安定した動作と、つなぐだけで使える手軽さが◎
4K解像度+オートズーム対応の高機能ウェブカメラ、エレコム「UCAM-CX80FBBK」を試す
2021年11月22日 11時00分更新
物理シャッターでプライバシーにも配慮
立体感のある音質もすばらしい
UCAM-CX80FBBKには物理的なシャッターが同梱されている。不使用時はシャッターを閉じておくことで、思わぬ誤配信を防止できる。シャッターは本体に被せるように装着して、蓋のようにパカっと開閉するシンプルなものだが、この配慮はうれしい。
また、オン/オフは本体前面のLEDインジケーターで確認できる。筆者の環境(MacBook Pro 2017、OS Big Sir)では、接続しただけで使用スタンバイ状態になり、Google MeetやZoom、QuickTimeといったウェブカメラを使用するソフトウェアの設定メニューからカメラを切り替えることで、すぐに駆動状態へと切り替わった。
音質面も優秀だ。本体の前面にステレオマイクを搭載しているため、PCに接続するだけで手軽に音質をグレードアップできる。マイク品質の良し悪しはノートPCによっても大きく異なる部分だが、市販のノートPCでもっとも多いと思われる、モノラルのマイクを1基のみ搭載している構成と比較すると、声に空間の奥行きがプラスされるような印象を持った。
ここでポイントとなるのは、UCAM-CX80FBBKをPCに接続するだけで、音質も手軽にアップグレードできてしまうという点である。確かに、オーディオインターフェイスを接続して、コンデンサーマイクを接続すれば、PCにレコーディングクオリティーの生々しい収音環境をインストールできるわけだが、多くの場合、オンライン会議にそこまでの音質は必要ない。UCAM-CX80FBBKをつなぐだけで、映像だけでなく、音質面も必要十分以上のクオリティーに向上させられることが、大きなメリットだ。
もちろん、多くの会議用ソフトウェアでは、カメラとマイクをそれぞれ別々に切り替えることができるので、すでにお気に入りの音響設備を導入している場合は、カメラのみUCAM-CX80FBBK、マイクを任意のものになど併用することも可能だ。
信頼性の高い高機能ウェブカメラ
実売価格は、2万円台前半が中心だ。ウェブカメラとしてはやや高価だが、ビデオカメラやウェアラブルカメラ並みの画質を実現していることに加えて、使い勝手のいいオートズーム機能を搭載していることを考えれば、納得の価格だと思う。何より、USB端子に接続するだけで、面倒な設定なしにすぐに使え、かつ動作の安定性も高いことは、UCAM-CX80FBBKの大きな魅力だ。
最近では、オンライン会議専用のスペースを設けている企業なども増えているが、そうした部屋に備え付けのウェブカメラとして導入するのにも最適だろう。個人利用においても、オンライン会議の環境をアップグレードしたいと考えている人に、ぜひ一度試して欲しい製品だ。