前回に続き、カメラ性能に定評があるGoogleの「Pixel 6 Pro」で猫を撮る編である。今回は室内猫。飼い猫と遊ぶとき一番身近にあるカメラはスマホだから室内猫撮影の性能って大事なのだ。
そんなこんなで冒頭写真は難易度が高いうちの黒猫。いい感じに黒々としてますな。寝てるところに、こっちの気配を感じて目を覚ませて大あくび。なんだけど、もうそのアクビっぷりが可愛い子猫じゃなくて、傍若無人な獣顔。この歯を見ると嚙まれたくないですな。嚙まれるけど。
黒猫ばかりでもしょうがないので室内猫撮影におでかけ、といえばいつもの「保護猫シェルターQUEUE」である。まいど、お世話になっております。
ここ、昼間は外光が入って明るいのだけど、この季節は陽射しが入って暖かい時間は猫は寝てるのである。子猫が多く保護されているときは終日誰かが遊んでるんだけど、そうじゃないときはみな気持ちよさそうに寝てて、子猫が多いときとのギャップが激しくて面白い。見渡すと、キャットタワーが大人気。カプセルホテルかいってくらいみんなそこで寝てる。写ってるだけで全部で7匹。キャットタワーというよりは猫が実ってるキャットツリーですな。
注目すべきはこのタワーにいない猫たち。お昼寝タイムのくつろぎ方が個性的なのである。一番はこれ。ポートレートモードで背景をぼかしてみた。たまたまここにいるんじゃなくて、わたしが入店してからずーっとこの格好なのである。時には目をつぶってうとうとしてる。
蛇口から水が出てくるのをずーーーーっとこの姿勢で待ってるのだ。でも水は出して貰えない。水を出したら最後、水の下に頭をツッコンでびしょ濡れになってそのまま歩き回ってそこら中を足あとだらけにするから。「水を出してみていい?」「だめです」
店長さんもなぜ水が好きなのかはわからないという。でも実はうちの黒猫ミルも歯を磨いてると洗面所にやってきて水にちょっかい出すし、濡れてもたいしていやがらないのでそういう猫もいるのである。
続いて、やってきたばかりでまだケージに隔離されている子猫の兄弟。人間目線だと黒猫ヤバいんだけど、上にのっかられてるし、首がだらんと垂れ下がってるし。でもなんか寝てるのである。もちろんこのあとちゃんと起きて動いてるので大丈夫。とりあえず子猫は妙なかっこうで寝るので面白い。
そして最後はこれ。うつ伏せで両手両足、じゃなくて両前足両後足をまっすぐ投げ出してくつろいでる猫。おなかをべったり床につけてまっすぐ伸びてる。背筋伸ばしすぎ。
で、このポーズがちょっと面白いので遊んでみた。Pixel 6 Proの「アクションパン」モード。ベータ版って表示が出るところからしてまだ未完成の機能なのだけど、流し撮りっぽい写真を撮ってくれるのだ。
これはちょっとカメラを左から右に動かしながら撮った写真。するとメインの被写体以外の背景をわざと大げさにながしてくれるのだ。
そうなると走ってる猫をこの機能で流し撮りしてみたくなるよね。でもQUEUEではいいチャンスがなかったので、外で出会った猫で撮ってみたのがこちらだ。よーく見ると顔以外はぎゅわんと歪んでたりして無理筋ではあるけど(ベータ版の機能だし)、思いっきり流し撮り感が出てる。
斬新な機能を考えるものである。普通に撮ったときの安定感と、新しいものに挑戦的な機能の両方が共存してるところがPixel 6 Proの面白さなのだな。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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