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柳谷智宣がAdobe Acrobatを使い倒してみた 第146回

体験版の7日間で総務職の人に試してもらいたいAcrobat活用テク

2022年09月09日 09時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●MOVIEW 清水

提供: アドビ

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勝手に印刷されたり編集されたりするのを禁止する

 さて、取引先などに制作途中のパンフレットなどを共有する際、確認のために閲覧はして欲しいが、プリントアウトしたり、編集して欲しくない、ということがあるだろう。そんな時、Acrobatで機能制限をかけることができる。

 AcrobatでPDFを開き、「編集メニュー」から「保護」→「セキュリティプロパティ」をクリックする。「文書のプロパティ」ウィンドウの「セキュリティ」タブが開くので、「セキュリティ方法」のプルダウンメニューから「パスワードによるセキュリティ」を選択する。

 セキュリティ設定画面が開いたら、「文書の印刷および編集を制限~」にチェックを入れる。「印刷を許可」と「変更を許可」がどちらも「許可しない」になっていることを確認し、「権限パスワードの変更」にパスワードを入力する。「OK」をクリックし、確認のため権限パスワードを入力すれば設定完了。

 ファイルを印刷したり編集しようとすると、「権限パスワード」が求められるようになる。

「編集メニュー」から「保護」→「セキュリティプロパティ」を開き、「パスワードによるセキュリティ」を選択する

「文書の印刷および編集を制限~」にチェックを入れて、パスワードを設定する

パスワードがかけられた文書を編集したり印刷しようとすると、パスワードを求められるようになる

契約書の締結にも使える電子サインで内定承諾書に署名してもらう

 取引先との契約書から入社予定の人からもらう内定承諾書など、ビジネスではさまざまな書類に署名が必要になる。とは言え、紙に印刷して行なうのはとても面倒。印刷したり管理する手間がかかるし、紙やプリンターのコストも発生する。テレワークが当たり前になっていると、郵送する必要も出てくる。契約書の場合は、記載する金額によって収入印紙を貼らなければならない。

 Acrobatの電子サイン機能を使えば、サクッと署名を依頼し、依頼された方も簡単操作で署名できる。郵送なら1週間も2週間もかかる作業が、数分で処理できるようになるのだ。

 今回は、内定承諾書に署名してもらう手順を紹介しよう。PDFファイルを開き、「入力と署名」のツールバーから「次へ」をクリック。「電子サインを依頼」を選択して、「続行」をクリックし、署名してもらいたい相手のメールアドレスを追加しよう。

 ログインしているAdobe IDと同じメールアドレスに依頼することはできないので、セカンドアドレスや同僚のメールアドレスを利用して欲しい。

 続いて、入力してもらうフォームを設定するが、サンプルファイルにはすでにフィールドを設定済み。そのまま「送信」をクリックすればいい。

「入力と署名」をクリックし、「電子サインを依頼」を選ぶ

署名してもらう相手のメールアドレスとメッセージを入力する

署名してもらうフォームを設定する。今回のサンプルファイルでは設定済み

 相手に署名依頼のメールが届くので、本文の「確認して署名」をクリックする。ブラウザー上でPDFが表示されるので、フォームに日付や住所などを入力しよう。

 署名欄をクリックすると、署名方法を選択する。キーボードで入力してもいいし、マウス操作で描画してもいい。既存の画像をアップロードすることも可能だ。どの方法でも署名方法として有効なので安心して欲しい。

 手書きで名前を書きたいがマウス操作では難しい、というならスマホで手書きしよう。「モバイル」を選択して、自分の電話番号を入力すると、SMSが届く。記載されているURLをタップすると、スマホのブラウザー上で手書きできる。「完了」をタップすると、すぐに元の画面に反映され、署名が完了する。

 署名された文書は、Document Cloudを通じて、依頼者が確認できるようになる。

メールで署名依頼が届くので「確認して署名」をクリックする

ブラウザー上でフォームに入力したり署名したりできる

自分の電話番号を入力する

スマホ上で手書き署名できる

「クリックして署名」をクリックすれば完了

依頼者も署名済みのPDFを確認できるようになる

 手軽に署名してもらえる電子サイン、印刷・編集を禁止するパスワード保護は、外部の人との書類のやり取りの際に必須とも言える機能だ。Acrobatを用いることでこれらが簡単に実現できることを、ぜひサンプルをダウンロードして体感してほしい。

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