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Windows情報局ななふぉ出張所 第231回

期間限定の特典も復活:

スマホ新料金「シンプル」の裏側は

2021年03月09日 09時00分更新

文● 山口健太

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■期間限定の特典は復活するか

 新料金プランの特徴だった「シンプル」が損なわれる、もう1つの要素も現れました。それが「期間限定」特典の復活です。

 KDDIは、2021年夏までにpovoに申し込んだ場合、家族割のカウント対象にすることを発表しました。家族でauを使っている場合でもpovoに移行しやすくなるもので、ahamoが恒久的にカウント対象にすることへの対抗策になっています。

 ソフトバンクは、LINEMOの通話オプションについて1年間月額500円を割り引くキャンペーンを発表しました。5分かけ放題または完全定額のオプションをつける場合、最初の1年は値下げ後のahamoよりも安くなる計算です。

LINEMOは最初の1年間、通話オプションが500円引きになる

 いずれも消費者にとって有利な変更として歓迎したい気持ちはあるものの、新料金プランは複雑な割引をなくした「シンプル」が売りの1つだったことを考えると、一歩後退した印象を受けます。

 ただ、KDDIやソフトバンクの場合、ブランド力のあるNTTグループと完全に横並びの価格では不利と言わざるを得ません。NTTに対抗して少しでも安く、その上で利益も出さなければならない厳しい要求がある中で、やむを得ない方法ともいえます。

 いったんはシンプルになったものの、多種多様な要求に応じることで複雑になっていく歴史を繰り返してきた携帯電話業界ですが、今回も例外ではないということでしょう。

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