スマホとPCはどちらが便利なのか、という比較はネット上でもたびたび話題になるものですが、コロナ禍においては「PCへの回帰」が注目されています。スマホとPCを取り巻く最新状況を整理してみましょう。
■コロナ禍で「PC回帰」が顕著に
コロナ禍においてPC市場は活況を呈しています。そもそも2020年はWindows 7のサポート終了に伴う特需が終わり、冬の時代になると予想されていました。ところがフタを開けてみると出荷台数は1734万台(IDC Japan調べ)と、前年並みを維持しています。
テレワークやオンライン学習のために家族が同時にPCを利用するようになり、「1家に1台」では足りないことが追い風になっています。JEITAの調査によれば、2021年1月と2月は前年比2倍と大きく伸長しています。
若年層の利用も増えています。ニールセン デジタルによる2020年10〜12月の調査では、18〜24歳の60%がインターネット利用にPCを使っており、これは25〜39歳の58%よりわずかに高い数値です。
この影響はゲーミング市場にも波及しています。バトルロイヤルゲームとして人気の「フォートナイト」や「Apex Legends」では、本格的にプレイするならPCという認識が広まり、ゲーミングPCが売れています。ただ、問題は「ゲームはうまいのにPCの知識がない」若者が増えていることです。
そこでPCメーカー各社では、ゲーミングPC向けの有償サポートを始めています。3月22日にはレノボが24時間365日対応の「Legion Ultimate Support」を発表しました。
かつてPCゲームといえばPCに詳しい人がプレイしているイメージがありましたが、どんどん新しい世代が入ってきています。これもPC回帰を示す現象といえるでしょう。
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