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国内初の「食べられる培養肉」、東大と日清が開発

2022年04月01日 06時30分更新

文● MIT Technology Review Japan

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東京大学、日清食品ホールディングスの研究グループは、食用の素材のみで作られた「食べられる培養肉」の作製に国内で初めて成功した。人工培養肉をめぐっては国内外で研究が進められており、研究グループは2019年に牛肉由来の筋細胞を用いたサイコロステーキ状の立体筋組織の作製に成功している。ただ、これまでは研究用素材を使っていた。

東京大学、日清食品ホールディングスの研究グループは、食用の素材のみで作られた「食べられる培養肉」の作製に国内で初めて成功した。人工培養肉をめぐっては国内外で研究が進められており、研究グループは2019年に牛肉由来の筋細胞を用いたサイコロステーキ状の立体筋組織の作製に成功している。ただ、これまでは研究用素材を使っていた。 今回作製した培養肉では、独自に開発した食用血清と食用血漿ゲルを使用。食用可能な素材のみを使用することで、安全性などの観点で実際に「食べられる培養肉」を開発できたという。研究成果は3月17日、「第21回 日本再生医療学会総会」で発表し、3月29日には研究関係者による試食も実施した。 研究グループは将来的に「培養ステーキ肉」の開発を目指している。今回、人による試食が可能になったことで、味、香り、食感などのおいしさに関する研究開発が進展し、肉本来の味や食感を持つ培養ステーキ肉の実用化に一歩近づいたとしている。

(笹田)

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