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山根博士の海外モバイル通信 第610回

アクションカムになるキッズ用スマートウォッチがとてつもなく欲しい

2022年08月05日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII

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これが子供用スマートウォッチなのか!

 中国のメーカー「小天才」が展開する子供向けスマートウォッチは年々機能をパワーアップしています。実は筆者も同社のスマートウォッチを使っているのですが、子供用とは思えぬ楽しい機能が満載です。子供用スマートウォッチの最大の特徴はカメラ内蔵で、親御さんのスマートフォンとビデオ通話が可能です。子供の安全を守るため、このカメラ機能は安価な製品でも搭載しているほどです。その小天才の2022年最新モデルが「Z8」です。

小天才「Z8」

 小天才のスマートウォッチの「Zシリーズ」は上位モデルで、Apple Watchにもない特殊な機能を持っています。それは時計本体がヒンジでベルトとつながっており、本体部分を起き上がらせることができるのです。この機能は2019年発売の「Z6」で採用され、2020年の「Z6 Ultra」では360度の回転機能も搭載。2021年モデルの「Z7」は回転機能はそのままに体温計などを内蔵しました。筆者もZ7を愛用中です。

筆者愛用の小天才「Z7」

 2022年発売のZ8は「本体がヒンジで起き上がる」「本体が360度回転する」機能はそのままに、新機能として「本体が分離」するのです。写真を見ると分解概念図のように見えますが、実際にスマートウォッチ本体そのものをベルトから外せます。

Z8は本体がベルトからはずせる

 本体が外せることにより、たとえば腕ではなく首からぶら下げてペンダントのようにして持ち運ぶことができます。ビデオ通話するときは腕にはめているより本体だけを手で持ったほうが使いやすそうですね。当然ですがスピーカーフォン対応です。

本体だけを使っての通話も簡単

 さらにはアームなどに固定して、アクションカムとしても使えるとのこと。Z8のカメラは表面(ディスプレー側)に500万画素、裏側に800万画素を搭載。スマートウォッチのカメラとしてはかなりの高性能です。

スマートウォッチがアクションカムになる

 このカメラを使って文字を読み取るOCR機能や、Googleレンズのように身の回りの物を撮影して情報を表示することもできるようです。子供向けなので草木や動物、日用品などに限られるものの、カメラを使った高度なAIアプリを搭載しているのです。

OCRも利用できるなどカメラ性能は高い

 チップセットはクアルコムのSnapdragon Wear 4100を搭載。大人向けスマートウォッチと変わらぬ高性能です。AI機能を使うため4G通信にも対応、eSIMではなくnanoSIMなので使い方も簡単です。もちろんWi-Fi、Bluetoothも内蔵。OSはAndroid 8.1ベースのCaremeOSを搭載し、独自のアプリストアからスマートウォッチ向けのアプリをインストールできます。

 子供向けのアプリなので簡易なアプリが多いのですが、モバイルペイメントのアリペイに対応しているのは便利そう。ディスプレーは1.6型、メモリー1GBにストレージは32GB。IPX8の防水に対応し、バッテリー容量は760mAhで、最大待ち受け時間は135時間、重量は69.5gです。

Snapdragon Wear 4100でカメラやAI処理もサクサクとこなす

 性能を見るとなかなか魅力的なZ8、筆者はZ7を使っているので買い替えたいところですが、子供向けということもありカラーリングは大人が使うにはちょっとカジュアルすぎるかもしれません。ちなみにZ7にはシルバーカラーがあり意外と大人にも似合います。

 また、Z7のカメラを使ってみると手振れ補正がないため、Z8のアクションカム的な使い方は実際はあまり実用性はないかもしれません。

 小天才Z8の価格は1999元、約4万円です。使うことそのものが楽めるスマートウォッチとして大人向けモデルも出してほしいですね。

大人向けモデルも欲しくなる

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