光量が増やせて、データを転送するトランジスタも大きくなってノイズレベルを抑えられる、というアドバンテージがあります。

 センサーも1/1.35インチと大きくなり、分解した内部パーツを見るといかに大きいかがわかります(Xperia 1 IV は1/1.7インチ)。ほかにももっと複雑に絡む要素があるのですが、新しいセンサーによってたくさん光を取り込めて、より低ノイズで撮影できるのがスゴイポイントだと思っていただければ。

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この写真は、ソニーの先行体験会のときに、暗がりの中でテント内の照明だけで撮影したもの

 単純に明るい場所ではキレイに撮影できるスマホも、夕方や屋内などちょっとした暗がりになると、ノイズでザラザラになるかノッペリした情報量の欠落した画になってしまいがちです。ですがこの写真では、肌や衣服の質感から髪の毛のディティールまでがきちんと残っていることがわかります。

 ちなみに「Photography Pro」で撮影する際に、光量の少ない暗がりでは自動的に10枚の写真を重ね合わせ処理をすることで、より明るく撮れるという機能がありますが、この作例ではその機能を使っていません。

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