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あっさりなのに濃厚、鶏の旨味を活かした多くの人に愛される一杯 一六食堂(東京・小宮)【ZATSUのオスス麺 in 武蔵野・多摩】第80回

2021年11月15日 12時00分更新

文● ZATSU 編集● ラーメンWalker

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 今回のオスス麺は、10月21日で1周年を迎えた八王子市小宮町の「一六食堂」。

 元祖となる先代の「一六食堂」は1969年にオープン。長年に渡り地元の方々に愛されたお店でしたが、ご主人の体調の関係で10年程前に閉店してしまいました。

 その後ご主人は他界され、後継者の居ないまま月日が流れましたが、「一六食堂」の近所にあるうなぎ店「うなぎ高瀬」が経営を引き継ぎ、「うなぎ高瀬」のスタッフであった国東(くにさき)さんが店長として「一六食堂」の屋号を継承する形で2020年10月21日にオープンしました。

JR八高線・小宮駅から徒歩5分「一六食堂」

 元々は、「うなぎ高瀬」のオーナーと国東さんが『地元の皆さんが毎日でも通えてホッとしていただける場所を作りたい』との思いからラーメン店を始めようと物件探しをしていたなかで、地元の皆さんの思い出が沢山詰まった「一六食堂」でやることが出来ればと思い、「一六食堂」の奥様に場所を使わせていただきたいとお願いをし、そして出来れば屋号もそのまま使いたいと申し出たところ快く受け入れていただき、昔の食堂とはスタイルは違いますが地元の方に馴染みのある「一六食堂」の屋号でのラーメン店が誕生しました。

 店長の国東さんは「うなぎ高瀬」で働く傍ら、豚骨ラーメン店でアルバイトをしていたこともあって、ラーメンは身近な存在でした。

 ただ、豚骨ラーメンとは全く違うラーメンを提供するので実質ゼロからのスタートとなり、かなり苦労されたようです。

 「大和ラーメン学校」でノウハウを学び、「うなぎ高瀬」のオーナーと親交のある人気ラーメン店の店主からのアドバイスなども受けながら、試行錯誤を繰り返して完成させたとの事。

 「年配の方から、小さなお子様や赤ちゃん連れの方も気軽に来られる場所が理想」との事で、店内は広くゆったりしていて清潔感があり、お洒落だけど気取り過ぎない居心地の良い雰囲気が作られていて、ラーメンもお子様が安心して食べられる無化調のものとなっています。

「味玉中華そば」

 中華そばのスープは、鶏ガラと節系を中心とした出汁に、魚介を別に炊いてブレンドしたダブルスープで、醤油ダレは醤油に魚介の旨味などを加えて煮出しているとの事。

 淡麗的な雰囲気を持ちながら濃厚な鶏感を楽しめる出汁の味わいに、厚みのある醤油ダレが合わさって、「あっさりなのに濃厚」な醤油スープに仕上がっています。

「中太ストレート麺」

「細縮れ麺」

 麺は「中太ストレート麺」か「細縮れ麺」の2種類から選ぶ事ができ、どちらも「村上朝日製麺所」のものを使用。

 「中太ストレート麺」は平打ちタイプで、滑らかな口当たりとコシのあるしっかりした食感や味わい深さがあります。

 「細縮れ麺」はスープの持ち上げが抜群で啜り心地の良さも楽しめ、スープを引き立てるバイプレイヤー的存在。

 味玉は濃い目のタレに漬け込みしっかり味を染み込ませたもので、トロッと流れ出るような半熟感が堪らない!

 玉ねぎや三つ葉は地元の八百屋さんから届いた物を、その時の状態に合わせてカットしてトッピングしているとの事。

「中華そば」にはワンタンがデフォルトでトッピング!

 ワンタンは「菅野製麺所」の皮を使用し、豚挽肉・玉葱・生姜などにブドウ山椒を加えているとの事。

 このワンタンの山椒やトッピングの三つ葉は「うなぎ高瀬」らしさを出したいという思いもあって使っているようですが、その山椒が絶妙な味と風味を醸し出していて、他にはないワンタンに仕上がっています。

しっとり柔らかい、低温調理仕上げの「肩ロースチャーシュー」

「チャーシュー中華そば」

 チャーシューは豚肩ロースを低温調理で柔らかく仕上げ、肉の旨味を存分に楽しむ事ができるので、チャーシューが増量された「チャーシュー中華そば」もオススメ!

汁なしタイプの「鶏油そば」

 「鶏油そば」は、中華そばの醤油ダレをベースに酸味と甘味を足していて、濃厚でありながら柔らかな醤油感と鶏の旨味に、胡椒と山椒の風味が効いたビシッと引き締まった味わいを楽しめます。

「チャーシュー丼(小)」

 「チャーシュー丼(小)」は、中華そばに使用されている低温調理の肩ロースではなく、甘じょっぱく煮込んだバラロールチャーシュー3枚がホカホカご飯の上にのせられたもの。

 トロッと柔らかなバラチャーシューはこの「チャーシュー丼」でしか食べられないので、一度は試していただきたい逸品!

2個で提供されるのがちょうど良くて嬉しい「餃子」

 「餃子」はワンタンと同様に「菅野製麺所」の皮を使用し、たっぷり詰まった肉餡は鶏ガラスープを混ぜ込んでジューシーに仕上げてあります。スッキリしながらも味わい深さがあるので、醤油をつけなくても美味しい人気のサイドメニュー!

 「一六食堂」は、鶏の旨味をたっぷり堪能出来て老若男女問わず安心して食べられる無化調で仕上げたラーメンと、お洒落なのに気取らずに皆で和気あいあいと過ごせる大衆的な雰囲気を持ったオススメのお店です!

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくはお店の公式ツイッター(https://twitter.com/io0qKnKEeYJpurt)をご確認ください。

ZATSU

2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。

本人ブログ(https://zatsu-ke.blog.jp/

本人Twitter @zatsu_ke

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