ハイエンドなゲーミングブランドとしての地位を確立を目標にポートフォリオ拡充を目指す

EPOSが目指すのは“脳”をサポートするゲーミングヘッドセット、その鍵となる「Brain Adapt」とは

2022年04月12日 18時00分更新

文● 八尋 編集●ASCII

EPOSがメディア向けのラウンドテーブルを実施し、今後のゲーミングデバイスの展望についてなどの説明があった

 EPOSは4月7日、メディア向けのラウンドテーブルを実施し、2022年の戦略などについて説明した。

ゲーマーにとって「ハイエンドブランドといえばEPOS」の地位確立を目指す
膨大な研究データや成果を活かしてデバイスを開発

 ラウンドテーブルでは、グローバルマーケティング責任者のMaja Sand-Grimnitz(メイヤ・サン-グリムニッツ)氏が、今後の事業戦略について説明した。

グローバルマーケティング責任者のMaja Sand-Grimnitz(メイヤ・サン-グリムニッツ)氏

 EPOSは、ゼンハイザーとデマントが合弁会社として立ち上げたメーカーだ。もともと「EPOS I SENNHEISER」という名前で展開していたが、2020年からはデマントがEPOSを正式な会社として設立し、新たなスタートを切っていた。

 しかし、現在でもゼンハイザー時代からの技術者がそのまま開発に参加しているほか、デマントの聴覚補助装置の開発における膨大な耳のデータや研究の成果も、EPOSのデバイスにも役立てているのだという。

EPOSの歩み。2020年からEPOS単体としてスタートした

 メイヤ氏によると、2022年のEPOSの目標は、製品ポートフォリオの認知の拡大と、ゲーマーにとってもっともハイエンドなブランドとしての地位を確立することだという。このため、今後もゲーミング体験を向上させる“プレミアム”なゲーミングデバイスの開発に注力していくとしている。

ハイエンドブランドの地位の確立を目指す

 また、とくにグローバルと比べても専門性を持つスペックにこだわりを持つ日本のマーケットはとても重要視しており、親和性も感じているとのことだ。メイヤ氏はその理由として「日本のユーザーは、どのように製品を開発しているのかのディティールに興味がある方も多く、知識欲も高いと考えています。例えば、日本で『GSX 1000』などのオーディオアンプに注目いただいているのも、ディティールを向上したいという想いからかもしれません」と語った。

耳ではなく脳をサポートする「Brain Adapt」
脳の疲労を軽減して集中力を持続させる

「Brain Adapt」

 では、EPOSがハイエンドブランドとして、どうやってほかのメーカーとの差別化を図っていくのだろうか。そのカギになるのが「Brain Adapt」という技術だ。こちらの詳細は5月に発表するとのことだが、いったいBrain Adaptとはどんな技術なのだろうか。

 メイヤ氏によると、人間は音を耳を通して聴いているが、音の情報を処理しているのは脳で、ゲームの音は人工的に作られたものなので、そういった音を脳に取り込む作業にはすごが負担かかり、さらに長時間続けてしまうと疲労のもとになってしまうのだという。

 そこで、今までゼンハイザーやデマントで培ってきた技術や研究といった同社の専門性を活かして、脳が音を処理するという作業をサポートし、余計なストレスをかけることなく疲労を回避するための技術が、Brain Adaptというわけだ。

 このBrain Adaptを使った従来とは異なる視点を製品を展開することで、使ってゲーミングに対するオーディオの新たな価値を生み出していくとのこと。Brain Adaptについての詳細は今回は語られなかったが、5月には詳細を発表する予定とのことなので、続報に期待したい。

メイヤ氏は、「EPOSのスタッフは全員ゲーミングへの並々ならぬ情熱を持っています」と語っていた

 また、今後の製品展開についても、H3PRO Hybrid、GTW270 Hybrid、GSX1000などの製品に関するニュースやアップデートが発表された。こちらについても順次詳細を発表していくとのことなので、Brain Adaptがどういったものなのかも含めて、続報を待ちたい。

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