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Apple Watch 6に新デザインのiPad Air! 秋のアップル発表会第1弾 第25回

新iPad Airは「iPad Pro Air」と呼ぶにふさわしい強力マシンだ

2020年11月03日 12時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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iPad ProやiPhone 12もうらやむ新世代Touch IDを装備

 旧モデルは、言ってみれば旧iPhoneのデザインを継承したもので、前面パネルの端に大きなホームボタンを備えていた。それがベゼルを細くできない最大の要因だった。しかし新しいiPadは、ホームボタンに組み込まれていた指紋認識機能を、側面の電源ボタンに移動させることで、Touch ID機能を維持しながらホームボタンを廃止した。スペック表だけを見ていると、旧モデルも新しいiPad Airも「Touch ID」となっているので気付きにくいが、これは今のところ全アップルデバイスの中でiPad Airだけに備わった誇るべき機能だ。

 iPhoneやiPad Proでは、ホームボタンを廃止すると同時にTouch IDも廃止した。新しいiPad Airは、セキュリティ機能として名前だけは旧モデルと同様のTouch IDを採用している。このあたりは、Face IDに移行したままのiPad ProやiPhoneとは大きく異る点だ。よく指摘されるように、昨今のフェイスマスクを装着する機会が増えている状況を考えると、Face IDよりもTouch IDの方が使い勝手が優れていると感じられる場面も多いはず。それを電源ボタンに組み込んで残したのは英断と言っていい。

 ただし、その分だけ電源ボタンは長く、幅の広いものとなっている。厚さが6.1mmの新iPad Airでもギリギリのように見える。それを厚さが5.9mmのiPad Proに組み込むには、もう一段のエンジニアリング的努力が必要かもしれない。ただし、厚さが7.4mmあるiPhone 12/Proに組み込むのは、今の部品のままでも難しくないだろう。今後は、Touch IDとFace IDの両方を備え、ユーザーのニーズに応じて使い分けられるというデバイスが登場しても、まったく不思議ではないように思える。

 Touch IDへの指紋の登録は、これまで同様簡単で、画面に表示される指示に従ってボタンに何度か指を触れるだけでいい。

 これまでのホームボタンに組み込まれたTouch IDの場合、親指で、おそらくは1方向からのみ押す人が多かったのではないかと推察される。しかし、側面にある電源ボタンの場合、押し方は人によってかなりのバリエーションが出る可能性がある。縦に持つ場合と横に持つ場合でも異なるだろうし、Magic KeyboardやSmart Keyboard Folioを装着した場合とそうでない場合でも異なるかもしれない。そうしたバリエーションに対応するには、考えられるすべての押し方に対して指紋を登録しておけばいい。

 「設定」の「Touch IDとパスコード」では、「指紋を追加...」ボタンをタップすることで、複数の指紋を簡単に登録できる。この画面で電源ボタンにタッチすると、登録した指紋に合致した指紋名がハイライト表示されるので、確かに登録されていることが容易に確認でき安心だ。

 いずれにしても、これまでも電源ボタンを使ってiPadのロックを解除することに慣れていた人、つまりロック解除にホームボタンのTouch IDを使っていなかった人は、ほとんどTouch IDの存在を意識することなく、Touch IDを有効にした電源ボタンによるロック解除に移行できるはずだ。これはセキュリティの面でも安心だ。ただし、ホームボタンでロック解除することに慣れていた人は、意識を転換する必要があるかもしれない。

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