オウガ・ジャパンから発売になった「OPPO Reno9 A」は「Reno7 A」の後継機として出てきたミドルレンジクラスのスマートフォンです。Renoシリーズは海外でも発売されていますが、カメラ性能を高めたミドルハイレンジモデルという位置づけであり、日本モデルは海外展開しているOPPO Aシリーズに近いラインナップと言えます。日本モデルがRenoのあとに「A」をつけているのはそんな理由からかもしれません。
では海外で販売されているOPPO Aシリーズの最新モデルはどのような製品なのでしょうか?グローバル向けに出ている2つのAシリーズの製品を見てみましょう。
まずはOPPO A98 5G。2023年5月発売のAシリーズの中では最新モデルです。チップセットはReno9 Aと同じSnapdragon 695 5Gを採用。このチップセットはまだまだ十分現役であり、コスパを考えると悪くない選択となります。ディスプレーは6.72型(2400×1080ドット)で120Hz駆動。フロントカメラも3200万画素と高性能です。
カメラは6400万画素と高画質ですが、サブカメラは200万画素の顕微鏡と200万画素の深度測定。顕微鏡カメラはOPPOが2021年のFind X3シリーズで初搭載しましたが、その後もいくつかのモデルに引き続き採用されています。広角カメラも欲しいところですが、OPPOとしては顕微鏡カメラの楽しさをより広めようと考えているのかもしれません。
なお、カメラ周りのデザインは2つの円をさらに楕円で囲むという独特なもの。2つの円を縦に並べるのは実はOPPOの海外での最近のデザイン。日本もこのあたりはちょっと真似してほしいかも。
もう1つのモデル、A78 5Gはスペックをだいぶ下げた製品です。ディスプレーは6.56型(1612×720ドット)、90Hz駆動。フロントカメラはパンチホール式の800万画素です。チップセットもMediaTekのDimensity 700を採用。Dimensity 700もスマートフォン市場の流れからすればロングセラーと呼べるチップセット。発表は2020年11月ですが、低価格な5Gモデルに今でもよく使われています。
なお、どちらのモデルも指紋認証センサーはディスプレー埋め込みではなく側面の電源ボタンを使います。このあたりもコストを考えれば当然でしょうか。
A78 5Gのカメラは5000万画素。200万画素の深度測定カメラも搭載しますが、実質シングルカメラと呼べる構成です。ここまで割り切った性能なのは、5G入門機という位置づけだからなのでしょう。カメラ周りのデザインはA98 5G同様のものになっています。
A78 5Gには実はベースモデルが存在します。2022年10月発売のA17Kで、ディスプレーは同等、フロントカメラは500万画素、そしてチップセットはMediaTekのHelio G35を搭載する4Gモデルです。
カメラは800万画素1つのみ。それでもカメラ周りのデザインはやはり円形台座を伸ばすような楕円で囲っています。低価格モデルでもデザイン性を高めるあたりが、OPPOらしいと感じさせます。
こうして海外のAシリーズを見てみると、Reno9 Aはスペックで勝っている部分もあります。そこでRenoシリーズのグローバルモデル、Reno8 5Gを見てみると、6.4型(2400×1080ドット)の90Hzディスプレー、3200万画素フロントカメラ、SoCはDimensity 1300、メイン5000万画素カメラ、800万画素ワイド、200万画素マクロカメラとなります。
こうして比べると、やはり日本のRenoは海外のRenoシリーズとAシリーズの中間に位置する製品なのでしょう。海外モデルそのまま出したのでは日本市場にはうまくマッチしないと考え、オウガ・ジャパンは日本にローカライズしたモデルを出しているというワケです。
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