Radeonに対する最適化度の高さを見せつけた「Assassin's Creed Valhalla」
今度はDXRを使わない重量級ゲーム代表として「Assassin's Creed Valhalla」で試す。画質“最高”とし、ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測した。
ここではRTX 3060に大してRX 6600 XTの平均フレームレートはフルHDで39%上、WQHDで21%上と大きく差を付けた。これは既に判明しているとおり、Assassin's Creed Valhallaのエンジン自体がRadeon、特にRDNA 2ベースのGPUと極めて相性がよいためだ。
「Anno 1800」ではRTX 3060に僅差で負ける
同じ重量級でも「Anno 1800」ではどうなるか試してみたい。APIはDirectX 12、画質は“最高”とした。ゲームに付属するベンチマークツールを利用して計測し、シーケンス全体の平均フレームレートを比較する。FSR(AMD FidelityFX Super Resolution)はオフとしている。
Anno 1800はFSRをいち早く採り入れたゲームなのでRadeon寄りかと思うかもしれないが、実際に同条件でベンチマークを実行すると、RX 6600 XTよりも微妙にRX 3060の方が上回っった。とはいえ差は5%以内と小さい。RX 5600 XTに対しても最大で25%程度しか上回っていないため、RDNA 2の強みをフルには発揮できていない実装ではないかという印象だ。
レイトレーシング抜きなら「Watch Dogs: Legion」でもライバルに勝つ
「Watch Dogs: Legion」ではレイトレーシングをあえて使わない設定で検証してみた(理由は後述)。APIはDirectX 12、画質“最大”とし、精細度100%設定を追加した。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。
3DMarkのPort Royalで既に明らかになっている通り、RX 6600 XTはレイトレーシングの処理が遅い(RDNA 2の宿命)が、それを使わないのであればRTX 3060に対し平均フレームレートで最大11%上回る結果を出している。ただ解像度が上がるとアドバンテージはなくなり、4Kでは逆に15%下回った。
ベンチマーク中のVRAM消費量は4Kではおよそ9.2GB(RX 6700 XT/RTX 3060環境下の値)と多いため、VRAM搭載量が8GBかつメモリーバス幅の狭いRX 6600 XTには大きなハンデになっていると考えられる。
フルHDでは遊べるがカクつく「Cyberpunk 2077」
「Cyberpunk 2077」でもレイトレーシングのない画質“ウルトラ”設定で検証してみる。マップ中の一定のコースを移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。群衆密度は最大に設定している。
Cyberpunk 2077でのパフォーマンスはAnno 1800の結果にかなり近い。即ちRX 6600 XTはRTX 3060に肉迫するもののフルHDでは僅差で敗退、解像度が上がるとその差はぐっと広がる。RX 5600 XTとの差が14〜25%と小さい点からも、Radeonに対する最適化度はあまり高くないことが窺える。
とはいえRX 5600 XTでは(レイトレーシング抜きで)もフルHDで平均60fps出ないものが、RX 6600 XTなら“ほぼ”60fps出せるというのは進歩といえる。ただ最低フレームレートから分かる通り、フルHDでも60fpsキープができているのはRX 6700 XTただひとつ。Cyberpunk 2077をRX 6600 XTでプレイするのであれば、画質は中以下にすべきだろう。
出たばかりの「The Ascent」でもかなり快適
7月末に出たばかりの「The Ascent」ではどの程度動くのだろうか? このゲームもレイトレーシング(とDLSS)に対応しているが、ここでもレイトレーシング系は全てオフで検証する。APIはDirectX 12、画質は全て“ウルトラ”設定とした。NPCの多い「アーコロジー:ウォーレンズ」をぐるっと一回りした時のフレームレートを「CapFrameX」で計測する。
フルHDならRX 5600 XTでも十分プレイできるフレームレートが得られているが、RX 6600 XTはRX 5600 XTに対し23〜37%高いフレームレートを示している。RTX 3060に対してはフルHDでは僅かに平均フレームレートで上回っているが、解像度を上げると逆転される。フルHDにターゲットを合わせたGPUなので問題はないが、メモリーバスへの負荷が高い状況下では128bit幅と少ないInfinity Cacheはハンデになっているようだ。

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