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ASRockの原口氏インタビューから伝わった、”ハイエンド”モデルをうたうためのメーカーの努力とプライド

細部までのコダワリによる安心・安定感、ASRock製マザー&Radeon RX 6000搭載ゲーミングPC「ZEFT R31 White」の魅力に迫る

2021年02月09日 11時00分更新

文● 宮崎真一 編集●八尋/ASCII

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こだわり尽くした「Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OC」を搭載
ビデオカードを魅せるマシン

ーー今日はよろしくお願いします。まずは、RX 6800 XT搭載モデルを手掛けるいきさつをお聞かせ願えますか?

中嶋 孝昌氏(以下、中嶋氏):RX 5000シリーズでは、ゲームタイトルの推奨を取得したモデル、クリエイターに向けたコラボモデルを中心に展開しました。一定の支持をいただきましたが、推奨取得の関係上、構成変更の幅に限界はありました。今回はRX 6000シリーズの前評判のよさや、弊社で実施したテストにおけるゲームでの高いパフォーマンス結果から、弊社オリジナルで「ZEFT R31 White」というモデルを用意しました。カスタマイズに「Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OC」を加え、幅広い方々に支持をいただけると思っています。

ーー実際にユーザーさんからRadeonシリーズに関する問い合わせはありましたか?

中嶋氏:RX 6000シリーズ登場により、多くのお問い合わせをいただいています。とくに、この12月は多かったですね。RX 6000シリーズに興味を持っている方は、お問い合わせいただいた方の何倍もいらっしゃるはずなので、こうした問い合わせの多さも、今回、ZEFT R31 Whiteを手掛ける決定打の1つになったといっても過言ではありません。

原口 有司氏(以下、原口氏):PlayStation 4やPlayStation 5にAMD製GPUが採用されていることもあり、パソコンとのクロスプラットフォームを実現しているオンラインゲームでRX 6000シリーズはとくに強みを発揮します。各メディアさんやSNSなどで、そうした良好なテスト結果を見たユーザーさんが、RX 6000シリーズに興味を持たれてるんだと思います。

ーー今回、ASRockさんのビデオカードを選んだ理由は何でしょうか?

中嶋氏:ASRockさんの製品を数多く使わせていただいており、日頃のやりとりの中で商品の特徴を伺う機会がありました。この「Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OC」が品質や性能の高さはさることながら、こだわりの詰まった製品であることを知り、希望される方にご用意できないかと考えていました。

西川 龍氏(以下、西川氏):この「ZEFT R31 White」はコラボモデルという位置付けではないので、マザーボードはASRockさんの「B550M Pro4」ですが、ビデオカードはブランド・型番を指定をしないRadeon RX 6800 XTを搭載した構成が標準となっています。本日用意したモデルは、そこからビデオカードをBTOで「Radeon RX6800 XT Taichi X 16G OC」へカスタマイズしたASRock仕様のモデルとなっています。Radeon RX6800 XT Taichi X 16G OCは社内の検証でも好評で、こだわりを求める方々にぜひおすすめしたいと考え、ラインナップに加えました。

ーーRadeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCならではの特徴がありましたら教えてください。

原口氏:まずは、オーバークロックモデルらしく、動作クロックが非常に高く設定されている点です。Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCのブーストクロックは2360MHzと、リファレンスの2250MHzから4.9%も高い値です。さらに「Taichi 3Xクーリングシステム」と呼ばれるファンがかなり特徴的で、羽根の表面に線状の突起を設け、羽根の裏面は研磨加工を施すことで、ノイズを抑えることができるほか、エアフローの整流性の向上を図っています。

Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCの動作クロック設定はかなり高めだ

羽根の表面には凸状の突起物があり、裏面は研磨加工することで、エアフローの整流性を高めている

GPUの温度が55℃を切ると、ファンの回転が停止する機能も搭載

 各メーカーさんでファンの形状はさまざま工夫をなされていますが、弊社に関してはとくに風の向きである“整流性”に力をいれています。GPUの温度が55℃以下になるとファンの回転を停止する機能も用意していますので、ゲームをプレイしていない場合や、GPUへの負荷があまりないゲームを遊んでいる場合に、ファンの動作音をなくすことが可能です。

ーーヒートシンクについてはいかがですか?

原口氏:Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCの放熱フィンは、2mmピッチと非常に高密度となっています。ハイエンドモデルでも、2mmピッチの放熱フィンを採用しているものはかなり少ないと思います。さらに、Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCは、放熱フィンにV字型の溝と通気口を設けることで、表面積が最大限となるように設計し、冷却性能の向上が期待できます。

2mmピッチの放熱フィンを採用

フィンにはV字型の溝と通気口を用意し、表面積の増大を図っている

西川氏と中嶋氏にRadeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCの特徴を説明する原口氏

 ただ、このRadeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCは、放熱フィンを高密度で作っているため、約1.815kgとかなり重いです。そのため、Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCはヒートシンクと基板の間に、強化メタルフレームを用意していますので、重くてもカードが歪む心配はありません。また、マザーボード側も、PCI Express x16スロットは、基板にしっかりと6か所ハンダ付けされた強化スチールスロット仕様ですので、スロットがカードの重みにより損傷を受けることもありません。

ーーGPUクーラーのヒートパイプはGPUに直に触れてはいないんですね。

原口氏:はい。GPUに直にヒートパイプが接するGPUクーラーもありますが、弊社ではその方式は採用しないようにしています。というのも、GPUでは発熱量が大き過ぎて、ヒートパイプは熱量の保持ができません。つまり、GPUからヒートパイプへの熱の移動が間に合わなくて、十分な冷却が行なえなくなってしまいます。

GPUとヒートパイプは銅ベースを介することで熱の保持ができ、効率的な冷却が行なえるとのこと

 CPUクーラーのハイエンドモデルを見ていただけると分かるのですが、やはりヒートパイプとCPUの間には銅製ベースが用意されているものが多いです。ヒートパイプがGPUに直接触れる構造はコストダウンにつながるのですが、Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCはとくにハイエンドモデルですので、GPUには銅ベースを用意し、そこからヒートパイプが伸びる構造を採っています。この銅ベースはGPUのほかにメモリチップにも接していますので、グラフィックスメモリの冷却も期待できます。

 具体的に社名はいえないのですが、GPUに塗布されたグリスもかなりハイエンドでは定評のあるものを利用しています。そのほか、ビデオカードを組み立てる際のネジ留めには、機械的にこだわりを持つスタッフがトルク管理を徹底していますので、GPUクーラーが歪みなく装着されています。

ーーかなりこだわって作られているカードですね。

原口氏:はい。さらに、電源部のコンポーネントにも注目していただきたいです。RX 6000シリーズを手掛けるにあたり、市場にあるハイエンドモデルで使用されている部品をほとんどすべて調べたのですが、105℃環境下で2000時間しか製品寿命のない2Kコンデンサを使用したものが結構ありました。こだわっているメーカーでも、製品寿命が5000時間の5Kコンデンサといったところです。

 ですが、このRadeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCは、製品寿命が1万2000時間の12Kコンデンサを利用しています。個体電解コンデンサは、20度上がると寿命が10分の1になるといわれています。これは発熱の比較的に多いビデオカードにとって致命的な部分になるので、何年も同じビデオカードを使い続けたいユーザーさんには、まさにこのRadeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCはうってつけだと思います。

105℃環境下で製品寿命が1万2000時間を誇る12Kコンデンサを採用

 あとは70A対応のDr.MOSを使用しているほか、チョークコイルも90Aに対応していますので、コイル鳴きもかなり抑えることができています。基板に2オンスの銅レイヤーを用いていますので、電力効率と安定性の向上に一役買っています。そのほか、パフォーマンスと静音の2つのVBIOSを搭載しており、スイッチ1つで切り替えることも可能になっています。

電源部には70Aに対応したDr.MOSや、

90Aまでサポートするチョークコイルが使用されている

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