富士フイルムビジネスイノベーションは4月25日、ハイエンドプロ市場向けプロダクションカラープリンター「Revoria Press PC1120」用の特殊トナーとして接着機能を持つ「圧着トナー」を発表。5月16日から発売する。
圧着トナーは、同社独自のトナー製法技術であるEA製法により、内部に自社開発の圧力応答性樹脂を微細に分散させた無色透明のトナー。高い圧力を加えたときにのみ樹脂が軟化し、用紙と用紙を接着する機能を発揮する。圧着トナーを搭載したRevoria Press PC1120でプリントした用紙の印字面同士を重ね、圧着機で高い圧力と熱を加えることで、圧力応答性樹脂が反応してトナーが糊のような機能を発揮し、用紙同士を接着できる。
CMYKトナーによる画像や文字の印刷と圧着トナーによる接着材塗布がワンパスで完結し、従来は印刷後に別工程で行なっていた糊付け工程の削減が可能。印刷データ上で接着箇所を自在に指定できるほか、用紙同士の接着力の強弱をトナーの量や圧力の強さにより調整することもできる。
圧着はがきのような用紙同士を接着する印刷物を小ロット生産・可変印刷する用途に適しており、圧着はがきやA4サイズの圧着DMなどを短納期で必要な分だけ効率的に制作できるようになるとしている。また同社は後加工機メーカーと協業し、印刷から圧着までに必要な後加工の機器をインラインで接続する自動化ラインのシステム開発を顧客とともに進め、印刷後の断裁や折り、圧着にいたるまでの多岐に渡る工程を自動化することで印刷生産プロセス全体の効率化を目指すという。
標準価格
・圧着トナーイネーブリングキット:14万6080円
※Revoria PressTM PC1120で圧着トナーを使用開始する際に必要となる消耗品など
※取付費、搬入料金が別途必要、初回用のトナーカートリッジ(圧着)含む
・トナーカートリッジ(圧着):7万8100円