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【実機レビュー】アップル「AirPods Max」高機能・高音質に納得!

2020年12月15日 09時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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iPhoneを近づけるとオートペアリング設定が始まる

音源の持ち味を素直に引き出すサウンド

 続いて音楽再生の実力に注目したい。iPhone/iPadとのペアリングはAirPodsシリーズのワイヤレスイヤホンと同じく、AirPods Maxに電源を入れた状態で近づけるとiPhoneの画面にオートペアリングのアニメーションが起動して、ワンタッチでセットアップが完了する。iPhone 12 Pro Maxをペアリングして、Apple Musicで配信されている音楽を聴いてみた。

 音源の持ち味を素直に引き出してくる、むやみな色づけのないフラットバランスなサウンドだ。ボーカルは声に張りが感じられ、定位感もすごく鮮明だ。解像度が高く、音の輪郭の描き込みが丁寧。ボーカルの息継ぎやビブラートのニュアンスまでよく見える。

 ジャズピアノは鍵盤の繊細なタッチからズシンと響くパワフルな低音まで幅広いダイナミックレンジを鮮やかに描き分ける。ハイトーンがとてもきめ細かくスムーズ。余韻がふくよかだ。

Apple Musicの音源を試聴した。きめ細かくスムーズなサウンドを特徴としている

 ウッドベースやドラムスの低音は音の芯がしなやかでタイト。ドラムスのスネア、ハイハットのリズムは粒立ちがよく軽快。熱量を感じさせる大編成のクラシックのオーケストラ、ジャズのビッグバンドの演奏はとても聴き応えがあった。

 40mm口径のダイナミック型ドライバーには、ダブルリング構成のネオジウムマグネットを配置して、カスタムデザインのアンプがこれを力強く駆動する。このアップル独自設計によるアコースティックパーツが余裕あふれるサウンドを引き出す心臓部だ。大音量で音楽を鳴らしても破綻が起きないし、反対に小音量でのリスニングも細かな音までキリッと引き立つ。

 左右に1基ずつ搭載する、本機の頭脳とも言える「Apple H1」チップがドライバーを緻密にコントロールしながら、ベストなサウンドを引き出している。アグレッシブなロックやEDM、ジャズの楽曲は、元の演奏に少し荒削りなところがあってもスムーズに再現するところはAirPods Maxの個性なのだろう。iOS/iPadOS純正の「ミュージック」アプリには、再生する楽曲に合わせてイコライザで好みサウンドに追い込める機能もあるので上手に併用したい。

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