ソニーは12月1日より、240Hz駆動対応のフルHDゲーミングディスプレー「INZONE M3」を販売開始する。市場想定価格は8万6000円前後となる見込み。
「INZONE M3」は、今年6月29日にゲーミングデバイス市場への参入を発表した同社のディスプレー製品第2弾。先行して発売されている27インチディスプレー「INZONE M9」が4K解像度・直下型LED採用のプレミアムモデルであったのに対し、「INZONE M3」はサイズこそ同じ27インチであるものの、エッジ型バックライトを採用しつつ、より競技志向のゲーマーやカジュアル・ミッドコアユーザーを意識したミドルクラスモデルという位置づけだ。メインターゲットはPCユーザーだが、PlayStation 5のようなコンシューマーハードと組み合わせての使用も想定している。
画面解像度はフルHD(1920×1080ドット)で、リフレッシュレート240HzのノングレアIPSパネルを採用。応答速度は約1msと、いずれもFPSやMOBAといった競技性の高いゲームでの快適性を意識した基本スペックとなっている。
画面同期機能に関しても、G-SYNC Compatible、VRR(可変リフレッシュレート、HDMI 2.1接続時)に対応し、有効化することでPC・PS5などで画面のカクつきを防止できる。
また、ゲーミングディスプレーにはしばしば採用されるブラックイコライザーやクロスヘア、タイマー、フレームレート計測といったアシスト系の機能も搭載している。
基本的には競技志向のゲーマーをターゲットにしてはいるものの、「FPSゲーマーはFPSだけをプレイするわけではない」という視点から、画質の美麗さにも配慮。高リフレッシュレートながらDisplayHDR 400に準拠しており、対応ゲームやアプリではハイコントラストなHDR表示が可能だ。色域はsRGBカバー率99%、最大表示色は10.7億色。また、PS5との連携機能として、同社の液晶テレビ「ブラビア」シリーズにも搭載されている「オートHDRトーンマッピング」「コンテンツ連動画質モード」を利用できる。
画質調整は本体背面に配置されたボタンとトグルスイッチのほか、PC用の専用アプリ「INZONE Hub」からも実行可能。PCとUSB接続することで、ディスプレーに接続した入力機器の切り替え時に自動で周辺機器の接続先を切り替えるオートKVMスイッチも使用可能だ。映像入力端子はDisplayPort 1.4×1、HDMI 2.1×2の合計3系統。USBポートはUSB-A×3、USB-B×1(upstream)のほか、DP Alt modeに対応したUSB Type-Cポートを用意している。そのほか、本体には2Wのスピーカーを2基内蔵。
総じてフルHD解像度ディスプレーとしては高価格帯だが、そのぶん充実した性能・機能性やPS5との親和性の高さが特徴となっている「INZONE M3」。PS5とマッチするユニークなデザインもあって、PCとPS5を併用するようなユーザーは特に注目だろう。
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