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「Echo Auto」は先進運転システムと連携するなどクルマ用サービスが始まってからが本番だ

2020年10月26日 12時00分更新

文● 鈴木ケンイチ 編集●ASCII

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 アマゾンの音声サービスであるAlexa(アレクサ)をクルマの中で使えるようになるデバイス「Echo Auto」が9月25日に発売された。実際に入手してクルマで試したので、そこで気づいたことをレポートする。

セッティングはスマートフォンをハブにしよう

 「Echo Auto」は本体だけでなく、クルマのエアコン送風口に固定するためのアタッチメント「エアベントマウント」から、USBケーブルに3.5㎜のオーディオケーブル、シガーソケットから電源を取るアダプターまでが付属している。つまり、他に何も用意しなくていいという親切なキットとなっていた。

 ただし、エアベントマウントは十字に切れ目の入った樹脂のクリップをエアコンの送風口の羽に噛ませるもの。送風口の羽が平らになっているものがベストだ。しかし、筆者の愛車のような丸形の送風口でも、うまく噛みこませることができた。また、エアベントマウントと「Echo Auto」本体は磁石で固定される。接着剤やテープ、ネジ類を使わずにクルマにセッティングできるのは、なかなかにスマートだ。

 本体を固定できたのなら、スマートフォンにインストールしたAlexaアプリに、「Echo Auto」をデバイスとして追加する。スマートフォンと「Echo Auto」の接続はBluetoothとなる。認識するのに数分かかるが、それほど難しいわけではない。

 そして問題となるのが、カーオーディオとの接続だ。取り扱い説明書には「3.5㎜オーディオケーブルまたはBluetoothでカーオーディオにつなぎ」とある。しかし、うちのクルマのカーオーディオの問題かもしれないが、3.5㎜オーディオケーブルでのAUX入力がうまくいかなかった。また、デバイスとカーオーディオを直接にリンクさせることもできない。結局、スマートフォンとEcho Auto、スマートフォンとカーオーディオを、それぞれにBluetoothでリンクさせた。つまり、スマートフォンをハブにしてEcho Autoとカーオーディオをつなげて、ようやく使えるようになったのだ。

騒々しい車内でも確実に声を聞き分ける

 今回、Echo Autoを装着したのはオープンカーであった。屋根が幌であり、正直、静粛性は相当に低い。端的に言えば、車内が騒々しいクルマなのだ。そんな中でも、Echo Autoは普段利用している室内用のデバイスと変わらぬ精度で声を聞き取ってくれた。さすが、クルマ用に8個もマイクを備えているだけはある。さらに、エアベントマウントから外して、オーディオの下にある棚の中に入れても、ちゃんと声を聞き取ってくれるには驚いた。

 そして、最も気になっていた「カーナビアプリ」との併用。これもEcho Autoはしっかりとこなしてくれたのだ。グーグルマップやヤフーマップ、ヤフーナビなどのスマートフォンのナビアプリを使って走行していても、その途中で「Alexa(アレクサ)」と声をかければ、機能を利用できるのだ。また、そのときもナビアプリが中段することはなかった。逆にAlexaのサービスのひとつであるストリーミング再生で音楽を聴きながらも、曲がり角ではナビの音声が優先されるなど、普通にナビを利用することもできたのだ。

 もちろん、Alexaのもともとの機能であるニュースや天気予報を聞くこともできるし、自宅のスマート家電の操作、登録してある先の電話、買い物リストややることリストの読み上げなどもできる。自宅にあるデバイスを、そのままクルマに持ち込んだというのがEcho Autoである。

 ちなみにスマートフォン経由で情報を入手しているわけだから、携帯電話の電波が通じないところでは使えなくなる。また、スマートフォンの電源をOFFにしても利用不可だ。また、クルマは頻繁に乗り降りするもの。クルマのエンジンが止まれば電気がこなくなるため、クルマに乗るたびにBluetoothの接続を構築しなおす必要がある。そのためクルマに乗ってすぐさま使えるわけではなく、1分ほどの時間が必要だ。ただし、自動で再接続が行なわれるので、面倒な操作は何もない。その点はご安心を。

クルマ専用のアプリの登場を期待

 Echo Autoがクルマで普通に使えることは確かめられた。しかし、現在のところ用意されているサービスは家庭向けのものばかり。クルマで使うためのサービスは用意されていない。

 ストリーミングで音楽を聴いたり、最新のニュースや天気予報を聞くこともいいだろう。しかし、どうせならばクルマでしか使えない、そして誰もが必要となるようなサービスが導入されることを期待したい。たとえば、以下のようなサービスはどうだろうか

  • アレクサとの提携やJAF優待など、近隣の割引クーポンが使えるファストフード店やファミレスを教えてくれる。
  • 近隣のファミレスや回転すし店などに予約を入れる。
  • 自分の愛車を登録すると、ADAS(先進運転支援システム)の使い方など、取り扱い説明書を対話方式で教えてくれる。
  • ドライブに行ったとき、その行った先の場所の名所や名物、有名なお土産などを教えてくれる。

 もちろん、そんなことはAmazonも承知のことだろう。実際にEcho Autoの発表時も、Amazonはこの先の発展があることをほのめかしていた。どのようなサービスが生まれるのかに期待しようではないか。まずは、Echo Autoを普段から使い、使い慣れた状態で待ちたいと思う。

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筆者紹介:鈴木ケンイチ

 

 1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。

 最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)。


 

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