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Hondaのハンディータイプ蓄電池「LiB-AID E500」で音質が変わるのか?

2021年07月18日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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電気でオーディオの質がどのくらい変わるのか実験

LiB-AID E500と筆者所有のCSE製サインレギュレーター(上段銀色と黒色の機械)

 ということで、さっそく実験してみることにしました。筆者は自宅で今はなきCSEという会社のクリーン電源を多用しています。この電源はAC100Vを完全に作り変えるばかりか、出力する交流周波数を最高120Hzまで可変できます。

筆者のプリアンプ(上段)とエレクトリック・クロスオーバー(下段)で試聴

 リペイドE500の出力電力の都合、パワーアンプのような電力消費量の大きな機械を使うことはできませんので、今回は筆者が使っている真空管式プリアンプ(UESUGI/U.Bros18)と、同じく真空管式エレクトリック・クロスオーバー(UESUGI/U.Bros2)を用いて、商用電源(私は都内住まいなので50Hz)、CSE製電源(50Hz、60Hz)、リペイドE500(50Hz、60Hz)の5パターンで聴き比べてみることにしました。

 商用電源にオーディオ機器を繋げて出音に耳を傾けると、勢いはあるのでロックやポップスでは不満は少ないものの、弦楽四重奏曲などでは響きに濁りというか、クリアーさを求めたくなります。オーディオ愛好家の方は、こうした不満に対して、機械はもちろん、ケーブルや壁コンセント、屋内配線材などを変えたり、人によっては電力会社と交渉して、オーディオ専用の柱上トランス(通称:マイ柱)を導入したりするわけです。

試聴は下段のCSE(PX-5 plus 1)で実施。100W出力と500W出力のうち、500W出力側で試した

 CSEの50Hz出力につなぎかえると、勢いは減じるのですが、一気にクリアーな音へと変化。音度感もわずかにウォームな肌合いとなり、個人的には好ましい傾向になります。これを60Hzにチェンジすると、音の立ち上がりがシャープで、押し出しも強まる方向へとシフト。普段はこの60Hzの音で楽しんでいます。

リペイドE500の充電入力端子の横に、出力周波数切替が用意されている

 ここでリペイドE500の50Hz出力にチェンジ。クリアネスは一層高まり、なるほどこれは凄い音! 音度感はクールな傾向で、音の立ち上がりは見事のひと言。耳障りな刺激的成分は皆無で、実に耳なじみがよくウットリしそう。空間表現の見通しの良さは、素晴らしいものがあります。一方でロックなどでは「ここまでストイックにならなくても」と思わなくもないところ。60Hzにするとエネルギッシュな方向へと変化するのですが、CSEほどの変化は得られず。とはいえ、クリアーな音場は一度体験すると戻れないかも。

 問題は利用時間で、およそ5時間程度しか聴くことができません。となると、電源ケーブルを接続しての運用を考えるのですが、そうするとノイジーに感じるように。よって運用する際は、いちいち充電ケーブルを抜き差ししなければならない、というわけです。さらに面倒なのが、フロントパネル側に電源ボタンとコンセントがあること。実際にオーディオラックに入れると、見た目的によろしくない。自分がオーディオ用途として利用するなら、完全にバラバラにして、アルミの箱に入れなおして使うことでしょう。

 普段のクルマはもちろんのこと、オーディオ用途でも楽しめるHondaのリペイド500。改めて電気のある生活のありがたみと面白さを体感した次第です。これは欲しい!

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