前へ 1 2 次へ

薄くて軽いのに「Ryzen 4000シリーズ」搭載でクリエイティブ作業も結構快適

エレガントでカッコイイ筐体にRyzen搭載、約20.4時間の長時間駆動バッテリーも魅力の14型ノートPC<Yoga Slim 750>

文●山口優 編集●八尋/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Ryzen 4000シリーズを搭載して高パフォーマンスを実現

 <Yoga Slim 750>は、プロセッサーに性能の高さと省電力を両立した「AMD Ryzen 4000シリーズ」を採用しているのも特徴。構成の違いにより3モデル用意されており、最上位モデルにはハイエンド向けの「AMD Ryzen 7 4800U」が採用されている。今回試したのは、ラインアップのうち一番リーズナブルなモデルで、「AMD Ryzen 5 4500U」が搭載されていた。主なスペックは次のとおりだ。

試用機の主なスペック
機種名 Lenovo Yoga Slim 750
CPU AMD Ryzen 5 4500U(2.30GHz/最大4.00GHz)
グラフィックス AMD Radeonグラフィックス(プロセッサーに内蔵)
メモリー 8GB
ストレージ 512GB SSD(PCIe NVMe/M.2)
バッテリー 約20.4時間(JEITA 2.0)

 薄型ノートパソコン向けの6コアプロセッサー、AMD Ryzen 5 4500Uが採用されているが、どのくらいのパフォーマンスなのだろうか。

CPUにAMD Ryzen 5 4500Uが採用されている

 そこで、いくつかベンチマークテストを実行してみた。まず、「CINEBENCH R20」はマルチコアのスコアが2370pts、シングルコアが452ptsという結果になった。インテル製CPUと比較すると、Core i7-10710Uと同等か少し上回る数値だ。

「CINEBENCH R20」の結果

「CINEBENCH R23」の結果

 続いて「CINEBENCH R23」も試してみたところ、マルチコアのスコアが6104pts、シングルコアが1159ptsという結果になった。マルチコアは少し前のハイエンドデスクトップパソコン向けCPUのCore i7-7700Kに迫るスコアで、非常に高性能であることがわかる。

 次に、パソコンの総合的な性能をチェックするため「PCMark 10」を実行したところ、総合スコアは4937となった。

「PCMark 10」の結果

 詳細をみると、基本性能を示すEssentialsが9286、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivityが7286、クリエイティブアプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationは4829。さらに細かく見ると、Photo Editingのスコアが7131、Video Editingが3512となっており、テキスト作成やウェブブラウジング、動画閲覧、Officeソフトを使った作業などはもちろん、写真編集や映像編集もそれなりに快適に行なえる性能であることがわかる。

 続いてストレージの性能を「CrystalDiskMark」でチェックしてみたところ、PCIe接続のSSDを採用しているだけあってシーケンシャルリードが3470MB/秒前後と非常に高速だった。実際、アプリの起動はもちろん、ファイルの保存やコピー、動画データの読み込みなども待たされず、快適に作業できた。

「CrystalDiskMark」の結果

 さらにグラフィックス関連のベンチマークも試してみた。

GPUは統合型のAMD Radeonグラフィックスが搭載されている

「3DMark」は統合型グラフィックス向けのDirectXベンチマーク「Night Raid」で11848という結果だった

「3DMark」の結果
Time Spy 1005
Fire Strike 2756
Night Raid 11848
Sky Diver 10185

「FINAL FANTASY XIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果

「FINAL FANTASY XIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果
グラフィック設定 解像度 スコア 評価
標準品質 1920×1080ドット 4658 快適
高品質 1920×1080ドット 3476 やや快適
最高品質 1920×1080ドット 2525 やや快適

 いずれも統合型グラフィックスとしてはパフォーマンスが高く、『FINAL FANTASY XIV: 漆黒のヴィランズ』のようなそこそこ重いゲームもある程度快適に楽しめることがわかった。

13時間以上軽く持つバッテリーを搭載

 プリインストールされている「Lenovo Vantage」で確認すると、バッテリーは約61Whという大容量なものが搭載されており、駆動時間はJEITA2.0準拠の測定で最大約20.4時間となっている。実際にはWi-Fiでネットを使いながら作業することが多いと思われるので、駆動時間は公称値より少なくなるはずだ。

 そこで現実的な駆動時間を確認するため、バッテリーベンチマークソフト「BBench」を使って計測してみたところ、なんと13時間12分もの駆動が可能だった。なお、計測の際は電源モードを「より良いバッテリー」、画面の明るさは「40%」にし、BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」にチェックを入れて満充電状態から電源が落ちるまでの時間を計測している。

「Lenovo Vantage」のバッテリーの詳細画面。約61Whという大容量のバッテリーが搭載されている

 これだけ持てば、自宅でも電源の位置にとらわれず自由な場所で仕事できるし、電源の確保が難しい出先でも残量を気にせず作業に集中できそうだ。

 薄型軽量ボディに高性能プロセッサーや高画質ディスプレー、大容量バッテリーなどを搭載した<Yoga Slim 750>。エレガントなデザインや個性的な本体カラーに目が向きがちだが、パフォーマンスや使い勝手もよく、普段使いからクリエイティブワークまで幅広く活躍する完成度の高いノートパソコンといえる。高性能でスタイリッシュなノートパソコンを探している人には、ぜひ注目してほしい製品だ。

前へ 1 2 次へ