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TikTok creator academy 第4期|オフラインゼミ

再生数大幅アップも!著名TikTokクリエイター5組のリアル講義はスゴかった

2023年08月09日 12時00分更新

文● 佐藤ポン 編集●金子拓郎(ASCII)

提供: TikTok

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 次世代TikTokクリエイターの発掘と支援を目的にした「TikTok creator academy」は、現在TikTokで活動しているクリエイターを対象に行われているプログラムだ。2023年1月からは第4期が開講中。オンラインで開催されているセミナーでは、第一線で活躍中の人気クリエイターが講師として登場。TikTokで成功するための秘訣やアイデア、動画の制作方法など、クリエイターにとって有益な情報が紹介されている。

 第4期となる今回は、ジャンルを問わないオープンコースと、教育系ジャンル特化型のエデュケーションコースの2コースで実施。エデュケーションコースでは、成績優秀者に選ばれるとトップクリエイターが講師を務める「エデュケーションゼミ」に参加できる仕組みが用意されている。エデュケーションゼミは全3回なのだが、この中の第2回目のゼミは、TikTok creator academy初の試みとして都内の会場にてオフラインのイベントとして開催された。今までオンラインで行っていた授業を、対面で受けられる貴重な機会が与えられたのだ。

 ゼミの講師はMC TAKA氏とギズモード・ジャパン、修一朗氏、しんのすけ氏、大京警備保障の全5組。それぞれの授業は同時に開催され、受講者は選択したゼミのクラスで講義を受けていた。一体どのようなゼミだったのか、本稿ではこのオフラインで行われた5つの授業をレポートしよう。

受講生の動画に講師クリエイターからアドバイス
修一朗

 修一朗氏のゼミでは、受講生が宿題で作ってきた企画のフィードバックと、企画に合った動画撮影のレクチャーが行われた。修一朗氏はそれぞれの動画に対して評価をし、いくつかの改善点を紹介した。アドバイスはBGMの音量や字幕、写真の使い方、再生速度など、多岐にわたっていた。中には構成から大幅に変えるという提案も出され、修一朗氏の動画に対するこだわりが感じ取れるセミナーだった。

 セミナーの後半は動画レクチャー。受講生をいくつかのグループに分けて、それぞれのグループで企画を考える時間が用意された。各グループからは、メンバーの個性を活かしたさまざまな企画が発表された。

動画完成までの作業を受講生の前で実演
しんのすけ

 しんのすけ氏の授業は、実際に動画を作るまでの工程を生徒の前で実施するユニークな内容だった。会場には普段しんのすけ氏が使用しているカメラやマイクなどの機材が持ち込まれ、セッティングから収録、編集までを実演して見せた。人気クリエイターの作業はめったに見られるものではないので、参加者は目を輝かせて講義を受けていた。

 しんのすけ氏はガジェットオタクとしても有名な人物。講義中に愛用している『Osmo Mobile』やRODEのワイヤレスマイクなどを紹介した。しかし、しんのすけ氏はカメラはスマートフォンで十分だと語る。さらに、「こだわるならば映像よりも音声」とノウハウを紹介した。

 しんのすけ氏によると、機材よりも重要なのは思い立ったときにすぐ撮影できる環境。しんのすけ氏の自宅では、常に撮影用のカメラが三脚に固定されているそうだ。こうしておくと、機材をセッティングしている間にやる気がなくなるのを防げるとのこと。

 セミナーで撮影した映像は、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の感想動画。しんのすけ氏は事前に用意した台本を見ながら、1行ずつ読みながら撮影していった。普段こんなに大勢に見られながら撮影しないため、「ドキドキしちゃうな(笑)」などと緊張していたようだが、用意した台本をすべて読み終えた。

 収録している最中は、途中で台本を多少変更したり、語尾を変えたりといった微調整を行った。そして最後に、収録した動画を『Adobe Premiere Pro』に読み込み、間をつめながら1本の動画に編集した。

バズる企画の作り方を受講生が実践
ギズモード・ジャパン

ギズモード・ジャパンのTikTokアカウントでプロデューサーを務める山本勇磨氏

 約130分の講義は、大きく分けてふたつのパートに分かれていた。前半は事前に受講生が作成した動画を、参加者全員で視聴。上映後は講師から感想やアドバイスなどのフィードバックがおくられた。そして後半は、ギズモード・ジャパンが普段行っている企画の立て方や構成の作り方が紹介された。

 前半の宿題上映会では、受講生の動画が紹介されるたびに、制作意図や公開した後の感想などについて、クリエイターに質問していた。投稿者の中には講師のアドバイス通りに作ったら、再生数が大幅に伸びた方もいた。

 後半の「ネタ選びと台本の書き方」のパートでは、講義の後に受講生が台本を作る時間が設けられていた。受講生がギズモード・ジャパン流で台本を作ったら、どのような台本になるかが試されるわけだ。

 ギズモード・ジャパンがネタを考えるときの指針は、「自分が好きなこと・得意なこと」と「みんなが誤解していること」、「他人に聞きづらいこと」の3つ。そしてネタが決まったら、そのネタを身近な問題に置き換え、さらにわかりやすい言葉で伝えているそうだ。

 そして、制限時間になると受講生が作った台本が全員の前でひとつずつ読み上げられ、意見交換が行われた。受講生は人気クリエイターから生のアドバイスを受けられる、貴重な経験になったはずだ。

企画会議から撮影までの流れを受講生の前で披露
大京警備保障

 大京警備保障のセミナーには、代表の櫻井氏と、広報部長の畠山氏が登壇。授業の内容は普段行っている企画会議と撮影、編集までの流れを、受講生の前で実演して見せるユニークな内容だった。

 セミナーの最中は、受講生からの質問にも積極的に答えていた。櫻井氏と畠山氏によるアドバイスは、とても丁寧でわかりやすい。終始アットホームな雰囲気で時間が流れていった。

 企画会議の後は、撮影の実践。撮影を担当している畠山氏は、カメラのフレーミングにこだわる人物。何度も櫻井氏を立たせて、画角をチェックしていた。さらに畠山氏は照明のフリッカーについても言及。大京警備保障では撮影にiPhoneアプリの『ProCamera.』を使っており、フォーマットは4K 50fpsで撮影しているとのこと。

 すべてのセッティングが終わると、いよいよ撮影。櫻井氏と畠山氏は、受講生の前でいつもTikTokで公開している動画のようなコメディ要素の入った演技を見せると、受講生からは笑いが起こった。セミナーの後半は、受講生が作ってきた宿題動画を見ながら、櫻井氏と畠山氏がアドバイスを行った。率直な感想や改善すべきポイントなどを、ひとつずつ細かくコメントして講義を終えた。

得意分野の洗い出しと、ペルソナの設定が最重要
MC TAKA

 セミナーが始まると、MC TAKA氏は受講生にふたつの課題を出した。ひとつめは、MC TAKA氏がTikTokをスタートさせたときに実際に行ったこと。まず、紙の中央に自分の名前を書き、その周囲に「自分のよいところ」をひたすら書く。いくつものワードを書き出したら、それぞれのワードで関連するものを線でつなぐ。

 これによって、自分にとってTikTokで主戦場となる世界が見えてくる。MC TAKA氏は、この手法を3年前に考えて実践した。当時作ったペーパーはいまでも保管してあり、たまに見返して初心に帰っているとのこと。

 ふたつめの課題は、どういう人に自分のコンテンツを見てほしいのかペルソナを作る作業。年齢や身長、見た目、趣味など、ペルソナは細ければ細かいほど良いそうだ。箇条書きでもいいし、イラストでもいい。人物像がわかるようになるまで、徹底的に書いていくのがポイントだ。

 そして、ペルソナが完成したら、いつでも見えるように作業場の壁に貼っておく。このペルソナを見ながら動画を作成すれば、企画がブレなくなるそうだ。これはTikTokで人気クリエイターになるためにとても重要なことで、MC TAKA氏は「講義中に完成しなかった人は、自宅に帰って必ず完成させてほしいと」伝えた。

 続いて「一番とっておきやつ」として解説したのが、「逆算の法則」だ。コロナ禍でMCの仕事がなくなり、事業を始めるしかないと決心したMC TAKA氏。事業を始めてまず直面する壁は何か、「それをクリアすれば、逆にうまくいくのでは」と考え、出てきたのが集客だった。集客をクリアすれば、どんな事業でもうまくいくという逆転の発想になった。

 集客するには人に知ってもらうことが必要で、そのためには有名になればよい。そこで、有名人の共通点を探した。ただ有名人をひたすら調べてもきりがないので、有名人でバズっている人を調べたところ、共通点は「アンチが超いっぱい」、バズっている人は必ずアンチがいると。ここでまた逆転の発想、アンチを先に付けようと思ったのだ。

 そこで、MC TAKA氏がTikTokで行ったのが「ひたすら煽る」動画作りだった。3本目の動画が注目され、1万件ものコメントが付き、DMも多数来るようになった。アンチへの対応は一般的にはメンタル的に大変だが、アンチが目的だったためダメージはなく、うまくいっていると思ってひたすら煽るコンテンツを始めたのだという。すると、アンチに対抗してMC TAKA氏を守る勢、MC TAKA氏を応援しますという、コアファンがすごく増えたのだという。

 MC TAKA氏が「煽る」を目指したのは、ビジネスの成功に必要な「集客」のため。このように、まずゴールを決め、ゴールから逆算して、ゴールにたどり着くまでに何が必要かを考える。これが「逆算の法則」だ。受講生にも、人生のゴールでも、TikTokを使って成し遂げたいゴールでも、実際に紙に書いて「逆算の法則」を考えていく課題を出していた。

 セミナーの後半は、受講生が作った動画をみんなで見ながら講師がアドバイスするコーナーだった。受講生の中には、以前MC TAKA氏から受けたアドバイスを実践してきた人もいて、再生数が急激にアップしていた。その結果を見たMC TAKA氏はまるで自分のことのように喜び、受講生を絶賛。MC TAKA氏の人柄のよさが伝わる、とても魅力的な講義だった。

講師と生徒一体になって親睦を深めた懇親会

 すべてのセミナーが終了した後は講師と受講生がフロアーに集められ、懇親会が開かれた。授業が終わってしまえば、ここに集まったすべての人間はTikTokクリエイター。普段なかなか会えないクリエイター同士が、記念撮影をしたり連絡先を交換したりしながら時間を楽しんでいた。

TikTok Japan,運営チーム責任者・佐藤友浩氏の合図で懇親会がスタート

TikTok creator academyとは?

 TikTok creator academyとは、次世代のTikTokクリエイターを発掘、支援することを目的にしたプログラムです。第4期はオープンコース・エデュケーションコースの2コースでTikTok creator academy生を募集し、応募者の中から選ばれたクリエイターには、コース別に2023年1月末よりセミナーやワークショップを通して、動画再生数を伸ばすためのコンテンツ戦略について学ぶ機会を提供しています。

【TikTokについて】
TikTokは、モバイル向けのショートムービープラットフォームです。私たちのミッションは、創造性を刺激し、喜びをもたらすことです。TikTokには、ロサンゼルス、シリコンバレー、ニューヨーク、ロンドン、パリ、ベルリン、ドバイ、トロント、シンガポール、ジャカルタ、ソウル、東京などの国と地域にグローバルオフィスがあります。

(提供:TikTok)

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