広告が回復、不安要素はiOSか
経済再開の中で広告売上は大きく回復しています。売上高の98%を広告が占めるFacebookは、2020年4-6月期と比べて売上高が56%増と大きく成長。Instagramなどを含めたグループ全体のアクティブユーザーも増加傾向が続いています。
悩みの種としてはアップルのプライバシー保護機能があります。iOS 14.5で追加されたアプリのトラッキングと透明性(ATT)機能では、アプリやWebサイトをまたがるユーザー追跡が困難になり、広告事業に影響を及ぼすとみられていました。
多くのiOSユーザーが追跡を拒否しているとの調査もある中で、具体的な影響は「想定の範囲内」とFacebookは説明しています。ATTの影響はまだ完全には反映されておらず、次の7-9月期にも及ぶ見込みです。
同じく広告の比率が高いAlphabet(グーグル)は売上高が62%増。上場以来初めての減収となった2020年4-6月期から大きく回復しており、2年前の2019年と比べても着実な成長を遂げています。
特にYouTube広告は84%増と伸びています。大手YouTuberも次々と参入するショート動画の視聴回数は1日150億回と、2021年3月の65億回から急増したとのこと。経済再開でYouTubeの視聴は減っていくとみられる中でも成長分野を模索していることがうかがえます。
グーグルの決算で注目したい数字の1つがクラウド事業の「Google Cloud」です。設備投資が先行して赤字が続いているものの、赤字額は縮小を続けており、順調に行けばあと2〜3四半期で黒字化できそうな勢いです。
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