待ってました！第12世代Core対応のASRock製ベアボーン「DeskMini B660」発売前レビュー！

2022年07月08日 14時30分更新

文●藤田忠　編集●市川／ASCII

65W／75W動作のパフォーマンスを確認

　定番ベンチマークの「CINEBENCH R23」や「PCMark 10」、「Adobe Photoshop」と「Adobe Lightroom Classic」を実際に動かしてパフォーマンスをチェックする「UL Procyon」を実行してみた。

　まずはCPUパワーリミットの設定がスコアに出やすいCINEBENCH R23を確認していこう。

　結果はマルチコアは「10730」pts、シングルコアは「1695」ptsを記録した。環境は異なるが、過去の計測結果では、Core i5-12400はパワーリミット無制限の状態でマルチコアは「11499」pts、シングルコアは「1709」ptsだった。若干パフォーマンスがダウンしているが、作業に大きな差は出ないだろう。

CINEBENCH R23の結果

　続いて、PCの総合性能ベンチマークソフトであるPCMark 10を利用しよう。テストは無印のスタンダードテストを実施した。

　iGPUのため、ビデオカード搭載時と比べると、全体的にスコアは伸びていないが、基本性能を測る「Essentials」のスコアは「11433」、オフィスワークを想定した「Productivity」は「7603」と、十分な結果を残している。なお、CINEBENCH R23と同じくパワーリミット無制限、かつiGPUで実行した過去の結果と、PCMark 10の総合スコアに大きな差は見られなかった。

PCMark 10の結果

　続いて、UL Procyonの「Photo Editing Benchmark」の結果を見てみよう。

　スコアは総合の「Photo Editing」が「6698」、Adobe Photoshopを利用した「Image Retouching」が「6223」、Adobe Lightroom Classicを利用した「Batch Processing」が「7210」となった。これらの結果を見る限り、快適な編集作業ができるといえるだろう。

Photo Editing Benchmarkの結果

　ベンチマークテストの最後は、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark」を実行。WD_Black SN770 NVMe 1TBのパフォーマンスとともに、その発熱をチェックしていこう。

CrystalDiskMark 8.0.4の結果

　パフォーマンスは文句なしで、リード（読み込み）は5226MB/秒、ライト（書き込み）が4950MB/秒を発揮している。気になるのはM.2ヒートシンク非搭載、ならびにエアフローが限られるコンパクト筐体内で運用した際の"温度"だ。

　CrystalDiskMark実行時の温度を「HWiNFO64 Pro」でモニタリングしてみると、リードテストを実行するだけで「Drive Temperature（NANDフラッシュ）」が87度、「Drive Temperature 2（コントローラー）」が75度に達してしまっている。

CrystalDiskMarkを実行しているときの温度

　ただ、PCMark 10や、UL Procyon Photo Editing Benchmarkのテストワークロード実行中は、CPUクーラーからのエアフローがあるため、温度は高くとも60度台前半と、不安のない温度になっていた。WD_Black SN770 NVMe 1TBをDeskMini B660に搭載する際は、M.2ヒートシンクを装着した方が安心ではあるが、おもに使う用途次第だろう。