●グリーンボンドを通じた取り組み
グリーンボンドとは、企業が発行する社債のうち、用途が環境対策、グリーンプロジェクトに限られるもので、確実に要件通りの投資が実行されたのか、高い透明性と追跡が求められます。
アップルは手元資金が潤沢にあることで知られていますが、だからといってそのすべてを環境投資に振り向けることはできません。それでも投資を後回しにすれば、環境負荷の低下が遅れ、地球への影響を止めるアクションを起こすことができません。
グリーンボンドには、問題を先送りにしないための資金調達の役割もあると言えます。しかも、グリーンボンドと銘打つことで、株価や既存の債権などの価値と連動せず、環境投資をすることができる点も、企業にとって環境投資を後押しする枠組みとなっています。
アップルは2016年2月に初のグリーンボンドを創設して以来、調達した資金は47億ドルに上ります。これらの資金を活用し、2020年を通じて17のプロジェクトを通じて投資が進み、世界中で1.2ギガワット分の再生可能エネルギーが発電可能にする計画が進んでいます。そのうちアップル自身も350メガワット以上の発電施設を、2020年中に米国とデンマークで展開してきました。
この連載の記事
-
第317回
Apple
アップル初のApple Parkでの開発者イベント、初公開の「Loop Building」とは -
第316回
Apple
「Mac Studio」アップルの多様すぎる接尾語について考える -
第315回
Apple
アップル「Mac Studio」登場で生じる、ラインアップへの疑問 -
第152回
Apple
アップル「MacBook Pro」ポート増加は敗北なのか -
第151回
Apple
iPhone分解アートと、Appleが目指す未来 -
第150回
Apple
アップル新型「MacBook Pro」どの構成で買うべきか -
第149回
iPhone
アップル「iPhone 13」4つの魅力 -
第148回
iPhone
アップルiPhoneラインナップから浮かび上がる2つのこと -
第147回
iPhone
アップル製品ラッシュふたたび? -
第146回
iPhone
アップルはiOS 15で「時間の支配権」をユーザーの手に取り戻させようとしている -
第145回
Apple
アップル新型「iMac」驚きの電源 - この連載の一覧へ