最新パーツ性能チェック 第359回
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第12世代Coreはゲーム最強!? 12900K/12700K/12600Kのゲーミング&クリエイティブ性能を徹底検証
2021年11月26日 11時00分更新
第11世代Coreや第4世代Ryzenと比較
それでは、ベンチマークに移っていこう。今回の検証環境は以下の通りだ。前回の環境をそのまま継承している。計測時期は前回と同一なので、BIOSやメモリークロック、パワーリミット周りの設定も共通となっている。
【検証環境:新インテル】 | |
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CPU | インテル「Core i9-12900K」 (16コア/24スレッド、最大5.2GHz)、 インテル「Core i7-12700K」 (12コア/20スレッド、最大5GHz)、 インテル「Core i5-12600K」 (10コア/16スレッド、最大4.9GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN II 360」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | ASUS「ROG MAXIMUS Z690 HERO」(Intel Z690、BIOS 0237) |
メモリー | Kingston「FURY Beast DDR5 KF552C40BBK2-32」(DDR5-5200、16GB×2) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」 |
ストレージ | Corsair「CSSD-F1000GBMP600」(NVMe M.2 SSD、1TB、システム用) Silicon Power「SP002TBP34A80M28」(NVMe M.2 SSD、2TB、ゲーム用) |
電源ユニット | Super Flower「SF-1000F14HT」 (80PLUS TITANIUM、1000W) |
OS | Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」 (May 2021 Update) |
【検証環境:旧インテル】 | |
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CPU | インテル「Core i9-11900K」 (8コア/16スレッド、最大5.3GHz)、 インテル「Core i7-11700K」 (8コア/16スレッド、最大5GHz)、 インテル「Core i5-11600K」 (6コア/12スレッド、最大4.9GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN II 360」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | ASRock「Z590 PG Velocita」 (Intel Z590、BIOS 1.80) |
メモリー | G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」 (DDR4-3200、16GB×2) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」 |
ストレージ | Corsair「CSSD-F1000GBMP600」 (NVMe M.2 SSD、1TB、システム用)、 Silicon Power「SP002TBP34A80M28」 (NVMe M.2 SSD、2TB、ゲーム用) |
電源ユニット | Super Flower「SF-1000F14HT」 (80PLUS TITANIUM、1000W) |
OS | Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」 (May 2021 Update) |
【検証環境:AMD】 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 5950X」 (16コア/32スレッド、最大4.9GHz)、 AMD「Ryzen 9 5900X」 (12コア/24スレッド、最大4.8GHz)、 AMD「Ryzen 7 5800X」 (8コア/16スレッド、最大4.7GHz)、 AMD「Ryzen 5 5600X」 (6コア/12スレッド、最大4.6GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN II 360」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | GIGABYTE「X570 AORUS MASTER」 (AMD X570、BIOS F35e) |
メモリー | G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」 (DDR4-3200、16GB×2) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」 |
ストレージ | Corsair「CSSD-F1000GBMP600」 (NVMe M.2 SSD、1TB、システム用)、 Silicon Power「SP002TBP34A80M28」 (NVMe M.2 SSD、2TB、ゲーム用) |
電源ユニット | Super Flower「SF-1000F14HT」 (80PLUS TITANIUM、1000W) |
OS | Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」 (May 2021 Update) |
Ryzenには一歩届かなかった「Media Encoder 2021」
まずは動画エンコードのパフォーマンスをAdobeの「Media Encoder 2021」で検証しよう。「Premiere Pro 2021」で編集した約3分の4K動画を、Media Encoder 2021で4KのMP4形式に書き出す時間を計測する。エンコード設定はビットレート50Mbps、VBR/1パスエンコードとした。
まず、H.264ではコア数の少ないCore i5-11600KとRyzen 5 5600Xが4分超を出しているものの、ほかのCPUはほぼ3分40〜50秒の範囲に着弾しており、この条件では明確な性能差は見られない。しかし、計算量の多いH.265では差がハッキリと出ている。トップに立ったのは物理コア数が最も多かったRyzen 9 5950X、次にCore i9-12900K、Ryzen 9 5900Xと続く。
前回の記事ではBlenderのレンダリング時間で首位に立ったRyzen 9 5950Xが、このMedia Encoder 2021でも物理コア数の多さで押し切ったようだ。ただし、Pコア8基のCore i9-12900Kが16コアのRyzen 9 5950Xや12コアのRyzen 9 5900Xとガチで殴り合っているのだから、第12世代Coreの実力は確かであると言える。
そして、Core i7-12700KやCore i5-12600Kはそれぞれのライバル(Ryzen 7 5800X、Ryzen 5 5600X)に対してしっかりと差を付けている。さらに言えば、第12世代のCore i5が第11世代のCore i9と大差ない時間で処理を終えているなど、第12世代Coreは旧世代のCPUを完全に凌駕していることもわかる。
Eコアが足を引っ張った「Handbrake」
続いてはフリーの動画エンコーダーソフト「Handbrake」で約5分の4K動画をフルHDに縮小し、MP4やMKVに書き出す時間を比較してみよう。コーデックや画質設定はプリセットの「(H.264)Super HQ 1080p30 Surround」および「H.265 MKV 1080p30」を使用した。
驚いたことに、Handbrakeでは第12世代Coreの処理は極めて遅い。その理由は前回軽く触れた通り、Windows 10環境+Handbrakeの組み合わせでは第12世代CoreのEコアしか使われないためだ。Core i9-12900Kが17〜19分台なのに対し、Core i7-12700KとCore i5-12600Kが34分〜40分台と2倍の時間がかかっているのは、Eコアの数(8基と4基)をそのまま反映している。
ただし、PコアとEコアの使い分けが最適化されれば、この結果は大幅に変わる可能性がある。というのも、PコアとEコアの使い分けはOSによって自動で行われるが、これを補助する第12世代Coreの機能「Intel Thread Director」(以下、ITD)はWindows 11環境のほうがより良く連携できるからだ。結論から言ってしまうと、Windows 11環境だと第12世代CoreでもPコアとEコアをうまく使ってくれるので処理時間はもっと短くなるのだが、この件に関しては新しい環境でデータを取り直して記事にしたい。
Eコアにだけ処理が割り当てられてしまうなら、Eコアを無効化してみたらどう変化するだろうか? ここでは、BIOSでCore i9-12900KのEコアを全部無効化した状態でも計測したみた。また、Eコアは有効のままパワーリミットをMTP 241Wではなく無制限(Multicore Enhancement有効)にした設定した結果も掲載する。
グラフが示す通り、パワーリミットを無制限にしただけではEコアの処理性能は大して改善しない。一方で、Eコアを無効化してPコアだけ使うようにすると一気に処理時間が短縮した。とはいえ、Pコアだけ使ってもRyzen 9 5900XとRyzen 7 5800Xの中間にとどまっており、現在のWindows 10環境のHandbrakeにおいては物理コア数の多いRyzen 9には勝ち目がないことが示されている。
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