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ユビキタスAI、耐量子暗号への取組みを開始し将来の組込みシステムにおける堅牢性構築をサポート

株式会社ユビキタスAI
2023年06月23日

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株式会社ユビキタスAI
~NIST標準をベースに2024年度中の汎用組込みプロセッサへの実装を目指す~

株式会社ユビキタスAI(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:長谷川 聡、以下「ユビキタスAI」)は、現在NIST(米国国立標準技術研究所)で標準化が進められている次世代暗号アルゴリズム「耐量子暗号(PQC = Post-Quantum Cryptography)」に関する研究開発活動を開始します。これまでの成果として、仕様および処理アルゴリズムの概要に対する理解を深めるとともに、自社での実装結果とリファレンス実装との比較までを選考に残った4アルゴリズム※すべてに対して行い、一定の成果を得ました。ユビキタスAIは、この研究開発活動を継続し、次のマイルストーンとして、汎用組込みプロセッサへの実装を2024年度中に実現することを目指します。



耐量子暗号の技術習得は、IoTデバイスを構成するソフトウェアの堅牢性向上に役立つだけでなく、ユビキタスAIの注力取組みのひとつであるIoT機器セキュリティ検証ツール・サービスへの将来の展開にも有用であると期待しています。ユビキタスAIでは、長年に渡り主に組込みアプリケーションで使用されるセキュリティアルゴリズムへの対応を自社のエンジニアリングで行ってきていることから、将来の電気・電子機器のソフトウェア設計にも大きな影響を与えると予想される耐量子暗号の実装技術についても対応を進めてまいります。

※:Round 3時点での選考結果である鍵交換アルゴリズムのCRYSTALS-KYBERと、署名アルゴリズムのCRYSTALS-DILITHIUM、FALCON、SPHINCS+

■本取組みの背景
量子力学の発展によって登場した量子コンピュータは、従来のコンピュータでは解決困難とされる問題を現実的な時間で解決できる可能性を持っており、実用化に向けて急速に技術開発が進んでいます。量子コンピュータが複雑で大きなデータを扱うことができるのは数年先と予想されていますが、既に悪意のある第三者による「Hack now, Decrypt later(今ハッキングしておいて、後に解読する)」サイバーセキュリティ攻撃が行われている可能性があります。その脅威の一例として、現在普及している暗号アルゴリズムのひとつであるRSA 暗号方式が解読され、秘匿データが露見するリスクが指摘されています。その面からも、耐量子暗号アルゴリズムによる秘匿データの保護は、量子コンピュータの実用化前であっても、既に検討されるべきリスクヘッジ手段となってきています。

急速に普及が進んでいるIoTデバイスは、サイバーセキュリティ攻撃の入り口となるため、組込みシステムにおける耐量子暗号アルゴリズムの導入によるセキュリティの堅牢性の構築も、サーバーやアプリケーションと同様に重要視されなければなりません。ユビキタスAIでは、現在および将来の顧客がこれら脆弱性の課題に直面した際に、組込み分野のエキスパートとしてサポートし、解決できるよう、進行中のNISTによる標準化と実装技術への継続的な取り組みが重要と考えています。

■株式会社ユビキタスAI(証券コード:3858)について
ユビキタスAIは、製造業のお客様を支えるテクノロジーとサービスを提供する企業です。長年にわたる組込みソフトウェアビジネスの実績をベースに、自社開発製品および世界中のソフトウェア製品の販売・サービスにおいて成功を収めています。強みである先進かつ優れたテクノロジーと強固で幅広い顧客基盤を活かしながら、ベンチャー・スタートアップや学術機関との連携による新しいビジネスプラットフォームを構築し、製造業のお客様を支えるテクノロジー・サービスを世界に展開し続けることによって「お客様」「ビジネスパートナー」「社会」の発展に貢献します。

本社所在地 : 東京都新宿区西新宿1-23-7 新宿ファーストウエスト17F
URL : https://www.ubiquitous-ai.com/

■投資家の皆様へ
本ニュースリリースは、ユビキタスAIの定性的な業務進捗をお知らせするためのものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。当社業績・経営指標の進捗・予想に関しては、取引所開示情報である、決算短信などをご参照ください。

※ 本ニュースリリースに記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。
※ 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

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